地球の生物の体は何でできていますか?…細胞ですね。その細胞は何でできていますか?…水と有機物です。有機物の中でも特にタンパク質が重要な役割を果たしています。有機物の袋に有機物の水溶液が入っていて、その中で複雑な化学反応が起きている、というのが、化学の側面から見たときの「生命」の正体です。 (*1)ウシは牧草を食べるが、牛肉と牧草は違う味がする。これはウシの体内で有機物が作り替えられているから。
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その材料がどこから来たかというところから、生物の歴史の話を始めましょう。つまり、地球を作る物質の出所です。 |
そうして一旦丸裸になった地球に、あらためて大気ができました。火山活動が繰り返され、その火山ガスが地球を覆ったのです。現在の火山ガスの成分は、90%以上が水、次に多いのが二酸化炭素、そのほかにメタン、アンモニア、塩化水素、硫化水素などです。昔の火山もきっと同じようなガスを噴出したことでしょう。 |
できたばかりの地球は熱かったと考えられています。だんだん冷えるにつれ、原始大気に含まれていた水は液体になり、地球表面に巨大な水たまりを作りました。海です。 |
さて、その海、すなわち「あやしい水溶液」のなかで化学反応が進み、やがて有機物、さらに生物になったと考えられています。 |
初期の生物は、まわりの海水の中にある、自然に化学反応でできた有機物を取り入れて生きていたことでしょう。しかしあるとき、自分に必要な有機物を自分で作る生物があらわれました。つまり、光合成をする植物です。 |
さらに植物の登場は、大気の成分を変えることにもつながりました。酸素ははじめ海水にとけ込み(*4)、溶けきれなくなると大気中に出てゆきました。20億年前ごろから大気中の酸素が急激に増えたことがわかっています。(教科書P116) |
さらに長い時間が経過したあと。今から6億年前ごろ、化石を残す生物がたくさんあらわれました。古生代の始まりです。それまでは、たとえばクラゲのような、柔らかい体の生物ばかりでしたが、かたい部分のある生物が現れたのです。 |
いまから4億年前ごろ、古生代の半ばになって、陸上で生活する生物があらわれました。オゾン層ができてから10億年以上もたっています。陸上で生活するためには乾燥に耐えるしくみや、体重を支える仕組みが必要なため、紫外線の危険がなくなってもすぐには上陸できなかったのでしょう。 |
今から2.5億年前ごろ、ハチュウ類が栄える時代が始まりました。この時代の大型ハチュウ類は「恐竜」と呼ばれています(*7)。中生代です。ハチュウ類は乾燥に耐える皮膚をもち、卵も陸上で生むなど、完全に陸上だけで生活できる生物です。 |
いまから6500万年前ごろ、恐竜の大絶滅が起こりました。 |
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