私立了承学園 4日目 3時間目 POH・雫
「やあ、長瀬くん」 「あ、佐藤」  合同授業という事で、一つの教室に集まる雅史達と祐介達。 「ええと、そっちの娘が田沢さん?」 「あ、うん」  長瀬の疑問を合図に自己紹介をする圭子と長瀬家の面々。 「はじめまして、田沢圭子です」 「あたしは新城沙織ってゆーの。ヨロシクね!」 「藍原瑞穂です。よろしくお願いします、田沢さん」 「太田香奈子よ。よろしくね」 「…月島瑠璃子だよ」 「ええと、僕は長瀬祐介。今後ともよろしく」 「ちなみに、近いうちに皆「長瀬」になる予定だよ!!」  自己紹介が一通り終わったところでとんでもないことを言い出す沙織。 「さ、沙織ちゃん……」  祐介、真っ赤。 「エヘヘ、だってそうでしょ?」  沙織も真っ赤になりながら、しかし満面の笑顔で答える。みると、長瀬家の面々全 員が真っ赤になっていた。 「あはは、皆仲がいいんだね」  会心の雅史スマイルを浮かべながら雅史は言う。  その腕に圭子は自分の腕を絡め、やはりにこやかに長瀬家を見ていた。 ----------------------------------------------------------------------------  軽く雑談などしていると、突如黒板に魔方陣が描かれ始めた。  割と異常な光景だが、大して驚いた風も見せない面々。適応万歳。  そして完成した魔方陣はまばゆい光を放つ。  その光の中から一つの人影が踊り出た……というか弾丸のように飛び出してきた。 「ぐはぁっ!!」  ズガッシャァァァ!!  そのまま机の群れに突っ込む人影。 「だ、大丈夫ですか?」  圭子が心配してその人影に話しかける。 「あ、ああ、大丈夫だよ」  律儀に答えて立ち上がる。  そしてすぐ口惜しそうな顔をし、 「クッ……やはりまだ師匠達のようにはいかないか……」  と吐き捨てた。 「あれ? えーと…確か、住井くん…だっけ?」  雅史が謎の人影に訊ねる。 「あ、ああ、そうだ。俺は住井護。よろしくな」  すでに3枚目という印象が定着してしまったにもかかわらず、カッコよくポーズを キメて答える住井。勿論無意味である。 「それで? 住井くんが今回の先生?」 「ああ、そうだ。んじゃさっそく課題を発表するぞ」  住井はそう言って黒板を叩いた。  黒板は勢いよく中心を軸に回転した。  …そして住井はその回転に巻き込まれた!! 「ぐはぁっ!?」  ズドーン!!  そのまま黒板の裏に吹っ飛ばされる住井。 「「「「「「「………」」」」」」」 『ボーリング』  黒板に書かれたその文字だけが強烈に自己を主張していた…… ---------------------------------------------------------------------------- 「くッ…なんてこった、帰るタイミングを逸してしまったぁ!!」  今、一同はボーリング場にいる。  毎度おなじみミラクルアイテム「秋子特製空間転移装置」の仕業である。  住井は来たときと同じように魔方陣で帰る予定だったのだが、黒板の攻撃で倒れて いる間に、魔方陣に先に帰られてしまった。  そして結局、「秋子特製空間転移装置」の起動に巻き込まれ、皆と一緒に運ばれた。 「まぁまぁ…別に一緒にやっちゃいけないって事は無いんでしょ? だったら住井君 も一緒にやろうよ」 「ううッ……新城さぁん…」 「な、何も泣かなくても……」 ----------------------------------------------------------------------------  結局人数が多すぎるという事で、男子と女子にわかれて1レーンずつ使うことにな った。  カッコオォォォォォン!!  爽快な音が響く。 「よっしゃー!! ストライ〜ク☆」  言って元気にガッツポーズを取る沙織。  やはりというかなんというか、女子のほうは沙織の独壇場だった。  というか、今2ゲーム目なのだが、1ゲーム目の沙織の得点は203。  はっきり言って、男子でもなかなか勝てないだろう(爆) 「わぁ…新城さんってカッコいいんですね」  圭子が感嘆のため息を漏らす。  ちなみに圭子の1ゲーム目の得点は113。 「エヘヘ、ありがと」 「ホントに凄いです。私もそれくらい元気があればいいんですが……」  落胆する瑞穂。彼女の前ゲームの得点は56。 「気にしなくてもいいのよ。誰にだって向き不向きはあるわ」  瑞穂を慰める香奈子。前ゲームの得点は120。 「…次私だね…」  ゆっくりと立ち上がり、ボールを持つ瑠璃子。  指を入れる穴が上を向いているのはご愛嬌。  ……前ゲームの得点は162。世の中は時折不条理だ。  コオォォォォォォン!! 「へへッ、やるじゃねぇか」  雅史のストライクを見て、ニヤリと笑う住井。 「あはは、そんなこと無いよ」  雅史スマイルで返す雅史。  ちなみに、男子は人数が少ないため3ゲーム目に突入していた。  雅史の得点は1ゲーム目から順に、188、182。  対する住井は、179、187。  1対1で現在引き分けである。 「ん〜、やっぱりこういうのは苦手だなぁ……」  困ったような顔をしながら、ボールを掴む祐介。  得点は、102、109。  この二人と争うには少々厳しい。 「長瀬! 持てる力を全部出していけー!!」  住井の激励が飛ぶ。 (持てる力全部っていってもなぁ……電波じゃどうしようもないしなぁ……)  少し考え込んでみるが、やはりよい答えは浮かばない。 (……待てよ? 電波で……)  更に考え込み、何か思いついたようである。 「よしっ! 本気で行くぞ!!」  ちりちりちりちり……  一言叫んで、電波を自分の頭に集中させる。 「おおおおおお! きたきたぁ!!」  目が少しイっちゃっている。  どうやら、自分の電波で身体のパワーのリミッターを解除するつもりらしい。 「GO!!」  ゥゥン!!  祐介の叫びと共に、彼の手からボールが弾丸となって放たれる。  パァン!!  そして祐介の放ったボールは、10本のピンのど真ん中に命中した。  …命中したピンは粉々に吹き飛んだ。  弾丸はそのまま壁を突きささり、停止した。  見た目は派手だが、両脇に綺麗に2本ずつのピンが残った。 「………」 「や、やるじゃねぇか……」 「う、うん、凄いと思うよ、うん、凄いよ…」  キーンコーンカーンコーン……  遠くから響く終了のチャイムの音がすがすがしかった。 ---------------------------------------------------------------------------- 「あー楽しかった!! また一緒にやろーね!!」 「はい、ぜひ」 「それまでには私ももっと体力つけておきますね」 「もう…ムリしなくていいんだってば」 「…そうだよ」 「そういえば、月島さんも凄かったですね」 「…時代は回転だよ」  などと和気藹々としている女性陣を横目で見る男性陣。  こちらは少々暗かったのだが、楽しそうな女性陣を見ているうち、明るさが戻って くる。 「いやー、今日はいいモンみしてもらったぜ、またやろうな」 「うん」 「次までには……もうちょっと上手くなってるようにするよ」 「…電波は無しな」 「…うん、言われるまでも無いよ…」  ゲンナリとした表情で答える祐介。  彼はもう一度、「この力は危険だ」と肝に命じた。 「あ、そう言えば師匠って誰のこと?」 「ん? ガディム先生と九品仏先生だ」 「……住井」 「……あ、あはは…凄い場所を目指してるんだね……」 「おうよ!」  どう凄くなるかは解らないが。  とりあえず、人で無い者にはなれそうである。 <おわり>
 ERRです。    相変わらずまとまりが無いというか、内容が無いというか(爆)  最近ボーリングしてないなぁ……  いや、別にしたくは無いんですけどね(笑)
綾香 :「ねえねえ、セリオ。ボーリングに行こうよ」(^0^) セリオ:「いいですね。ボーリングは大の得意です!」(^0^) 綾香 :「……先に言っておくけど、ダウンロードは禁止ね」(−−) セリオ:「へ?」(@◇@) 綾香 :「ダウンロードは禁止」(−−) セリオ:「マジですか?」(@◇@) 綾香 :「大マジ」(−−) セリオ:「…………あう〜〜〜っ。わたし、ボーリングは遠慮しておきますぅ。      ちょっぴり苦手なんですぅ〜〜〜」(;;) 綾香 :「さっきと言ってる事が違うじゃないの」(^ ^; セリオ:「あうあう。だって〜」 綾香 :「ま、いいけどさ。それで? 苦手って、どれくらいのスコアなの?」 セリオ:「そ、それは……」(−−; 綾香 :「100くらい? それとも80くらいとか? もしかして50?」 セリオ:「…………平均スコア…………25…………です」(;;) 綾香 :「は?」(−−; セリオ:「25です」(;;) 綾香 :「……えっと…………。      セリオ、誇っていいわよ。それは別の意味で凄いから」(^ ^; セリオ:「そんな励まされ方、嬉しくないですぅ〜〜〜」(;;) 綾香 :「本当に凄いのに」(^ ^;;; セリオ:「うう〜〜〜」(;;)



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