「あっつ〜〜〜い!」

 よく晴れた日曜日の午後。
 部屋の中でゴロゴロ過ごすのはプリティー志保ちゃんの美学に反するということで、特ダネを求めて『ウリャ』と街まで繰り出したのだけど……。

「なんで……なんでこんなに暑いのよーーーっ!?」

 本日の気温は34度。見事なまでの真夏日だった。まだ、梅雨明け宣言も出されていないのに。

「い、いかん。頭がボーッとしてきた」

 ただでさえ繊細に出来ている志保ちゃんには、この茹で上がるような暑さは辛いわ。

「も、もうダメ。どこでもいいから涼しい所へ避難しよう」

 あたしは、どこか暑さを凌げる場所はないかと辺りをキョロキョロと見渡した。
 そのあたしの視線に、近くの建物からゾロゾロと出てくる学生の集団が飛び込んでくる。

「ん? ああ、進学塾かぁ。よくもまあ、このくそ暑い日にご苦労なことで……って、おや?」

 集団の中に、よく知った顔を見付けた。

『知ってる人間がいたらとにかく声を掛けて、あわよくば美味しいネタを仕入れちゃおう』

 それをモットーにしているあたしは、当然の様にその人物に近付いていった。

「ヤッホー、保科さん」

「え? あ、長岡さん」

「こんなとこで会うなんて偶然ね」

「せやな」

「ねぇ、これから暇ある? あたし、今から喫茶店にでも行って涼もうと思ってるんだけど、せっかく会ったんだし、よかったら保科さんも付き合わない?」

「なんや、いきなりやな。……喫茶店? まあ、別にええよ。特に予定もないし」

「はい、決定♪ そうと決まれば、さっさと行きましょ。こんな暑い中で立ち話も何だしね。ほいじゃ……れっつらごー!!」

「……暑いのに元気やなぁ……無駄に」

 ほっとけ。






『Zukunft』





 あたしと保科さんは近くにあった喫茶店へとやって来た。
 ほど良い冷房が肌に心地良い。

「くーーーっ! まさに、この一杯の為に生きてるって感じね!」

「…………オヤジくさ」

 アイスコーヒーを飲んで幸せに浸っているあたしに、保科さんが冷たく突っ込んできた。

「やかまひいわい」

「ま、長岡さんらしくていいけどな」

 どういう意味じゃい、それは。

「うるさいわねー。いいじゃない。子供っぽい保科さんよりはマシよ」

「こ、子供っぽいって……失礼な」

「どの口が言うかなぁ? それはなによ? 」

 あたしは、保科さんの目の前にある物を指で示す。

「う゛っ」

 保科さんは、あたしと同じくアイスコーヒーを注文していた。だが、殆ど何も入れてないあたしとは対照的に、保科さんはシュガーとミルクを入れまくったのだ。その結果、保科さんの目の前にある飲み物は、コーヒーと呼ぶのがおこがましいような色に変わっていた。

「コーヒーと言うよりは……どう贔屓目に見ても……お子さま向けの甘ーい乳飲料よねぇ」

「え、ええやないの。甘いコーヒーが好きなんやから」

 あたしの指摘に、保科さんが恥ずかしげに頬を染めた。

「そ、そんなことより。長岡さんはあんな所で何をしてたんや? なにか用事でも?」

「あらら〜? 話をすり替えようとしてるわね」

「ち、違うって! そういうつもりじゃ……。わ、わたしは……そんな……」

 おーおー、狼狽えとる狼狽えとる。

「な、なに? ニヤニヤして……何が可笑しいんや?」

 このまま黙って見てても面白そうだけど、あんまり苛めても可哀想かな。
 保科さんも拗ねかかってるし、この辺で勘弁してあげますか。

「あはは。ごめんごめん。……えっと、さっきの保科さんの質問だけど……」

 あたしは、軽く謝ってから、話の方向を修正した。

 あ、保科さんってば露骨にホッとした顔をしてる。
 ううっ。つ、突っ込みたい。だけど、ここで突っ込んだりしたら話が堂々巡りになっちゃうかもしれないし……。仕方ない、我慢しますか。

