了承学園 (こみパサイド)4日目6時間目

 


 

 ふう、俺達は夜型の生活だから、昼間は眠い、まあ夜の生活が原因でもあるが………

 この時間は、自習にでもならないかな。そうすれば昼寝ができるのに……………

「同士和樹よ!ここ、数日のぬるま湯に浸かったような生活で堕落したか!貴様のオタク魂はどこに行った!」

 イヤ、俺的にはものすごく刺激の多い数日だったが…………

「ふっ、そう思うのは貴様だけだ。吾輩が今から立派なオタク戦士として鍛え直してやろう!」

「大志!なぜ、貴様俺の心が読める?その前に何処にいる?」

「笑止!MYぶらざーと吾輩は前世より定められた運命の双子、魂の共有者なのだ。相手の考えることは全てわかるのだ。」

 俺とおまえは柏木家の人たちみたいな関係なのか?嫌だな。

「まあ、例えとしては適切ではないが、当たらずとも遠からずというところだ。」

「俺の心を読むな!それよりいい加減に姿を見せろ!」

「吾輩は同士諸君の目の前にいる。」

大志の体が黒板を突き抜けてきた。たぶんコリンがする壁抜けみたいなものだろう。

「これから、諸君を『こみパ最大の決戦 in 了承学園』で立派なオタク戦士に鍛え直してやろう。

ルールは若干異なっている。さいころを振りその目だけ進む。そして、そのマスにいる了承学園関係者、これはコピーロボットだが、の出す1つのクイズに答えてもらう。

クイズに正解したらそのまま進む。もし不正解の場合は、間違った人が失格となる。全員が失格になった時点でゲーム終了だ。

ゴールまでたどり着いたら賞品が出る!そして、場所はグランドだ!すでに黒子衆によってセッティングも終了している。」

「大志、棄権はできないのか?」

「ふっ、同士和樹よ。そんな軟弱なことでどうする。それでは立派なオタク戦士なれんぞ。」

 俺はなりたくはないのだが………

「どうしてもやめるというのなら、謎ジャ………」

「喜んで参加します。そして立派なオタク戦士になってみせる!」

「おお、それでこそ我が同士!同士の健闘を祈る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、『こみパ最大の決戦 in 了承学園』始まった。

「じゃあ、さいころを振るぞ。」

 でかい数が出れば楽かな。

和樹がそう考えているとさいころの目は1と出た。和樹達が1マス進むと、そこにはリアン(コピーロボット)がいた。

「みなさん、こんにちは。ようこそお越し下さいました。」

「リアンちゃん、こんにちは。」

挨拶をするリアンに、応える南。

「私からの問題です。私となつみさんが魔法で作った風鈴の名前はなんでしょうか?次の4つの中から選んで下さい。

1.蚊よけの風鈴  2.ルミラよけの風鈴  3.蹴り避けの風鈴  4.謎の風鈴」

「私が、答えるんですか?」

 南さん!答えを知っているのか!?

「2番だと思います。」

「残念でした。答えは1番の蚊よけの風鈴です。」

「あらあら、間違えちゃいました。」

 南さん、わかってなかったんですか………

「南さんは失格になります。あちらの席で見学して下さい。」

「じゃあ、和樹さん。後は頑張って下さい。」

「南さん、あの………」

「和樹さんどうかしましたか?」

「何でもありません。」

 確信犯なのか!?天然なのか!?

 まあ、どっちでもいいか……

 

そして和樹は次のさいころを振る、止まったマスには澪がいた。

『問題です。このスケッチブックが持っている特殊能力はなに?

1.描いた物を具現化する 2.頭が良くなる 3.絵が上手になる 4.浩平から貰ったの』

と書かれたスケッチブックを持っていた。答えの4番が少々気に掛かるが……。

 う〜〜ん、わからん!こういうときは役に立ちなさそうなやつを捨て駒として使うか。

「というわけで、詠美!おまえが答えろ。」

「ふっ、ふっ、この詠美ちゃんにわからない問題なんてないのよ!」

 おいおい、微分積分できないやつが偉そうに、ただ4番でないのは確かだな。

「4番よ!」

すぱ〜ん!

