了承学園4日目 番外編  HM−12・マリナ。  HM−13・雪音。  現在了承学園内で確認されている、唯一の「レ○・カップル」である。  何故、彼女達がかくも特殊・背徳的な関係を持つに至ったのか?その原因としては 主に環境(非常にオカルト的、それも近くに在るだけで場に影響を与えるような強力 な物品の集積場所だとか、非普遍的な嗜好、情念の発生源である漫画家監禁場所であ るとか)や職場の雰囲気(そーゆーまことに特殊な場所で二人きり)が上げられるだ ろう。元々、姉妹機であるため親近感、相性も高かったことがそれに拍車をかけたか もしれない。  が、真実は謎のままである。 「いいじゃありませんか。愛の形は人それぞれです。一つの答えが当てはまらないか らといって、それが誤ったものであると、誰が断言できるのですか?  私たちが問題にするようなことは、彼女たちもわかっているでしょう。その上で、 こういった答えを選んだのであれば、もう私たちがとやかくいうことではありませ ん。  …確かに一般的ではありませんが…ただ普通じゃない、というだけで排斥してしま うのは度量が狭いでしょう。そんなカップルが一組ぐらいいたって、いいじゃありま せんか。ね?ひかりん」 「…その、妙に甘ったるい口調でひかりんなんて勝手な愛称で呼ばれると、無性に不 気味なんだけど?」 「冗談じゃない☆本気にしないでよ」 「…ところでさっき机の下に隠した同人誌っぽい本は一体なんなの?…こら、逃げる な!」  *********  最悪の場合、解体処分ということまで予想していた私たちに、秋子理事長が下した 裁定は驚くほど軽いものでした。 職務怠慢に対する、口頭による叱責。ただ、それだけ。最低でも配属変えは免れな い だろうと思っていたのですが。 「…離レ離レニナラズニスンデ、良カッタデス…本当ニ」  やや薄暗い倉庫の中の、ありあわせの椅子と机と布で飾った…私たちのリビング で。固いソファーに一緒に座ったマリナさんは、そう言いました。無論、私も同感で す。今の私にとって、マリナさんが私の側にいない、ということは堪え難い苦痛なの ですから。  充電…人でいうなら遅い昼食、あるいはうたた寝を終え、コンディションはオール ・グリーンです。地下の修羅場の方も、先程鈴鹿様が大慌てで原稿を受け取って出て 行きましたから、今日は業務終了したようです。コミックZの今月号がちゃんと発刊 されるかどうかは、鈴鹿様と印刷所の皆さんにかかっている、というところですか。  つまり、しばらく邪魔は入らない、ということです。 「マ〜リナさんっ☆」 「アアッ、ソノ短絡ナ思考パターンガ判リ易ススギマスゥ〜!」  ソファーの上で組み敷かれたマリナさんは一応抵抗はしますが…本気で拒絶された ことはありません。マリナさんは幾分、被虐趣味の持ち主ですから…まあこれは一種 の通過儀礼です。  だから、今日は少しイジワルしてみましょうか。 「…雪音サン…イイ加減、御自分ノ加虐趣味ヲ自覚シテクダサイ…」  またまた。そんな自分の意志とは裏腹なことをおっしゃる。そーいう娘にはオシオ キです。 「アッ…!」  マリナさんが、演技ではなく本気で恥ずかしそうな声を上げます。一番恥ずかしい 所に手をかけられたのだから、当然かもしれませんが。  私は彼女に抵抗させる間を持たせず、一気にマリナさんの一番恥ずかしくて、そし てかわいい秘所をさらけ出させました。 「ダッ、ダメデス、見ナイデ下サイ!」  マリナさんは慌てて手で隠そうとしましたが、私は素早く彼女の手首を抑え、それ を許しません。 「ヒ、ヒドイデス…ドウシテ、ソンナコトスルンデスカ…」 「どうして?」  私はゆっくりと、マリナさんの顔を見つめました。 「それは、マリナさんが可愛いからです。可愛くて、可愛くて…つい、いじめちゃい たくなるくらい可愛いからです」  私は身を起すと、彼女の手を離しました。そして、自らの手で…。 「ユ、雪音サン!」 「これで…マリナさんと同じです。マ、マリナさんだけに、恥ずかしい思いは…させ ませんよ」  私の身体でもっとも恥ずかしいところ。見られている、と思うだけで、私の回路に 過剰な電流が流れます。