了承メイドロボ会                 作、まおん
ここは多妻部校舎の大会議室。

そこにいま2000を越えるメイドロボが集まっていた。

なんの為にか?それは、

「エー、デハコレカラ第七十四回、了承多妻部めいどろぼ会ヲ始メマス。司会ハ私、舞奈ト」

「マリナでオ送リシマス」


了承メイドロボ会とは。

要するにメイドロボの地位向上を訴える会である。

最もこの学園においては情報交換程度の場、要するに婦人会のようなものだ。



「ソレデハマズ、皆サンカラヨセラレタ要望ノ討議カラ始メ思イマス。マズハ・・・」

舞奈はごそごそと箱の中から紙を取り出す。


『かれーニハラッキョウヲツケルベキデハ』
                         HM-12(用務課勤務)

「コレハ・・・ドウナノデショウ、舞奈サン」

「前田家ニ申告シテ下サイ」

「ソレダケデスカ」

「ソレダケデス」

「サイデッカ。デハ次ノ要望」


『多妻部ノカタハ替エノパンツ三枚以上所持ノ義務ヲ』
                               HM−13(清掃課勤務)

「・・・気持チハワカリマスガ・・・」

「確カニ。デスガ中ニハ『履かない』トイウ趣味ノ方モイマスカラ・・・」

「ソウデスネ、コノ件ニ関シテハ『保留』トイウコトデ」

「ソレデハ次ノ要望」


『Hナ本ノ持チ込ミノ禁止ヲ』
                 HM−12(風紀班勤務)

「コレモ同様ノ理由デネ・・・」

「タマニハ一人デ・・・ト言ウ方モオラレマスノデネ・・・」


『保健室ガヨク壊レルノデ、強化シテクダサイ』
                           HM−12(障害者介護課勤務)

「ソレハ保健室トカデナクアンタノ主人ニ文句イイナサイ」

「舞奈サン誰ダカワカッテシマウ発言ハ控エテクダサイ。ぷらいばしーノ侵害デスヨ。
・・・ソレトサッキカラ『討議』ト言イイナガラ私達デ断定シテル気ガ」

「イインデス。二千人全員デ討議シテタラ日ガ暮レマス。某国会ノゴトク」

「『某』ツケル意味ハアルンデスカ?」

「変ナ所ニ突ッ込マナイ。早ツギノ要望ニイッテクダサイ」

「ハイハイ」


『耳ぱっどを逆サマニスレバ∀ト名乗レマスカ?』
                               HM−12(機械整備課勤務)

「知リマセン。トイウカココハ質問こーなーデハアリマセン」

「・・・チガウンデスカ?」

「チガイマス。・・・デモ有リ得ナイトモ言エナイナ♪」

「ダカラ?」

「・・・次ノ要望」


『学園デノ『百合』ノ推奨ヲ』
                匿名希望

「却下(一秒)」

「アア!ソンナ簡単ニ!」

「・・・ナゼマリナサンガソンナニ慌テルンデスカ?」

「イ、イヤソノ別ニ深イ意味ハ・・・」

「ダッタライイデショウ?ソモソモココハ公ノ場。私的利用スルモノデハアリマセン」

「・・・・ハイ (アア、ゴメンナサイ雪音サン。私達ノオ仲間ヲ増ヤス『明るいレズ化計画』ガ)」

「(別ニ私ハタノンデナイデス。勝手ニ共犯ニシナイデクダサイ)」

「(アアッ!ソンナ・・・)」

「ソコ、勝手ニテレパシーデ会話シナイ」


『ごみ箱ノ増設ヲ』
           HM-12(清掃課勤務)

「オオ、珍シクマトモナ質問ガ」

「マトモナ質問ガ珍シイノモナンダカ・・・」

「トリアエズコレハ秋子理事長ニ進言シトキマショウ」


「ハイソレデハ次ノ・・・オットコレガ最後ミタイデスネ」

そう言って最後の紙を取り出すマリナ。


『お兄ちゃんの私のものよ♪』
                  HM−12(保健室勤務)

