私立了承学園 四日目一時間目 こみぱサイド  「戦慄!!帰ってきためかめか詠美」編 「ふっふっふっふっふっふっふ」 少女は暗闇の中でつぶやいた。 「まってなさい、せんどーぽちき!ぱわーあっぷしたあたしの力 とくと見せてあげるわ」 ふっふっふっふっふっふっふっふ 少女はいつまでも闇の中で笑いつづけた。 「うーなんかきついぞ」 「なにゆうとんねん和樹、まだ一時間目やないか」 「だってなんか疲れがたまってんだよ、この学園に来てから色々あったし」 「ほーう、その割には『夜』はえらく元気だったとちゃうんか?(にやり)」 うっ 痛いところを突きやがる。 「ばかやろー、あの元気は別もんだ」 「どうだか。なんせあんたは煩悩魔人やさかいな」 「そーよそーよ、ポチきのくせにー」 「何を言うか、昨日は俺の胸の中で幸せそうに眠ってたくせに」 「ふみゅうぅぅ」 こんなふうに俺達がいつもの(?)会話をしていると ガラガラガラガラガラ 「ふっふっふっふっふっふっふ、見つけたわよ、せんどーぽちき!」 するとそこには・・・ 「お前・・・めかめか詠美か?」 「むむっ。こんかいは一発でわかったようね」 当たり前だ。本物の詠美は目の前にいるしなにより・・・・ 「なあ、その髪はなんなんだ?」 「ふふふ、よく気付いたわねポチき。これこそがあたしのぱわーあっぷ したあかしよ!!」 めかめか詠美の髪は赤かった。 服装も全体的に赤くなっている。 「なんかさらにパチモンみたいになったな」 「なあんですって、むっきーーー。いいわ、だったらあたしの恐ろしさ とくとおしえてくれるわ」 言うやいなやめか詠美は俺の視界から消えた。 「何?消えた」 「ふふふ遅いわよ」 背後から声が聞こえた。 振り向くとそこにはめか詠美が自慢げな表情で立っていた。 「な、いつのまに?」 「ふっふっふこれこそが『専用めかめか詠美ちゃんさまMkU』の力よ!」 「専用めかめか詠美ちゃんさまMkU?」 「そうよ。知らないなら教えてあげるわ。昔から『専用』で『赤い』のは 『3倍速』と相場が決まってるのよ!!」 ずるっ どう言う理屈じゃそれは 「機動性はもちろんのこと、マンガを書くスピード、おなかが減る すぴーど、寝つきの早さにその日の機嫌の変わりようまで3倍速なのよ」 なんだか凄いんだか凄くないんだか。 「じゃあおまえ頭の回転も・・・」 「もちろん3倍よ」 そうか、だったら前のとあわせて三万倍か。その割に・・・ 「なによ和樹、その目は!」 「いや、その割に三万倍おまえとあんまりかわんないなーって」 「ぬわんでっすって、こんなぽんこつのいうこと信じないでよ」 「むっきーあたしのくせにちょおなまいきー。大体あたしはあんたより漢字を たくさん知ってるわよ、すごいでしょ」 「なによーちょっとかんじつかえるからっていい気になるんじゃないわよ。 このしゃべりはくいーん詠美ちゃんさまのちゃーむぽいんとなのよ」 「むっきー、むかつくむかつく、泣かす、絶対泣かすー」 とうとう喧嘩し始めた詠美とめか詠美MkU(専用)。 「だー、やめい、結局めかめか詠美は何しに来たんだ?」 「それはもちろんここのへぼへぼなやつとの違いを見せつけにやって 来たのよ」 「だれがへぼへぼよだれが!」 また食いかかってくる詠美(本物)。 「詠美わかったから下がってろ。またややこしいことになる」 「ふみゅぅぅぅぅぅ」 「で、めかめか詠美、おまえは俺の詠美よりできがいいと言いたいのか?」 「まあ、そういうことよ。わかったならおそれおののきあたしの前に ひざまづきなさい!」 「でもなー、俺としては本物の詠美のほうがいいと思うぞ」 「なんですって、そいつにできてあたしにできないことはないのよ?」 「そうか〜?じゃこんなことできるか?詠美、こっちにこい」 「なによ、さがれだのこいだの命令しないでよ」 そういいながら近づいてくる詠美。 そうして近づいてきた詠美を俺は抱きしめた。 ぎゅっ 「え、え?