了承学園 (kanonサイド)4日目2時間目

 ネコは続くよ、いつまでも……・・


 

「ねこーねこー。」

 おかしい…、この辺りに猫はいないはずなのに……

「名雪、どうしたんだ?どこに猫がいるんだ?」

「ねこーねこーねこー。」

「おい!名雪!」

「ねこーねこーねこーねこー。」

 くそ!仕方がないあの手を使うか…

ポカッ

「うにゅ〜、祐一〜、痛いよ〜。」

「名雪、ここに猫はいない。それに授業が始まるから正気に戻れ。」

「うー、ねこさん…。」

 ふう、やっと正気に戻ったか……名雪のネコセンサーが反応するなんて、もしかして次の時間は猫耳メイドさんか?

 すごく、いいかも(爆)。

 

 

がらがらがら〜

「皆さん、授業を始めます。席について下さい。」

 この時間は、秋子さんか……これは期待できるかな…男の浪漫が。

「この時間は、『動物愛護』をしてもらいます。名雪、あなたは猫さんが好きですよね。」

「うん、私、猫さん好きだよー。」

「この世の中には、飼い主に虐待されたり、事故で死んでしまい未練を残して死んでしまう猫さんがいます。

 そういう、猫さんの中には成仏できずにこの世界に残ってしまう可哀想な猫さんがいるんです。」

 うーん、秋子さんがこういう話をするとは、何かありそうだな……。

「それで、皆さんにはその猫さん達の霊を成仏させてあげるのが授業の内容です。」

 やっぱりそう来たか!

「秋子さん、いったいどうやって、成仏させてあげるんですか?」

「この鈴を身につけると、猫さんの霊が憑依します。そして、猫さんが満足するまで遊んであげると成仏します。」

 つまり、鈴を付けた人に憑依した猫が満足するまで遊んでやればいいんだな。

「お母さん、私やる。猫さん助けたいもん。」

「そう、じゃあ名雪これを付けて。」

「うん。……にゃおーにゃおー」

 こ、これは……名雪の頭に猫耳、そして猫しっぽが………。

さわさわ

「にゃおーにゃおーにゃおー」

 しかも本物、手触りもいい。これは、萌える(爆)!

さわさわさわさわ

「ごろごろごろ」

 可愛い!

「もっと遊んでやるぞ!」

「にゃおーにゃおー」

 

祐一と名雪がじゃれているのを見ている他の人たちは

「うぐぅ、名雪さんばっかり……。」

「あうーっ、あたしもかまってほしいよ。」

「うらやましいです。」

「名雪だけなんて……。」

「あはは〜、佐祐理も一緒にしたいです。」

「はちみつくまさん。」

「祐一さん……。」

「ちゃんと全員分ありますから安心して下さいね。」

「「「「「「「!!!!」」」」」」」

 

 

そして

くいくいくいくい

 誰が俺の服を引いているんだ?

「なんだ?」

 こ、これは!

「うぐにゃあー、うぐにゃあー」

「にゃうーっ、にゃうーっ」

「にゃあ、にゃあ」

「にゃ〜ん」

「にゃにゃにゃ〜」

「……………にゃあ」

「にゃー、にゃー」

 みんな、猫耳、猫しっぽ………

名雪!今ならおまえの猫を見る気持ちがよく分かるぞ(ちょっと違います)!!

「みんな、まとめて可愛がってやるぞ!」

「「「「「「「「にゃあ!」」」」」」」」

 俺は時間いっぱい可愛い猫たちを可愛がるつもりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、授業の中盤にさしかかった頃に名雪達は元に戻ってしまった。そして

「次は祐一の番だよ。」

「祐一君、たっぷりと遊んであげるよ。」

「あたしも!」

「祐一さん、楽しみです。」

「猫になった祐一を見てみたいわ。」

「あはは〜、祐一さん、遊びましょう。」

「…………かなり嫌じゃない。」

「日向ぼっこもいいですね。」

 俺はやりたくないぞ!

「イヤ、俺は遠慮しておく。」

「仕方ありませんね、私にこれを出させるのつもりですか?」

 秋子さん、その懐から取り出そうとしているモノは………もしかして例のモノ!?