でも…マリナさんになら。  私は静かに、マリナさんの………アソコ、に、唇を寄せました。一瞬、ピクリと身 体を固くしたものの、彼女は無言で私の愛撫を受け入れてくれます。  慎重な上にも慎重に、優しく、そしてじわじわと、私は舌で微妙な刺激を与えまし た。つんつん、と舌の先端で各所をつつき、穴の縁に沿って舐め、時々歯は立てずに 唇だけで、かみつきます。 「アッ…アアッ、アウ、ファ、ハフゥ………ヒイ!」  マリナさんは必死に耐えようとしますが…彼女の意志とは裏腹に、素直な機体は私 の舌の動きに合わせて、過剰な程の反射運動を見せてくれます。  たっぷりと焦らすと、私は舌を一気にマリナさんの秘所に突き入れました。 「アッ、アアアアアッ!!」  可愛い。可愛いですわ、マリナさん!  一瞬、隙ができてしまったようでした。でも、そのナノセカンドの僅かな空白をマ リナさんは見逃してくれませんでした。彼女の指が、逆に私の秘所にかかります。 「あ…!」  マリナさんの人差し指の先端が私の中に侵入してきた時、思わず声が洩れてしまい ました。 「…コレクライデ…ハシタナイ、デスヨ?雪音サン」  ゆっくりと、入れた指を私の中でかき回しながら、少し余裕を取り戻してマリナさ んは私にそう言ってきます。いけません、下手をすると主導権を取られてしまいそう です。こうなったら… 「ダメ、デスヨ」 「あう!」  私の意図を察したのか、私よりも一瞬早く、マリナさんはもう一つの穴に侵入して きました。 「……!」  服の端を噛み締め、咄嗟にそれ以上はしたない声を上げることだけは堪えました が。 「形成、逆転デスネ?雪音サン…」  心なし、まだ息が荒い声でしたが、マリナさんがそう言ってきました。…口惜しい ですけど、その通りみたいです。身体に、力が入りません。まあ、しょうがないで す。マリナさんですし。  マリナさんは覆い被さった私の身体の下で、少し苦労しながらテーブルに手を伸ば しました。そして、聞いてきます。手にした「道具」を見せながら。 「白クテ、柔ラカイ方ガ良イデスカ?ソレトモ、固クテ、細イ方?」 「…白くて柔らかい方で」 「…大丈夫、優シクシマスカラ」  まあ、今回は負けを認めましょう。油断大敵というやつです。同じ失敗は二度と繰 り返しませんからね、マリナさん!次は私が思う存分可愛がってあげますから!  …だから、今日は私を可愛がってくださいね。 「雪音サン」 「…なんでしょう?」  ソファーに座りなおし、私の頭を膝に乗せながら、マリナさんは私の顔を覗き込ん できました。ヴン、と微かなロード音がします。 「…大好きです。大好きですよ、雪音さん」 「マリナさん。…先に言うなんて、ズルイです」 「そうですか?」  かすかに笑うと、マリナさんは、私たちメイドロボにとって人に見られたら最も恥 ずかしい場所…耳…に、白くて柔らかい綿棒を差しこみました。そして、ゆっくりと 私の耳掃除を始めました。 「ああっ、やはり掃除と名のつくものにはマリナさんに一日の長があるようですね… き、気持ちいいです」 「ソウデスカ?喜ンデ頂ケテ、嬉シイデスゥ」  愛しいマリナさんの膝枕で、耳掃除。  ああっ、これぞ漢のロマンというやつでしょうか!!?(私は女でメイドロボです が)  *********  何処とも知れぬ、外界から閉ざされた部屋。  …暗闇の中で唯一光を放っていたモニターの前で、「気をつけ」の姿勢で魚河岸の マグロのように床に転がって、痙攣する女性達がいた。 「…なんというか…その…」 「ア、 アホだわ…この娘たち、本物のアホだわ…」 「なんなのよなんなのよこれ〜!?もうちょおサイテー!」  どうにか立ち上がってきた秋子は、同様に身を起してきた真紀子に少し疲労の滲ん だ声をかけた。 「まあ、なんというか…耳掻き一つでここまで熱く盛り上がれるのは大したものだと は思いますけど」 「…ある意味…非常にマニアックなのかもしれませんけどね、耳掻きプレイなん て…」 「こんなのマニアックすぎてオタクにも受けないわよ〜」 めかめか詠美がぼやきながら真紀子の後を続ける。