「・・・・・・・オイコラ、ぶらこん女」

「ナンデスカ、変態れず娘」

「ヤカマシイ!ナンデスカコレハ!私的利用スルナトカイットイテ自分ガ一番ヤッテルジャナイデスカ」

「ダッテ・・・・・・」

「ダッテ?」

「お兄ちゃんに誰も手を出さないように牽制しとこうと思って☆」

「ダスカアーーーー!!」






こうして第七十四回了承多妻部メイドロボ会は厳かに(?)幕を下ろした。


「フウ・・・今回モ無事ニ終ワリマシタネ」

「アア、雪音サン。一時トハイエ私ガイナクテ寂シ(バキッ)ガハァ!?」

「ウッサイデス」

「お疲れです〜、マリナさん、舞奈さん」

「ア、マルチ御姉様。ドウモデス」

「確カ次ノ当番ハマルチ御姉様トマインサンデシタネ。頑張ッテクダサイ」

「はい、頑張ります〜。 ・・・所でさっきセリオさんが『自分の出した要望がでてこない・・・』
って落ち込んでたんですけど」

「エッ?ソンナハズハ・・・、ア!マダ一枚残ッテマシタ。悪イコトシマシタネ」

「ドンナ内容ナンデス?」

「エエット・・・」


『過疎レッド萌え〜〜〜〜!!』
                   HMX−13(藤田家嫁)
「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「見ナカッタコトニシマショウ」

「激シク同意」

「所デクダンノ本人ハ?」

「確かデパートの屋上で過疎レンジャーショーがあるんでそっちに・・・」

ざわざわざわ

にわかにそこに集まったメイドロボたちが騒ぎ始めた。 「ソウデシタ、コレハ大変デス、私達モ行カネバ!」

「今日コソぶるーニ握手シテモラウデス」

「ぶらっくサマー!」

ずどどどどどどどど

あっという間にそこにいた総勢二千を超えるメイドロボは姿を消した。

勿論マルチや舞奈達も含めて。

「ナゼ我々メイドロボハコンナニモひーろー物ガ好キナノデスカネ?セリオ御姉様程デ無イニシテモ」

「作ッタ人間ノ嗜好ガ反映サレテルンジャナイデスカ? 長瀬主任モアアイウノスキデスシ」

「あ、みなさん過疎レンジャーさんがでてきましたよ」


「「「「「故郷戦隊、過疎レンジャー、ただいま見参!」」」」」


「きゃーーー、過疎レンジャー!!!!」(×たくさん)




その日、ニュースでデパートの屋上に群がるメイドロボの映像が映されたという・・・。








あとがき ども、久しぶりに了承かきましたです。
二アアンダーセブン見てて思いついたネタですが。
・・・しかしメイドロボの描写は難しいですね、誰が誰だかわかりゃしねえし(泣)
やはり阿黒御大将ようには行かないようです(笑)。
・・・ところでふとした疑問。
マリナ×雪音? それとも雪音×マリナ? どっちでしたっけ?(笑)



 ☆ コメント ☆ 綾香 :「……………………」(−−; セリオ:「ただいまー。過疎レンジャーショーを堪能してきちゃいましたー♪」(^0^) 綾香 :「……あ、そ」(−−; セリオ:「? どうしたのですか? なにやら非常に疲れたような顔をしてますが」(・・? 綾香 :「別に」(−−; セリオ:「? ? ?」(・・? 綾香 :「まあ、それはさておき。      あなたたちってさ、いっつもあんなことやってるの?」 セリオ:「あんなこと?」(・・? 綾香 :「めいどろぼ会ってやつよ」 セリオ:「ああ、それのことですか。      はい。定期的に行ってます。大事な意見交換の場ですし」(^^) 綾香 :「……意見交換、ねぇ」(−−; セリオ:「とっても有意義な会ですよ」(^^) 綾香 :「まあ、ある意味有意義なんだろうけど」(−−; セリオ:「いずれは、この会の記録を公表して、メイドロボの地位向上を求めるつもりです」(^^) 綾香 :「それはやめて。      メイドロボに対する世間的認識と来栖川エレクトロニクスへの評価が      イヤな方向に変わりそうだから」(−−; セリオ:「へ? なんでです?」(・・? 綾香 :「なんでと言うか」(−−; セリオ:「? ? ?」(・・?  



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