「あたし、別に用事なんかないわよ。特ダネを求めて、あてもなくブラブラしてただけ」

「はぁ? なんやそれ? 勿体ない時間の使い方しとるなぁ」

「そうかな? あたし的には結構有意義なんだけど」

 あたしにしてみれば、塾なんかで貴重な休日を浪費してる方がよっぽど勿体ないと思うけどなぁ。

「そういえばさ。保科さんって週に何回くらい塾に通ってるの?」

「今は2回。水曜と日曜だけや」

「げっ! 週に2回も!?」

「そんなの少ない方や。以前は週に5回は行ってたんやで」

 うげげ。殆ど毎日じゃないの。とてもじゃないけど、あたしには耐えられないわね。

「あ、あのさぁ。素朴な疑問なんだけど、保科さんって、なんでそんなに勉強するの?」

「え?」

「せっかくの休みを潰してまで……どうして? 特に、週に5日もだなんて。そんなの異常だわ」

「そ、それは……」

 あたしの問いを聞いて、保科さんの顔が少し歪んだ。

 やばい。直感的にそう思った。あたし、触れてほしくない事を聞いちゃったのかもしれない。

「え、えと……無理に答えなくてもいいわよ。誰にだって言いたくない事はあるんだし……」

 取り繕うように言うあたしの姿が滑稽だったのか、保科さんがクスッと笑みを零す。

 そして、手であたしの言葉を制すると……

「わたしな」

 穏やかな表情のまま、ポツポツと話し始めた。

「高校を卒業したら……帰ろうと思ってたんや」

 えっ? か、帰る?

「向こうにいる親友たちと一緒に、神戸の大学に進学するつもりやった」

 な、なんですって!? そんなの初耳よ!

「その大学が結構レベル高くてな。そこに入る為には、どうしても勉強漬けの毎日を送るしかなかったんや」

「そ、そうだったの。だから週に5日も……。神戸に帰る為に……」

「そういうこと。もっとも、今は帰るつもりなんてこれっぽっちもないけどな」

 …………へ?

「当たり前やろ。こっちには大事な家族がおるんやで。藤田くんやあの娘らを置いて帰るわけないやんか。そもそも、神戸に帰るつもりやったら、神岸さんからの誘いを受けたりしないし、塾通いの日数だって減らしたりしないわ」

 それもそっか。

「帰ろうと思ってたのは2年生の最初の頃までや。それ以降は……全然」

 つまり、その頃にヒロのヤツと何かあったのね。神戸に帰る気持ちさえ失わせるような『なにか』が。

 …………ん? あれ? ちょっと待ってよ。

「だったら、どうしてまだ塾に通ってるの?」

「え?」

「今は、神戸のレベルの高い大学を受けるつもりは無いんでしょ? それなら、もう無理に勉強なんかする必要はないじゃない」

「神戸に帰らないからって、勉強しなくてもいいって事にはならないと思うんやけど……。まあ、塾に行っとるのは勉強の為だけやないけどな」

 苦笑を浮かべて保科さんが答える。

「は?」

「勉強するだけなら、セリオに見てもらった方が効率がいいんや。あの娘以上の講師なんかおらんから」

「それはそうでしょうね」

 各種分野のスペシャリストが揃ってるようなもんだし。

「塾には……何て言うか……緊張感を得に行っとるって感じかな」

 きんちょうかん?