「あほんだら〜!4番のわけないやろ!答えは1番や!」

由宇のハリセンが詠美に炸裂する。

「ふみゅ〜〜〜ん、何するのよ、このぱん………あれ、温泉パンダいつからそんなに小さくなったの?」

 本当だ!由宇、いつの間にそんなに小さくなったんだ。

「あほんだら!うちはここにおる!」

「うちは、澪ちゃんが描いた絵や!あのスケッチブックの具現化能力で生まれたんや!」

 2人の由宇が話しているが…………小さい方も迫力があるな。

「ちゅうわけで詠美は失格や!あそこで大人しくしとき。」(スケッチブックから出てきた由宇)

「足手まといがおらんなってせいせいしたわ。」(本物の由宇)

 俺的には、手駒が一つなくなったから困るのだが………、こういうこと考えている俺って鬼畜?

 

さて、またさいころを振り止まったマスにはコリンがいた。

「正義の天使、コリンちゃんからの問題よ。あたしが発掘作業の時に見つけた物はなんでしょうか?

1. 連邦の白い奴 2.赤い彗星 3.白いお髭のロボット 4.メカメカ詠美試作機」

「和樹さん、私に任せて下さい。」

「郁美ちゃん、わかるの?」

「はい!」

 おおっ、これは期待できるかな。

「答えは、4番です。」

「残念!答えは3番よ!」

 郁美ちゃん………

「変です。メカメカ詠美試作機はあんまりにも出来が悪かったので、埋めて置いたんです。

しばらく熟成させれば使えるかなと思ったんですけど………。」

「いくみん、埋めて置いてもかわらんやろ。元が元やし。いっそのこと化石になって発見された方が価値があるかもな。」

「あっ、それいいですね。もうしばらく埋めておきましょう。」

  君たち、今の状況わかってるの?

「いくみんは、失格よ。さっさと進んでね。」

 

そしてさいころを………ていうか、面倒だからこのフレーズは以下省略

「うぐぅ、ボクからの問題だよ。ボクのリュックは『魔晶変化』で飛行能力が付いたんだよ。何と融合して飛行能力が付いたでしょうか?

1. ラルヴァ 2.アークエンジェル 3.ハト 4.空飛ぶ小麦粉」

 これもまた、関係者以外わからない問題だな。その前に4番の空飛ぶ小麦粉はなに?

「………3番」

「彩!わかるのか?」

「……………何となくですが。」

「はずれだよ。答えは、2番だよ。」

「……そうですか、………残念です。」

「彩さんは、失格だよ。和樹さん達は頑張ってね。」

 

そして次のマス

「よく来たな、MY同士、吾輩からの問題だ!ズバリ聞こう、吾輩のあだ名はなんだ?

1. 青き巨星 2.初代おたく戦士 3.白き流星 4.バカ

さあ、この中から選びたまえ。吾輩としては、世界の支配者がいいがな。」

 ふっ、この問題ならわかるぞ。

「答えは、………」

「答えは、4番のバカよ!それ以外考えられないわ!」

 瑞樹!違うだろ!白き流星だろうが!

「おい、瑞樹何考えているんだ!答えは3番じゃないか!」

「あたしに、あいつのあだ名はバカ以外考えられないわ!だから答えは4番よ!」

「だから、それは違うだろうが!」

「ふっ、同士よ。夫婦喧嘩は、犬も食わぬと言うぞ。程々にしておくことだな。取りあえず同士瑞樹は失格!

 もう少し精進することだな。そして立派なオタク戦士となることを期待している。」

「あんたになんか言われたくないわよ!バカ!」

 ああ、こんな問題で間違えるなんて……

 

今度のマスには、由綺がいた。

「わたしが2日目の放課後、理奈ちゃんと一緒に屋上へ歌を歌いに行きました。その時誰と会ったでしょうか?

1. あさひちゃん 2.あかりちゃん 3.あゆちゃん 4.あかねちゃん」

 さっぱりわからん!他のクラスの事なんてわかるか!

「あ、あの、和樹さん、そ、それ………あの、その……」

「あさひちゃん、どうかしたのか?」

「いえ、その………じ、実は、……やっぱり……いいです。」

「残念、時間切れです。答えは、1番のあさひちゃんです。この問題はわかると思ったのに……。」

 なに!そうなのか!じゃあ、あさひちゃんは答えを知っていたのか!?

