了承学園(ナイトライターサイド) 4日目2時間目

逆襲のルミラ


 

さて授業の始まる少し前,

「次の時間は,芳晴達をつれて耀駆参号店に行こうかな♪」

サラが廊下を歩いていた。そのサラを謎の影が追いかけていた。

「覚悟!」

「!?」

その影はサラに襲いかかり,後頭部を一撃し,昏倒したサラをロープで縛り上げた。

「この時間は,大人しくしてね♪」

そして,影は芳晴達の教室に入った。

カッカッカッ

「これでよし。待ってるわよ,芳晴君☆」

影は黒板に何かを書き残し,教室を後にした。

 

 

 

そして,授業開始の時間になって芳晴達が教室に来た。

「「「「!!!!!」」」」

黒板を見て言葉を失っている。その黒板には,

『この時間は,屋上で授業をします。早く屋上に来てね♪(特に芳晴君)  ルミラ』

『追伸 ここにおいてあるスケッチブックを持っていくこと。』

と書かれ,そしてスケッチブックが置いてあった。

「また,芳晴の血を狙っているのね。」

「じゃあ,また芳晴が献血すればいいじゃない。」

「コリン,そんなに頻繁に血を抜かれたら出血多量で死ぬぞ。」

コリンをにらむ芳晴。

「それに,ルミラ様は直接血を吸いたいそうよ。」

「エビル!本当なの?」

エビルに詰め寄るユンナ。

「昨日,何人か犠牲になったらしい。」

「芳晴!何か対策を立てないと!」

「このコリンちゃんに任せて♪ルミラは,虫除け超音波発生器と蚊取り線香に弱いのよ。だからこれさえ持っていれば大丈夫!」

そう言い,コリンは虫除け超音波発生器と蚊取り線香を取り出した。

「コリン,あんたいつの間に準備したの?」

あきれるユンナ。

「昨日,メイフィア先生が全校生徒に注意するようにいっての。だから準備しておいたの♪」

「・・・・芳晴,服を脱いで・・。」

「え,江美さん,服を脱がせて何をするつもりなんですか。」

「「エビル!何をするつもり!」」

「これを付ける。」

「「「こ,これは!」」」

エビルの取り出したものは何でしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

そして屋上に来た芳晴達

「待っていたわ,芳晴君♪今日こそ直接血を頂くわ♪」

高らかに宣言するルミラ!

「そんなことはさせないわよ。これでどう!」

ユンナは虫除け超音波発生器を使用した。

ピイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

しかし,ルミラは平然としている。

「ふっ,そんな物,私には効かないわよ!」

「ど,どうして・・・・・・・。」

呆然とするユンナ。

「あっ,私は耳栓していて何も聞こえないから,言いたいことがあったらそのスケッチブックに書いてね。」

『あのルミラさん,どうして耳栓をしているのですか?』

律儀にスケッチブックに書く芳晴。

「これはね,その虫除け超音波発生器を無力化するために,山籠もりして考えた結果なのよ。もう私にそれは通用しないわ!」

勝ち誇るルミラ。

『じゃあこれなら!』

コリンが,蚊取り線香に火を付ける。

「それも無駄よ!私がこの場所を指定した理由が解る?」

『はっ!まさか,この場所は・・・・・・。』

「エビル!その通りよ!ここは風が吹いていて,しかもこっちが風上でそっちが風下!蚊取り線香を付けても全て風にながされて効果ないわ!」

『なら力ずくでも阻止します。』

「エビルかかってきなさい!」

「コリン!私たちも行くわよ!」

「うん!」

エビル,ユンナ,コリンはルミラに向かって突進していく。

「くっ!」

「きゃあー!」

「何これ!?」

3人は,網に絡みとられてしまった。

「あなた達の行動はお見通しよ。そこにはかすみ網を設置したのよ。」

かすみ網とは,鳥を捕獲するときに使う網である。

「邪魔者はいなくなったわね。早速頂きます♪」

芳晴に飛びかかるルミラ!

「うわぁ〜〜〜〜!!」

絶体絶命の芳晴!

バタン!

芳晴の直前で見えない壁にぶつかり,落ちるルミラ!

「芳晴君,もしかしてATフィールドを使えるの?」

『いえ,ATフィールドは使えません。詳しいことは江美さん達に聞いてください。』

ルミラが振り返ると

『ATフィールドじゃなくてAMフィールドよ by コリン』

「AMフィールド!?」

『AMフィールド。それは,アンチ・モスキート・フィールド(ANTI・MOSQUITO・FIELD) by ユンナ』

「アンチ・モスキート・フィールド!?」

『芳晴にこれをかけた。 by エビル』

エビルの持つものは虫除けスプレーだった。

「くっ,今日のところはこれくらいにしておくわ。けど私はあきらめないわよ!」

そう言い残し去っていくルミラ。

「芳晴,早くこれをはずして欲しい。」

「すぐにはずします。」

 

 

 

 

おまけ

「きゃあ,どこ触っているのよ。」

「悪い,コリン。」

「そんなところ触らないで・・・・・・。」

「・・・・ユンナ,ごめん。」

「・・・・よ,芳晴・・・・。」

「江美さん・・・・。」

芳晴は懸命に理性を保ち(さすがはエクソシスト!),3人の網をはずした。

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 ルミラがパワーアップ(?)しました。何がパワーアップしたのかはご想像にお任せします。

 その結果,ルミラに虫除け超音波発生器と蚊取り線香は通用しません。

 しかし,虫除けスプレーという強敵が登場です。

 ルミラの今後の健闘を祈ります。

フランク疾風


 ☆ コメント ☆ 綾香 :「……………………」(−−; セリオ:「……………………」(−−; 綾香 :「パワーアップ? どこが?」 セリオ:「一応、パワーアップはしてると思いますよ。      虫除け超音波発生器と蚊取り線香は克服に成功したわけですし」 綾香 :「だけど、虫除けスプレーという新たな弱点が発覚したわよ」(−−; セリオ:「……そ、それは……」(;^_^A 綾香 :「はぁ〜。結局は『蚊』のままなのね」(−−; セリオ:「そうですねぇ。『蚊』のまま、ですねぇ」(;^_^A 綾香 :「でも……何気に、本人も楽しんでいるみたいだから、別にいっか」(^^) セリオ:「そ、そですね」(;^_^A 綾香 :「まあ、めでたく復帰したわけだし……ルミラ先生の今後の活躍に期待しましょう!」(^^) セリオ:「しましょ〜」(^0^) 綾香 :「だけど……所詮は『やられキャラ』なんだろうなぁ」(^ ^; セリオ:「あ、あはは……否定できない」(;^_^A



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