「大勢の人が藻掻き足掻き苦しみながらも頑張っとる。その姿を目の当たりにすることで自分にプレッシャーを与えてるんや」

「……はぁ。なんだかなぁ。なんで、そうまでして勉強するの? そんなに自分を追い詰めてまで。ねぇ、なんで?」

「『なんで?』と訊かれてもなぁ。うーん。新しい目標が出来たから、かな」

「新しい目標? なにそれ?」

「わたしな、将来は来栖川グループで働きたいんや。それも本社で」

「来栖川グループ本社?」

 あたしの問い返しに、保科さんは力強くうなずいた。

「そう。来栖川グループ本社。ハッキリ言って狭き門。いくら勉強しても足りないくらいや」

「なるほどねぇ。不況知らずの超花形企業である来栖川狙いかぁ。そりゃー勉強にも身が入るわ」

「花形だから狙ってる……ってわけじゃないんやけどな」

「ほえ? どういうこと? じゃあなんで?」

「……いや……大した理由じゃないんや。気にせんといて」

 ? ? ?
 ま、いいけど。

「それにしても……既に就職の事まで考えてるのねぇ。気が早いというか何というか……」

「別段、早くはないと思うけどな。藤田くんだっていろいろと考えてるみたいやし」

「へ?」

 あのチャランポランなヒロが? 冗談でしょ?

「藤田くんもな、おそらくは来栖川に入ることになると思うわ」

「な、なんですと!?」

 ひ、ヒロの分際で生意気な。

「そのことは本人も口にしとるし、会長のお気に入りでもあることやし、ほぼ決定やろうな」

 く、来栖川会長のお気に入り!? おにょれ〜。ヒロのやつ、上手いことやってるわねぇ。

「もっとも、藤田くん自身は、本音を言えば来栖川になんか入りたくないんやろうけど」

「はい!? 来栖川に入りたくない〜!? な、なんか、めちゃくちゃ贅沢で罰当たりなことを言ってるわね。アイツ、あたま腐ってるんじゃないの?」

「それはちょっと言い過ぎな気もするけど……でもまあ、普通はそう思うやろな。だけど、藤田くんは……何て言うか……ちょっと世間様一般と価値基準が違うから……」

「……納得。ヒロだもんねぇ」

 アイツにとっては会社の大小なんかどうでもいいのかもしれないわね。ある意味大物だわ。

「だったらさ、なんでヒロは来栖川に行こうとしてるわけ? 会長とやらに何か弱みでも握られてるの? 言うとおりにしなかったら、恥ずかしい秘密を世界中に公開するぞ、とか」

「まさか。長岡さんじゃあるまいし」

 うるさいやい。

「そんなんやない。芹香さんと綾香さんの為や」

「は?」

「芹香さんと綾香さんは来栖川の要職に就くことになる。本人の意思に関わらず、な」

「それは……そうでしょうよ」

 会長の孫だもん。当然よね。

「世界有数の大企業である、天下の来栖川の要職。きっと辛い仕事やと思うわ、肉体的にも精神的にも」

「まあ、確かに」

「プレッシャーに潰されそうになることだってあるかもしれん」

「そうね」

 特に芹香さんなんか繊細そうだもんね。なにげに綾香も思い詰めそうなタイプだと思うし。

「だからや。だから藤田くんは来栖川に入ろうと決めたんや。少しでも二人の支えになる為に。二人だけに辛い思いをさせない為に」

「……ふーん。なるほどねぇ」

 なんつーか。ヒロらしいとは言えるけど……。
 もっと自分勝手で楽な生き方も出来るでしょうに。本当にバカなんだから。

 そういえば、さっき保科さんってば、

『なるほどねぇ。不況知らずの超花形企業である来栖川狙いかぁ。そりゃー勉強にも身が入るわ』

『花形だから狙ってる……ってわけじゃないんやけどな』

 ――なんて言ってたけど。

 もしかしたら、保科さんもヒロと同じ理由で来栖川に就職しようとしてるのかしら?
 なんか、その可能性が高そうね。

 はぁ、やれやれ。家族思いというか何というか。
 どうして、こうもバカばっかりなのかしらね、この家族って。

 ま、そこが良いとこなんだけどさ。

「ところでさぁ、ヒロって、肝心の実力は備わってるわけ? こう言っちゃなんだけど、ちょっとやそっとじゃ来栖川には入れないわよ」

「うーん、そやなぁ。お世辞にも備わってるとは言えないやろうな。正直、今の学力じゃ厳しいと思う」

 あらら。やっぱし。

「でも……大丈夫や。うん。藤田くんならきっと大丈夫」

「なんで?」

「なぁ、長岡さん。藤田くんの一番凄い所ってなんやと思う?」

「性欲」

 すてーん!

