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FLY FISHING in 鳴瀬川水系・A沢(宮城県)

8月12日(水)、鳴瀬川水系A沢を訪れた。
 仕事も一段落つき、ようやく待ちに待った夏休み釣行である。この夏休みには自分の明いてる時間を使って釣りをしようと決めていた。自由になる時間は12、13日の両日だけ。その他の日は死んだじいさんの初盆で実家へ戻るのと、9月に予定日を控えた妻の出産準備で埋まっていた。出産を1ヶ月後に控えた妻を一人残し、この期に及んでまだ行くかと自責したが、今後の仕事の予定なんかを考えると宮城県内の河川に行けるのはこの休みしかない。妻の「ストレス解消に行って来たら。」の言葉に助けられ釣行を決意した。(ストレスあんまり貯まってないんだけど・・・)

この日は久しぶりの晴天に恵まれ、朝からむしばむような暑さだ。晴れの釣行もまた久しぶりなので期待も高まった。
 いつものように8:00に家を出発し、R4 -> R457 -> R347と車を走らせU沢ダムを目指す。U沢ダムまでは約1時間15分、そこから林道の終点まで約15分かかったが、新しい道路を見つけたので依然訪れた時よりは時間を短縮できた。

A沢は以前、A沢だと勘違いして入渓したU沢上流部のさらに上流部に位置する。 以前入渓したポイントよりも車でさらに10分ほど奥に入った林道の終点に車を止め、入渓の準備をする。 この日はやけにアブが多く、車のリアハッチを開けておいたらかなりの数が車内に進入してきた。 まあ、帰る頃には車内にこもった熱で全滅するだろう。 それはいいとして着替えるときが厄介だった。 夏の間、ウェーダーの下には半ズボンを履いているのだが、ウェーダーを履くわずかな間に5ヶ所も刺されてしまった(正確には"吸われた"の方が正しい)。

A沢の渓相
A沢の渓相
A沢までは川沿いを遡上する事になる。 この日の目的はA沢だったのでそこまでの流れは無視してA沢を目指す。 先行者がいたので様子を聞くとかなり渋い反応らしい。 行き先はA沢とY沢の分岐までということなので追い越して先を急いだ。 A沢とY沢の分岐まで約20分かかった。
 水温計は29℃を指している。 もちろんこれは気温だが、それにしても暑い!!。下半身は常に水に浸かっているからそうでもないが上半身がつらい。虫対策のために着ている長袖シャツのせいだ。中にはダクロンのTシャツを着ているが汗は乾くよりも多く汗をかくのであまり効果はなかった。仕方なく肘まで水に浸しながら遡行した。

分岐からA沢に入り竿を出す。 上が開けていてキャスティングが楽な、私好みの川だ。 渓相も抜群にいい。 最初に結んだのは#12のボディカラーがダークタンとラスト混合のE.H.C.。 A沢に入ってすぐ水面に顔を出してる大きな石があったので石の上流1mの所にフライを落とし、石の脇を流した。フライが石の脇を通り過ぎた瞬間、水面からその姿を消し、軽くロッドが絞り込まれた。20cm程度のイワナが姿を現した。 小さくても魚体が拝めれば満足である。

今日の獲物 <体長約20cmの岩魚>
漆沢上流
川幅が狭いので端から端までポイントを狙っていくとそこそこ反応がある。 上流部の渓相は非常に良い。 仕事に疲れが癒えるような感じがした。 この日は昼から6時間ぐらいの釣行で10匹という久しぶりに満足のいく釣果だった。 ただアベレージ20cmというのは残念。
 帰りはアブの大群と格闘しながら川を下った。 体の周りには50匹はいようかというアブが狙ってきた。長袖を着ていても虫よけスプレ ーを使っていても全く効果なし。 今はかゆみ止めが手放せない、といった感じだ。
 今回は久しぶりに長距離の釣行となった。帰る頃には少し足下がふらついたが心地よい疲労感を感じていた。こんな疲労感だったら毎日でも感じたい、そう思った。



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