どうしたのよ和樹?」 「いいから俺にまかしとけって」 そのまま俺は詠美の顔に自分の顔を近づけて行った。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 五分間の長いディープキス。 だてに昨日2時間もキスばかりしてたわけじゃないぜ!(爆) 「ぷはっ、どうだ詠美?」 「ふみゅ〜ん、へにょへにょ〜、いきなりなにすんのよう」 そう言いながらも詠美の顔はめちゃめちゃにやけていた。 「な、な、な、なにしてんのよあんたたち!ふけつよ、ふけつよー」 顔を真っ赤にしてめかめか詠美が怒っている ・・・怒っているというより恥ずかしさで真っ赤になっているという方が 正しいかもしれない。 「どうだーめかめか詠美、おまえにもできるかー(ニヤニヤ)」 「そんなこともちろんでき、でき、でき・・・」 ぷしゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ぱたっ めかめか詠美は頭から蒸気を吹きだして倒れた。 オーバーヒートしたらしい。 「ふっ、どうやら俺の愛の勝利のようだな」 「なにが愛の勝利じゃーーーーーーーー」 すぱーーーーーーーーん 由宇のハリセンが俺の顔面を直撃した。 「痛てーーーーー、なにすんだよ由宇」 「なんだじゃあらへん、なに勝手に二人だけでラブシーンやっとんねん」 「いや、だって・・・」 「だってもくそもあるか、じゅうぶん元気やんか。あんたも千堂家の 旦那様ならきちっと責任はたさんかい!」 「う・・・わかったよ、やってやるさいくらでも!!」 「「「「「「「「はーーーーーーーい」」」」」」」」 こうして俺達は昨日に引き続きキスの嵐でありました。 おまけ 「ふみゅーん編集長、悔しいよー」 「仕方ないでしょ、いくらパワーアップしても一人身ばかりはどうしようも ないんだから」 「むっ、それを言ったら編集長は独り者歴・・・」 「(ゴゴゴゴゴゴゴ)なにか言いました?めか詠美さん(にっこり)」 「(ビクッ)な、なんでもないです」 「そうですか、ならいいんですけど。でも・・・」 編集長は遠くを見つめて言った。 「私達もああいう旦那様が欲しいわね」 「・・・そうねあんなしたぼくならあたしの旦那様にしてもいいわ」 こうして二人は遠き未来の旦那様に想いをはせるのだった。 了 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 あとがき こんにちは、まおんです。 めか詠美再びです。しかもまたガン●ムネタです(笑)。 そういえば編集長って独り身でしたよね?ちょっと記憶があやふやなもんで。 それじゃ。
 ☆ コメント ☆ 綾香 :「……3万倍」(^ ^; セリオ:「0*30,000=0」 綾香 :「おいおい」(;^_^A セリオ:「ゼロは所詮ゼロなんですね」(−−; 綾香 :「あんた……何気にきっついわねぇ」 セリオ:「……でも、だとすると、詠美さんとめかめか詠美さんの能力は全く同じであるはず」 綾香 :「…………」(;^_^A セリオ:「しかし……結果はめかめか詠美さんの負け。      ということは……つまり……」 綾香 :「『つまり』?」 セリオ:「詠美さんは『ゼロ』ではなくて『マイナス』なんです!!」 綾香 :「は?」(−−; セリオ:「例えば『−1*30,000=−30,000』になりますよね」 綾香 :「そうね」 セリオ:「つまり、かける数値を大きくすればするほど、めかめか詠美さんはパワーダウンするのです」 綾香 :「酷い事言うわねぇ。      …………否定は出来ないけど」(;^_^A セリオ:「謎はすべて解けた!!」(^0^)  ・  ・  ・  ・  ・ 詠美 :「ふみゅ〜〜〜ん。まいなすじゃないも〜ん」(;;)



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