 あ……こけた。

「……そ、それ以外や」

「それ以外? うーん。なんだろ? 女の子を落とすのが上手いこと?」

「ちゃうわい」

「じゃあなによ?」

「藤田くんの一番凄い所は上達の早さや。もっとも、『心の底からやる気になった場合に限り』って注釈が付くし、そのやる気を出すまでが異様に大変やったりするんやけど……ともかく、実力が伸びるのが無茶苦茶早いんや」

「そうなの?」

「そうや。格闘技を本格的に始めてからまだ間もないのに、既にエクストリームのチャンピオンである綾香さんに追いつきかけてるのが良い例やな。とにかく面白いように実力がアップするんよ」

「へぇ〜」

「勉強も然り。ここ最近、教えてるわたしやセリオの方がビックリするくらいに急激に力を伸ばしてきてる。この分やったら、高校を卒業する頃にはどれほどになっとるか……ハッキリ言って想像もできんわ」

「ふぇ〜」

「とは言え、まだまだ力不足なのは明白やからな。これからもしばらくはわたしとセリオと芹香さんと綾香さんによる『スペシャルメニュー』は続ける必要はあるけど」

 す、すぺしゃるめにゅ〜? な、なんかすごそう。

「よかったら長岡さんもいっぺん受けてみる、スペシャルメニュー? 血ヘド吐くかもしれんけど」

「え、遠慮しときます」

 お気持ちだけ頂いておきますです、はい。つーか、絶対にお断りです。勘弁して下さい、マジで。

「しっかし……みんなけっこう将来のことを真剣に考えたりしてるのねぇ。ちょっとビックリだわ」

「ビックリって……長岡さんは何も考えてないの?」

 それこそビックリといった顔で保科さんが訊いてきた。

「あたし? 考えてなくはないけどねぇ。一応、こんなのがいいなーっていうのはあるし」

「ふーん。どんな?」

「楽で儲かって目立てて休みの多い仕事♪」

「あるかい、んなもん!」

 即ツッコミですか。

「冗談だってば、冗談」

「長岡さんが言うと冗談に聞こえないんやけど。特にそういうセリフは」

 大きなお世話だい。

「ま、まあ、さっきのはともかくとして。そうねぇ……やっぱり好きなことを仕事にしたいわよねぇ」

「長岡さんの好きなことって?」

「歌うこととか情報を追っかけたりとかいろいろあるけど……一番は……たくさんの人の前で話すこと……かな?」

「なるほど」

「そうすると……やっぱりマスコミ関係がいいのかしら。他に大勢の前で話す仕事なんてそうは無いだろうしね」

「なに言ってるんや。そんな仕事、いくらでもあるやないの」

 …………はい? い、いくらでも?

「例えば……イベント関係の会社なんかでも人前に出る機会があるやろうし、結婚式の司会者なんかも毎日のように大勢の人の前で喋っとる。極端なことを言ってしまえば、デパートとかで行われとる実演販売なんかもそういう仕事や。他にもまだまだあるで。人前で喋る仕事なんて、探せば星の数ほど見付かるわ」

 あっ!

