「結構凄い事になってるな」
「盛り上がる気持ちは分かるよ。みんな直接会うのは久しぶりだからね」
「しかし、これだけのメンツが集まるとやっぱり壮観だな」
「それも可愛い娘ばっかりだし。目の保養になるなぁ」
「あのなぁ。お前って結局、浮気癖は抜けないのな」
「人聞きの悪い事を言うな! 浮気なんかしてないって」
「何言ってるんだ冬弥。6人も妻にしようとしてる癖に」

 6人って事は、由綺さんに理奈さんに美咲さんにはるかさん、それに弥生さんにマナちゃんってとこか。

「和樹に比べたらマシだって。あいつなんか9人だぜ」

 瑞希さんに南さんに由宇に詠美。彩ちゃんに千紗ちゃんに玲子さん。そして、あさひちゃんと郁美ちゃんか。

「まったく仕方ない奴らだよな。その点、俺は健全だな」
「いや、4人っていうのも、世間様から見たら充分浮気者だと思うぞ、耕一」

 まったくだ。
 しかし、4人か。千鶴さんと梓と楓ちゃんと初音ちゃんだな。

「そういえば祐介くんはどうなんだい? 沙織ちゃん一筋?」
「はい」
「あれ? 瑠璃子ちゃんや瑞穂ちゃんは? あと香奈子ちゃんとかは?」
「みんな月島さんのところです」
「そうなの? 香奈子ちゃんはともかく、瑞穂ちゃんは意外だな」
「きっと、月島くんのところではなくて、香奈子ちゃんのところに行ったんだろうな。瑞穂ちゃん的には」
「確かに。あれ? そういえば瑠璃子さんって月島さんの妹だよな? それって・・・」
「近親そう・・・いや、なんでもない」
「別の意味でやばいよな、それって」
「あ、あはは・・・」

 笑うしかないって、それは。下手な事言えないし・・・。

「しっかし、みんな似たり寄ったりだなぁ。まったく、しょうがねぇなぁ」
「「「「お前が言うな!! 10人ってなんだ、10人って!!!」」」」

 そんな綺麗に声をハモらせんでも・・・。





たさいシリーズ『超』番外編
鶴来屋にて・・・






   −−−1週間前−−−

 俺はある重大な問題を抱えていた。
 今は夏休み。せっかくの長期休暇に何もしないという手はない。なにか盛り上がるイベントを用意したいところだ。
 みんなには普段、世話になりっぱなしだし。
 旅行会社などからかき集めてきた大量のパンフレットを拡げて考え込む。
 さて、どうするかな。

 海・・・良い感じだ。なんといっても10人の水着美少女といっしょ。・・・た、たまらん。

 い、いかん。煩悩が入っちまった。

 山・・・みんなでキャンプ。これも捨てがたいなぁ。楽しくなりそうだし。

 海外・・・この手もあるな。今ならそんなに高くないし。

 う〜〜〜〜〜〜ん、悩む。

 コンコン

 その時、俺の思考を遮るかのように、ドアがノックされた。
 なんだ?

「ど〜ぞ〜。入ってこいよ」

 カチャ!

「お邪魔しま〜す、・・・って」

 部屋に入ってきたあかりは目を丸くした。

「どうしたの? こんなにたくさんのパンフレット。浩之ちゃん、どこか旅行に行くの?」
「まあな。せっかくの夏休みだし、みんなでどこかに行きたいなって思ってさ」
「そうなんだ。あっ、それなら丁度良かったかも」

 そう言って、あかりは一通の手紙を差し出してきた。
 俺は黙ってそれを受け取った。差出人は・・・柏木耕一。
 内容はというと、今度『鶴来屋』でパーティーを開くので、ぜひ参加して欲しいというものだった。
 招待するのは俺たち以外には、祐介たちと冬弥さんたち、そして和樹さんたち。
 建前はみんなの婚約記念パーティーという事らしいけど、思いっ切り要約すれば、久しぶりにみんなでどんちゃん騒ぎをしよう、って事だな。
 でも、確かにこれは丁度良かったかもな。最高のイベントじゃねぇか。
 しかも、部屋代は向こう持ちという事だし。こりゃ、断る理由が無いな。

 その日の夜、この事をみんなに相談したら二つ返事でOKが帰ってきた。
 よし、決まりだな。そうだ、せっかくだし、志保と雅史の2人も誘ってやるか。




○   ○   ○




「ちょっとちょっと。な〜に男だけで話し込んでるのよ」

 沙織ちゃんが大きな声を出しながらやって来た。
 その後ろには、あかりと千鶴さんと由綺さんと瑞希さん。

「男5人で『壁の花』をやってても仕方ないでしょ。それとも、あなたたちって男同士でいる方が好きなの?」
「えっ! 男同士の方が好きって事は・・・。耕一さんってまさか『ホ○』だったんですか!?」
「どうしてそうなるんですか!」
「冬弥くんは違うよね!? 『○モさん』なんかじゃないよね!?」
「真面目な顔で訊くなよ、由綺」
「あたしは大丈夫よ。例え祐くんが『ホ○』でも、あたしは祐くんの事好きだからね」
「い、いや、その。嬉しいけど・・・ね」
「じゃあ、わたしは・・・」
「何も言うな、瑞希」

「な、なんか、みんな凄いね。ねっ、浩之ちゃん」
「確かにな」
「わたしも何か言わなきゃいけないのかなぁ」
「『○モ』ネタなんか言わなくていい」
「そうだよね。えへへ〜〜〜」

 しっかし、あかりたちって凄いよな。こいつらが来ただけで、もの凄く華やかな雰囲気になった。

「ん? どうかした?」
「いや、なんでもねぇよ。それより、腹減っちまったぜ」
「はいはい。それじゃ早く行こう。じゃないと無くなっちゃうよ」
「ああ、そうだな。そんじゃ、名残惜しいけど、『野郎の花園』はこれで解散だな」

 俺の言葉に苦笑を浮かべながら、みんなバラバラに散っていった。各々の妻となる女性と共に。

 俺もあかりの肩を抱きながら、盛り上がりの輪の中に入っていった。




 宴は最高潮を迎えていた。











ふぅ






やれやれ






あ〜、こりゃこりゃ





・・・おや!?

あっ! 見つかってしまいました〜〜〜!!
せっかく、隠れてたのに〜(どこがじゃ!)

ここからはおまけで〜す。(もしかしたら、ここからが本編かも)

では、スタート!!



○   ○   ○



 あれから2時間が過ぎた。
 周りを見ると・・・・・・屍の山。
 あ〜ぁ、みんな酔っぱらっちまって。ったく、しょうがねぇなぁ。

 さ〜〜〜てと、そんじゃ、誰の様子を見に行こうかな?


あかり&志保&雅史

芹香&綾香

琴音&葵

智子&レミィ&理緒

マルチ&セリオ









 結論・・・藤田家の人間に酒を飲ませてはいけない!!



本当に




Hiro



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