組み付けの補足
 櫛の調整の前に

 調整作業をするには、裏に突きだしたゼンマイの軸が邪魔になります。まずは作業台を作りましょう。
 一番簡単に済ませるには、手頃な大きさの厚さ1cmぐらいの板に、ドリルで直径5mmぐらいの穴を開ければよいでしょう。ゼンマイを巻いたら、巻きネジをはずして軸を穴につっこめば本体が安定して作業できます。

 巻きネジをつけたりはずしたりするのが煩わしいとなれば、大きな穴を開ける必要があります。厚さ1.5cmぐらいの板(巻きネジがつく分、出っ張りが大きくなります)に直径4cmぐらいの穴をあければ、巻きネジをつけっぱなしで作業ができます。
 電気ドリルにつけて、コンパス状に回転させて大きな穴を開ける刃を売っていますので、これを使えば簡単にきれいな穴があきます。そんな投資はしたくない人は、糸のこか引き回しで丸く切るか、穴を並べて開けてつなげる「ミシン目抜き」をすることになります(右図)。
 厚さ4mmの合板(ベニヤ板)程度なら、キリと彫刻刀でミシン目抜きができます。この場合、裏に巻きネジが飛び出すので、足を付ける必要があります。また、4mm合板では強度が不足気味なので、あまり大きなサイズにしないようにしてください。

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