 保科さんは、それほど深い考えを持って言ったわけじゃないかもしれない。だけど、彼女の言葉は、あたしに途轍もないほどの強い衝撃を与えていた。まさに『目から鱗が落ちる』状態だった。
 言われてみれば確かにその通りだった。単純なこと程、意外に見落としやすいものなのかもしれない。

「あたし、今まで、人前で話す仕事を言えばアナウンサーとかタレントくらいしか思い浮かばなかった。でも、そうなんだよね。実際は……いろいろとあるんだよね」

 これまでの自分の視野が、どれほど狭いものであったのかを痛感した。

「な?」

「うん」

 ――と同時に、その視野がバッと一気に広がった様な気もした。

「ねぇ、保科さん」

「ん? なんや?」

「ありがとね」

「ど、どうしたんや、急に? なんか悪いもんでも食べたんか?」

 アイスコーヒーしか飲んどらんわい。それも、アンタと同じヤツ。……糖度にはかなりの差があるけど。

「別に。ただ、ちょっと感謝したくなっただけよ」

「感謝? 別に大した事はしとらんけど……ま、その気持ちは貰っておくわ」

 照れたような顔で保科さんが言う。

「うん。そうしておいて」

「あ、そうだ」

 ポンと手を打って、保科さんがあたしの方へ身を乗り出してきた。

「なに?」

「どうせ感謝するんなら……コーヒー代奢って♪ うん、ナイスアイデアや☆」

「……………………」

「……………………」

「…………感謝するのヤメ」

「けち」

「どっちが!」










○   ○   ○










「将来……か」

 その日の夜、お風呂に入りながら、あたしは保科さんとの会話を思い出していた。

「あたしは……どうしたいんだろう?」

 何がしたいんだろう? 何ができるんだろう?

 自分の為に。他の誰かの為に。

「あたしは……何をするべきなんだろう?」

 あたしはどんどん考えに耽っていった。深く……深く……。

 その時、

 ピチャン!

「うひゃーーーーーーーーーーーーっ!」

 首筋に天井から水滴が落ちてきた。

「な、な、な、なんなのよーーーっ!」

 おかげで一気に思考から呼び戻された。

 つーか、シリアスな雰囲気が台無し。

「ったくもう! ビックリさせるんじゃないわよ!」

 気持ちを落ち着かせるように、お湯をすくって何度も顔にパシャパシャとかける。

「……ふぅ。なんだかなぁ」

 一息つくと、あたしは天井を見上げた。

 ピチャン!

「う゛っ。な、なんだって、わざわざあたしの所に落ちてくるのよ」

 顔面に直撃を喰らい、思わず疑問の言葉が零れた。

「プリティー志保ちゃんに対するこの狼藉。まるでどっかのバカヤローみたいだわ」

 そうつぶやいた瞬間、天井にその当人の顔が浮かんだような気がした。

「レディーの入浴を覗くんじゃないわよ。この大バカ」

『別に、おめーの入浴なんか見たくねーよ』

 あ。なんか、頭の中に声までが……って……

「なんですってー!」

『怒るな怒るな。そんなことより……一つ忠告だ。あんまり焦るんじゃねーぞ』

「……え?」

『真剣に考えるのはいいことだ。だけどよ、焦ったって良いことなんかないぜ。ゆっくりと自分のやりたいことを見付ければいいんだからさ』

「うるさいわね。大きなお世話よ」

 ベーッと舌を出してやると、あいつは苦笑いしながら消えていった。いつものように『しょーがねーなぁ』って言いながら。

 まったくもう。イメージの時でもお節介なヤツ。

「分かってるわよ。そんなのアンタに言われるまでもなく分かってる。だから……くだらない心配なんかするんじゃないわよ。……ばか」










『この日を境に、あたしは自分の将来の事を真剣に考えるようになった。

 この日があったから、今のあたしは存在しているのだと思う。

 この日がなかったら、あたしは、騒々しいだけの女で終わっていたかもしれない。

 その意味では、『世界を股に掛ける国際的ジャーナリスト長岡志保』が誕生するきっかけとなった日といっても決して過言ではないであろう』 (手記より抜粋)





 それは、梅雨明け宣言前の、34度にまで気温の上がった暑い日のこと。










< 了 >







 ☆ あとがき ☆

 志保って、なにげにシリアスも似合うキャラだと思います。

 硬軟の差が激しいんですよね。それが難しくもあり楽しいキャラでもあります。





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