Bass Fishing Pageに戻る


 


幻のグアムフィッシング--被災日誌--(2002/12/06〜2002/12/12)

場  所

グアム

天  気

スーパータイフーン(pongsona)

釣  果

無し

ヒットルアー

無し

先日、会社の旅行でグアムに行ってきました。グアムといえば、マリンスポーツとショッピング。でも自分にはそれ以上に魅力的なものがありました。そうですフィッシングです。出発前に会社の同僚二人とすでに話がついており、そのうちの一人はマイロッド持参という気合の入りようです。出発前、空港で「天気が悪そう」という話を聞いたんですが、その頃は「なんとかなるだろう」と思ってました。それがまさか・・・。

現地に到着した翌日、早速ツアーデスクに船の予約に行きました。すると「台風が近づいているので、明日はきっと出港できません」という答えが、それでも、早くに台風が過ぎ去ってくれれば、明日の昼には出港できるかもという淡い期待をしてました。さて期待の翌朝、目を覚まして外を眺めると、釣りどころか台風真っ只中という状況。雨と風がすごくて、ホテルから極力外に出ないようにというお達しも出されました。しかたなく、ホテルの売店でビールと非常食のカップラーメンを購入し、部屋で映画を見てました。でも今考えると、その頃はまだまだましな状況だったんです。

映画が終わった頃には、ますます風も強くなり、ついにはTVも映らなくなりました。外を見ると、すで横なぐりの雨で何も見えない状況です。おまけに窓の隙間から雨が浸水し、カーペットも水浸しに。冗談混じりに「これはやばそうですね」などとビール片手に話しをしていたところ、今度は「ミシッ!」という音とともに壁が膨れ上がりました。どうやらあまりの強風に内壁にヒビがはいったみたいです。その瞬間、同室者と「逃げよう!」と荷物をまとめ始めてました。廊下に飛び出すと、どうやら廊下の突き当たりにある窓が割れたようで、避難するようにとガードマンが各部屋をまわっている最中でした。そのままホテルの人に促されるまま避難階段を駆け下り、3Fの宴会場のようなところに避難すると、そこにはすでに数百人の避難者がいました。

避難所といっても、カーペットの一部も浸水してるし、風でドアが開かないように従業員が必死でドアを押さえているような状況です。おまけに準備されたイスも全然不足していて、仕方なくカーペットの濡れていない部分を探して、カバンを抱えて座っているしかありませんでした。そうこうしているうちにますます人は膨れ上がり、ホテル側の避難確認も始まりました。ここまでくるとかなりの緊迫した状況です。みんなほとんど言葉も発せず、ひたすら台風を過ぎ去るのを待つのみの状況でした。それでも2、3時間するとホテル側から食事の配給も始まり、辛うじて食事もでき、すこし落ちついてた頃、やっと各部屋へ戻る許可がでました。恐る恐る部屋に戻ると、カーペットが水浸しで湿気はすごいものの、なんとかベッドには横になれました。これで一安心です。その日は疲れ果ててそのまま寝ました。

さて次の日の朝、外にでてびっくり。なぜかひっくり返った車はあるし、電信柱もあちこちで倒れてました。今まで経験したことのない風だっただけに、被害も相当のものだとは思ってたんですけど、まさかこれほどとは。お昼のホテル側の説明では、このホテルは随分とましな方で、電気・水道もすべて駄目で、客室も全然使えないところもあるそうです。(あとから聞いた話では、他のホテルでは部屋もベッドも水浸しで、しかたなく真っ暗な部屋でイスに座って寝た人もいたという話でした)さらにホテル側から悪い知らせは続きます。なんと空港の管制塔もダメージを受けて、今日乗るはずだった飛行機はすべてキャンセルだという話でした。もうこの時点で仕事に悪影響がでることが確定。お客さんの怒っている顔が頭に浮かびます。結局出国できたのは、なんと3日遅れの木曜日。どうやら最後の日本帰国組にさせられてたようです。旅行代理店も航空会社もJALやANAじゃなかったのが問題だったようです。結局4日間も仕事を休んでしまいました。それも社員のプロジェクトメンバー全員。帰ってからどれだけ、お客さんから怒られたかはご想像におまかせします・・・。ちなみにおかげで12月は31日までその後一日も休めませんでした。当然残業も然り。グアムに閉じ込められた3日間も、ほとんどのお店が大ダメージを受けて営業してないし、TVも映らないし、お金も足りなくなってくるしで、せいぜい湿っぽい部屋でビール飲むしかすることでありませんでした。

状況1 状況1

結局慰安旅行どころか、いやん旅行になってしまいました。
と、お後がよろしいようで。