「ご、ご……ごめんなさい。い、いいだせなくて………。」

 こらこら、番号を答えるだけだろう!

 ううっ、簡単な問題のはずだったのに………

 

次のマスは、沙織だった。

「ルミラさんが、祐君を襲おうとしたときに私がルミラさんを撃退するために使ったものはなに?

 1.にんにく 2.虫除け超音波発生器 3.蚊取り線香 4.十字架」

「千紗ちゃん、この問題は君に任せた!君の答えに期待する。」

「にゃ?千紗が答えるんですか?」

「千紗ちゃんが正しいと思う番号を選んでくれ!」

「千紗は4番だと思います。」

 うん、常識から考えたら4番だろうな。妥当な答えだな。

「残念でした。答えは3番の蚊取り線香よ。」

 くそ!何処の世界に蚊取り線香に負ける吸血鬼がいるんだ!

 なんで、吸血鬼が蚊取り線香に弱いんだ!責任者出てこい!

 

つぎは、楓がいた。

「問題です。私が釣りをしたときに釣っていない物はなんでしょうか?

1. サヨリ 2.シーラカンス 3.ちょうちんあんこう 4.カジキマグロ」

 なんというか、また訳の分からない問題が…………

「千堂君、あたしに任せてよ!」

「玲子ちゃん、わかるのか!?」

「あたしにはこれがあるのよ!」

 玲子ちゃんが持っている物て、番号を書いた鉛筆?

「あの玲子ちゃん、それでどうするつもり?」

「わかってないなあ、転がすに決まってるでしょ。」

 ああっ、やっぱりそうなるのか。

「さあ、何が出るかな。えい!…………2番だ、答えは2番だよ!」

「はずれです。正解は4番です。」

 やっぱりはずれたか………

「はずれちゃった。千堂君、後頑張ってね。」

 残るは、俺と由宇だけか……

 

そして次のマスには、雅史と圭子がいた。

「圭子ちゃんが問題出す?」

「ううん、雅史さんが出して……」

「そんなこと言わずに圭子ちゃんが出してみなよ。」

「どうしようかしら………じゃあ一緒に出すのはどうかしら。」

「うん、いいね。じゃあ、どの問題にしようか。」

「私はね………」

 ああ!鬱陶しい!

 こいつらのマスはもう無視、次のマスに進む!

「和樹、問題に答えなくていいんか?」

「このままでは、日が暮れても問題はでてきそうにないから無視!」

 

そして次のマスにはさくらがいた。

「みなさん、今日は。わたしからの問題です。私たちと賭け麻雀をした教師は誰でしょう。

1. 伯斗龍二 2.ルミラ 3.久品仏大志 4.サラ」

 またまたわからん問題を……

 それより1番の人は誰?

「和樹、ここはうちにまかしとき。」

「由宇、その自信はいったい?」

「麻雀といえばナイト雀鬼、ナイト雀鬼といえばルミラ先生や!答えは2番や!」

 おお、見事な推理!これは正解だろう!

「残念です。答えは1番です。」

「そんなあほな、伯斗龍二なんてこの学園にはおらへんで!その前に葉っぱキャラやないで!」

「俺もそんな奴は知らないぞ!」

「一応、もしかしたら、何かの間違えかもしれませんが、リーフ初代主人公です。」

「「そうなのか!?」」

 そんな奴がいたのか、なんと影の薄い奴!

 俺は一度も見たことがないぞ。

「残念ですが由宇さんは失格です。」

 

 ついにおれ1人になってしまったか……

次はあかりだった。

「和樹さん、わたしからの問題です。浩之ちゃん達がわたしに内緒でカップラーメンを食べに行った

深夜の晩餐会に参加していなかった人は誰?

1.祐一 2.祐介 3.耕一 4.誠」

これならわかるぞ!

「答えは2だ!」

「正解です。」

 やっと、やっと、正解できた。

 よし!この調子で行くぞ!

 

次のマスにはひかりが行った。

「和樹さん、よくここまでたどり着きましたね。このひかりんが最後の相手よ♪」

「ひかりさん、あなたがボスキャラなんですか?」

「ひかりん♪」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

「ひかりんが、ボスなんですね?」

「そうよ!今からわたしの出す問題に答えてね。秋子の年齢はいくつ?」

「………ひかりさん、選択肢はなしですか?」

「………………」

「……ひかりん、選択肢はなしですか?」

「ないわよ。最後の問題くらい難しくしないとね。」

 今までの問題も充分難しかったけどな…………

 それ以前に答えを知っている人はいるのか?