「いえ、喜んで猫にならせて頂きます。ちょうど俺も一回猫になってみたいと思っていたんですよ。」

「じゃあ、祐一さんこの鈴を付けて下さい。」

 俺は、おそるおそるその鈴を身につけた。そして、

「にゃ〜〜ん」

「うー、ねこさんだー。ゆういちねこさんだよー。」

うれしさのあまりトリップする名雪。

 

「祐一君、ボールで遊ぶ?」

ころころころころ

「にゃー」

祐一は転がるボールを追いかける。

 

「あうーっ、祐一、なでてあげる。」

なでなでなでなで

「うにゃ〜ん」

真琴になでられて嬉しそうに鳴く祐一。

 

「祐一さん、猫じゃらしですよ。」

「うみゃ!」

パシッ

「にゃ!」

パシッ

栞の持つ猫じゃらしにじゃれる祐一。

 

「マタタビはどうかしら?」

ごろごろごろごろ(床を転がっている)

「みゃ〜〜〜〜〜ん」

マタタビに酔っている祐一。

 

「にゃ!」

パシッ

「にゃ!」

パシッ

「あはは〜、祐一さん、舞の髪にじゃれてますよ。」

「………かなり嫌じゃない。」

 

「祐一さん、日向ぼっこしましょう。」

さわさわさわ

「ごろごろごろごろ」

祐一に膝枕をし、頭をなでる美汐。

 

こうして、授業の終わりまで遊ばれる祐一であった。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

「お母さん、あの鈴まだ残ってる?残っていたら私にちょうだい。」

「了承」

「ありがとう。」

 

 

 

そして、

「瑞佳ちゃん、この鈴あげる。」

「名雪ちゃん、これなんの鈴なの?」

「あのね、この鈴を付けると、猫さんになっちゃうんだよー。」

「本当!?」

「うん、祐一に付けたら、祐一猫さんになったんだよー。」

「じゃあ、浩平に付けたら、浩平猫さんになるの?」

「もちろんだよー。」

「ありがとう、名雪ちゃん。早速使ってみるね。」

「私も、祐一にまた猫さんになってもらうの。」

「お互いに頑張ろうね。」

「ふぁいとだよ。」

こうして、祐一と浩平に猫愛好者(猫マニア)の魔手が迫るのでした。

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

????:「にゃあにゃあにゃあにゃあ」

楓:「作者があの鈴を付けて猫になってしまいました。あの鈴は猫属性以外の人も猫にしてしまうみたいです。

   それで、私が通訳に呼ばれました。」

作者:「にゃあにゃあにゃあ」

楓:「……『腹減った。何か食わせろ。』だそうです。完全に猫になってます。まともなコメントは期待できません。」

作者:「にゃ〜〜〜〜ん」

楓:「……『よけいなこと言わずに何かよこせ!』といっています。残念ながら何も残っていません。」

作者:「にゃあ、にゃあ、にゃお」

楓:「……『何か残っているだろう。』だそうです。……千鶴姉さんの料理で良ければ残っていますが……

あれ、作者が逃げてしまいました。作者が逃げてしまったのでこれで終わります。」

フランク疾風




 ☆ コメント ☆ 綾香 :「へぇ。これが例の鈴かぁ」 セリオ:「はい。これを身に付けると、猫の霊が憑依するそうです」 綾香 :「なんか……かな〜り怖いわよ、それって」(^ ^; セリオ:「そうですね。でも…………」 綾香 :「『でも』?」 セリオ:「綾香さんはもともと…………いえ、なんでもないです」(;^_^A 綾香 :「…………分かればよろしい」(−−メ セリオ:「ところで、綾香さん。鈴……付けてみませんか?」 綾香 :「遠慮しとく。だって……やっぱり、ちょっと怖いもん」(^ ^; セリオ:「大丈夫ですよ。      何も本物を…………ごにょごにょ…………そうすれば浩之さんに…………ごにょごにょ」 綾香 :「な〜るほど。お主も悪よのぉ」(^〜^) セリオ:「いえいえ。お代官様ほどでは」(^〜^) 綾香 :「ふっふっふっふ」(^〜^) セリオ:「ふっふっふっふ」(^〜^)  ・  ・  ・  ・  ・ 綾香 :「ごろにゃ〜ん(すりすり)」(*^^*) セリオ:「にゃんにゃん」(*^^*) 浩之 :「ったく、どうして、わざわざ『あの鈴』を付けるかなぁ?      こうなるのは分かり切ってるのに」(^ ^; 綾香 :「にゃ〜〜〜ん」(*^^*) セリオ:「ごろごろごろ」(*^^*) 浩之 :「しょーがねーなぁ」(^ ^; 綾香 :「にゃお〜ん」(*^^*) セリオ:「にゃ〜〜〜」(*^^*) 綾香 :「にゃ〜ん(すりすり)」(*^^*) セリオ:「にゃ〜にゃ〜(すりすりすり)」(*^^*) 綾香 :「(『猫のふりして浩之に甘えちゃおー作戦』大成功!)」d(^-^) セリオ:「(ぶいっ!)」(^-^)v



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