『Hiroの部屋』10万HIT記念

『ありがとう』







 運命的な出会い。
 わたしと2回目にぶつかった時、あなたはそう言いましたよね。
 本当に、その通りでした。
 人付き合いの苦手なわたし……。
 感情を表に出すことが下手なわたし……。
 変わった趣味を持ったわたし……。
 そんなわたしを、あなたは優しく受け止めてくれましたね。
 わたし…………あなたに出会えて…………本当によかった。















 最初は変な奴やと思った。
 うるさい男やと思った。
 でもな…………不思議と悪い気はせんかったよ。
 邪険な態度は取ってても、心のどこかでは、あんたが話し掛けてくれるのを待っとった。
 あんたが、気に懸けてくれるのを期待してた。
 わたしの……凍り付いた心を解かしてくれるのを…………信じてた。
 そして……あんたは……その通りに……。
 ホンマに…………お節介なんやから…………あほ…………。















 力…………。
 わたしの力…………。
 忌むべき力…………。
 この力のせいで、何度、涙を流したことか……。
 何度…………死にたいと…………思ったことか……。
 でも、この力が有ったから、あなたと出会うことが出来ました。
 あなたを…………助けることが出来ました。
 だから……今では、この力の事をこう思っています。
 ……宝物、だと。















 弱いわたし。
 本番になると、ガチガチに緊張してしまうわたし。
 結局、ひとりでは、何も出来ないわたし。
 本当に……弱いわたし。
 あなたがいなかったら…………きっと、同好会もやめていたと思います。
 あなたがいなかったら…………きっと、夢を捨てていたと思います。
 あなたがいるから……前へ進める……頑張れる……そして、強くなれるんです。
 あなたが……いるから……。















 金髪。
 蒼い瞳。
 アタシの外見をキレイだと誉めてくれる人はいっぱいいる。
 でも、それだけ。
 心を開いてはくれない。
 髪が金色だから……瞳の色が蒼いから……。
 …………ガイジン…………だから…………。
 だけど、アナタは違った。
 アナタは、アタシの外見なんて気にしなかった。ガイジンであることなど気にしなかった。
 心を……開いてくれた。
 ……………………うれしかったヨ……すっごく、ネ。















 過去は過去。
 いつまでも、気にしていても仕方がない。
 分かってる。頭では理解している。
 だけど……分かってはいても、なかなか割り切る事は出来ない。
 それを……あんたは……。
 あたしなんかの為に体を張っちゃって……。
 あたしなんかの為に痛い思いをして……。
 あたしなんかの…………為に……。
 ホント…………ばか、なんだから……。















 わたし、あなたには助けられてばっかりですぅ。
 お掃除も手伝っていただきましたし、パンを買う時も……。
 あう〜。本来、人間の方のお役に立つ為に働くのがわたしたちの役目なのですが……。
 それなのに、人間の方にお手伝いをさせてしまうなんて。
 うぅ〜〜〜。わたしって、本当に役立たずですぅ〜。
 でもでも、わたしは学習型なんですから……今に、完璧に仕事をこなせるようになってみせます。
 そして、ご恩返しを!!
 きっと…………たぶん……………おそらく…………そのうち…………。
 だ、だ、大丈夫です。学習する時間もご恩返しをする時間もいっぱいありますから。
 だって、わたしとあなたは、これからも、ずっとずっとずーーーっといっしょなんですから。















 優秀……高性能……最新鋭……。
 御大層なレッテルが貼られた……機械人形。
 それがわたしでした。
 でも、あなたは、わたしのことを普通の女の子として扱ってくれました。
 マルチさんの様な感情を持っているわけでもない、いかにもロボットといった感じのわたしを。
 あなたと出会わなかったら、わたしは笑うことがなかったでしょうね。
 怒ることも……泣くこともなかったでしょう。
 永遠に機械人形のままだったでしょう。
 わたし……あなたがいたから女の子になれたんです。
 あなただけの……女の子に……。















 はっきり言って、わたしが自分が嫌いだった。
 すぐに転ぶし。
 要領が悪いし。
 ドジだし。
 でも……あなたは、そんなわたしのことを、いつも見ててくれたよね。
 わたしのこと、励ましてくれたよね。
 それでもいいんだよって……教えてくれたよね。
 だから……今は……わたし、自分のことが好き。
 なんてったって、あなたが好きになってくれた……自分だから…………。















 子供の頃から、ずっとあなたのことが好きだった。
 もう、どうしようもない位に。
 これ以上、好きになりようが無い位に。
 だけでね、今も、その気持ちは日に日に大きくなっているんだよ。
 昨日よりも今日の方が、あなたのことが好きだって気持ちが大きいの。
 たぶん……ううん、絶対に……明日は今日よりも、もっともっと大きな気持ちになってるよ。
 えへへ……このままだったら、わたし、いつか破裂しちゃうかもね。
 でも、それでもいいかな。
 それだけ、わたしがあなたのことを好きだって事だもんね。




















 『優しいあなた』











 『大好きなあなた』











 『言いたい事は、まだまだたくさんあるけど……』











 『言葉では言い尽くせないから……』











 『ただひとこと』











 『この言葉を……贈らせて下さい』





















 『ありがとう』
























 ☆ あとがき ☆

 ……ありがとう……感謝の言葉……初めての言葉……

 って、それ、ちょっと違う(^ ^;;;;;

 ……などという、相変わらずなアホなノリは置いといて。

 10万HIT記念の第2弾です(^ ^ゞ

 『藤田家』のメンバーに「ありがとう」って言わせたい為に、このSSを書きました。

 これを、SSと呼んで良いのかは、甚だ疑問ではありますけどね(^ ^;

 とにかく!!

 皆様に、感謝の気持ちを込めて、この言葉を贈らせていただきます。


 ありがとぉぉぉぉっっっ〜〜〜!!


 ……ありがとう……感謝の言葉……2回目の言葉……

 ……って、それはもういいって(−−;




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