 下手なことを言うと謎ジャムの刑をくらいそうだしな。

 まあ、間違っても秋子さんの謎が一つ解けるからいいか。

「わかりません。」

「そう残念ね。みんな失格で、ゲーム終了です。じゃあね♪」

「ひかりん、答えは?」

「秘密よ♪」

 そんなのありか!

 

 

 

終了後大志が現れた。

「同士諸君、惨敗のようだな。それでは賞品の『あさひちゃん抱き枕』をやることはできんな。悔しいか、悔しいだろう!」

「いや、全然。」

「ふっ、MYぶらざー。やせ我慢はいかんな。本当は欲しくて欲しくてたまらないだろう。」

「いや全然悔しくない。」

「なに!全国2億8千万人のあさひちゃんファンが泣いて喜ぶこの抱き枕をいらんというのか!」

 日本の人口はそんなに多かったかな?

「いらん!」

「貴様、今の一言で全国5億1千万人のあさひちゃんファンを敵に回したぞ!」

「こら!さっきより増えているぞ!」

「笑止!全宇宙180兆のあさひちゃんファンの前に置いては微々たる違いしかない!」

 絶対嘘だろう!

「だが、今ならまだ間に合う。前言を撤回するのだ!」

「する気はない。」

なぜなら、俺には本物のあさひちゃんの抱き枕がある!

「MYぶらざー、もしやあの秘密結社『コミックZO』に洗脳されたのか!」

 コミックZOて、なんだ?

「MYブラザーには吾輩が作る組織で吾輩の片腕として働くはずなのに………。まあよい。

所詮『コミックZO』も吾輩の傘下にはいるのだからな。その時に、引き抜けばよい。」

 組織?引き抜き?なんだそれ?

「大志、その組織とはなんのことだ?」

「特別に教えてやろう。オタクによる世界征服のための組織だ。すでに、主だった人事も決定済みだ。

まず、やおい推進本部部長に同士玲子、同副部長に同士柳川、同じく同士貴之。

そして、ぷに萌え推進本部部長には同士由宇、ゆり推進本部部長に雪音、同副部長にマリナ、

さらに、ショタ推進本部部長には編集長、同副部長には同士弥生、ロリ推進本部部長には同士健太郎、

コスプレ普及委員には同士瑞樹、その上、あさひちゃんと、由綺、理奈の3人でもって…………」

こうして、授業終了まで大志の世界征服のための組織の話が延々と続いた。

しかし、秋子さんがいる限りこの組織の発足はないだろう………。

 

 

 

 

 

 

あとがき

テストが終わって、ほっとしているときに思いつきました。

大志を絡ませるとどうしても野望関係の話がはいってしまいます。これは、大志=野望だからでしょうか?

 ところで、このクイズに全て答えられた人、あなたはすごい!

かなりわかりにくい問題もあったと思いますが、全て了承学園内の出来事です。

 それと、千堂家以外の登場人物は、全てコピーロボットです。

 最後に綾香さんへのクイズです。

 『HM−13型に標準搭載されている機能は何でしょうか?

 1.サテライトサービス 2.サテライトシステム 3.ぼけ 4.レズ』

フランク疾風



 ☆ コメント ☆ 綾香 :「3番」(−−) セリオ:「即答ですか!!」(ーーメ 綾香 :「だって、本当の事だもん」(−−) セリオ:「違います!!」(ーーメ 綾香 :「あ、そっか。そうよね。      ごめ〜ん。あたし、大きな勘違いをしていたわ」(^ ^ゞ セリオ:「いえ、分かっていただければいいんです」(^^) 綾香 :「ボケが標準搭載されてるのは『HMX−13型』だけだったわねぇ」(^〜^) セリオ:「……………………はい?」(ーーメ 綾香 :「よかったわねぇ、セリオ。ボケは、あなたの専売特許よ」(^0^) セリオ:「…………嬉しくないです」(ーーメ 綾香 :「謙虚ねぇ。誇ってもいいのにぃ〜」(^〜^) セリオ:「むー」(ーーメ



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