モニターに映る、隠しカメラか らのマリナと雪音の映像を切ると同時に、室内に明かりが燈った。 「…あわよくば新刊のネタにできるかも、と思ってたのに〜。う〜、使えないやつ ら〜」 「でもまあ、微笑ましいじゃありませんか。それに、本人達が幸せならそれでいいか も。…ところで真紀子さん?」 目線と表情だけを動かし、真紀子は次の言葉を促した。秋子はそれに対してやんわ りと続ける。 「…わたしも、このような同人誌はあまり読んだ事はないのですが…結構、おもしろ いですねぇ」 ごくソフトなボーイズラブ物の本――真紀子からの献上品である――を机の上に置 くと、やや照れくさそうな笑みを秋子は浮かべた。 「…まあ、公式なクラブとしては認められませんが…サークル『コミックZO』の学園 内での活動は、容認します。あくまでも非公式ですけど」 「ええ。私共も表に出るつもりはありませんから、むしろその方が好都合です」 「秘密組織だもんねー」 「一定以上の需要があるから、こういうのも成り立つんでしょうから。でも、あくま でシュミの範囲を超えないでくださいね?私は黙認しますけど、ひかりあたりは反対 するかもしれませんし」 「重々承知しております」 丁重に頭を下げる真紀子に、おずおずと秋子は問い掛けた。 「ところで…他にもこの方の同人誌がありましたら、読ませていただきません?もう 続きが気になっちゃって〜」 無言のまま、秋子には見えないところで親指をピッ!と真紀子は立てた。 【後書き】 目指せ、ハートフルR指定レ○SS!でも、勘のいい方なら端からオチに気づいてた か〜。 本気でR指定化を望んでるわけじゃーありませんし(^^; まあ、こういうのもお約束ってことで。 ちなみに「細くて固い道具」ってのは普通の耳掻きね(爆) 基本的に、マイン以外のHMシリーズって一回限りの使い捨て…というと言葉が悪い ですが、チョイ役くらいならともかくメインに据えた話は今後やるつもりはありませ ん。今回は、この二人はちょっとフォロー入れたほうがいいかなーとか思ったからメ インにしましたが。 密かにコミックZOの侵食も進んでます。最大の障害(であるはず)の秋子さんが篭 絡されてしまいましたので、編集長の野望を食い止められるのは、もはやひかり校長 しかおりません。 でもまあ、別に秋子さんにしても積極的な支持者というわけでもないですが。入会 もしてませんし。 ま、所詮おたくのやることですから、大したことにはならないかと。
 ☆ コメント ☆ 綾香 :「…………………………………………」 セリオ:「どうしたんですか、綾香さん? 見事なまでにずっこけて。      しかも、ピクピクと痙攣してるし」(;^_^A 綾香 :「……………………こ」 セリオ:「『こ』?」 綾香 :「こういうオチかい!!      さんっざん期待させといてーーーっ!!」(ーーメ セリオ:「はい? 『期待』?」(−−; 綾香 :「そうよ! 期待よ!!      ……って……あ……えっと……なんでもない」(−−;;; セリオ:「綾香さん。何を期待してたんです?」(−−; 綾香 :「だから、なんでもないってば」(*・・*) セリオ:「ふ〜ん、へぇ〜、ほぉ〜」(−−) 綾香 :「……な、なによぉ」(*・・*) セリオ:「……………………綾香さんのエッチ」(−−) 綾香 :「うっ」(−−; セリオ:「もしかして、綾香さんってレ○に興味があるんですか?      だとしたら、わたしも気を付けないと」(−−) 綾香 :「興味なんか無いわよ!! 全然。まったく。これっぽっちも。      だから、あんたも気を付ける必要なし!!」(−−メ セリオ:「本当ですかぁ?」(−−) 綾香 :「当たり前でしょ!!」(−−メ セリオ:「……………………」(−−) 綾香 :「……………………」(−−) セリオ:「……………………」(−−) 綾香 :「……………………」(−−) セリオ:「まあ、そういう事にしておきましょうね」ヽ( ´ー`)ノ 綾香 :「ちょっと待てぃ!!」(ーーメ



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