最初に謝っておきます。今回の話は最低平成ガンダムに付いての知識が無いとあまり面白くないと思います 了承学園 ナイトライターサイド 四日目 五時間目 「この時間はバトリング・フィールドのテストプレイをしてもらいます」 瞬間移動装置でロボット闘技場のメインホールにやってきた俺達に秋子さんがこの時間の内容を告げた。 「テストプレイ・・・ですか?」 「そう言えばここって明後日オープンだったっけ」 「はい、明後日のオープンに備えてすでに万全の態勢は整えてあるんですが、その前に 一般のプレイヤーからの意見も聞いておきたいと思いまして」 「早い話が俺達はデバッグ要員ってわけですか・・・」 「悪い言い方をすれば確かにそうですね」 普通そう言う事はもっと早くやっておくもんだと思うが・・・。大体万が一問題が出た時 明後日までに修正できるのか? まあ、その点は自信があるんだろうけど。 「ふっふっふっ・・・、いよいよこのすーぱーらぶりーえんじぇるコリンちゃんの実力を 世の中に知らしめる時が来たのね・・・」 「今日はまだオープン前だから観客はいないわよ。大体実力ったってスタート直後に 集中砲火喰らって一秒でゲームオーバーになるのがオチじゃないの?」 「言ったわね〜〜〜〜この性悪ユンナ!」 またいつもの低レベルな争いが始まろうとした時江美さんが割って入った。 「ほらほらそこまでにしたらどうだ。芳晴も秋子さんも呆れているぞ」 「う〜〜〜〜〜」 「ま、まあ仕方ないわね」 やれやれ収まったか。ってそんな事より今は説明を聞いておかないと。 「それで、まずは何をすればいいんですか?」 「まずはメンバーズカードを作成するのであそこのカウンターにある端末に個人情報を 入力してください」 見るとカウンター上にカード発行用と思われる端末が並んでいる。さっそくやってみるとするか。 「え〜と、名前、住所、誕生日、年齢、電話番号・・・よし終わりっと」 しばらくするとキャッシュカード大のカードが排出されてきた。これがメンバーズカードの様だな。 「そのカードにプレイヤーの個人情報や対戦成績などが記録されるんです。次は受付で今回自分の乗る ロボットを登録してください」 「よ〜し、あたしは当然ウイングゼロカスタムで・・・」 「何言ってんのよ、ゼロカスタムは私が・・・」 ・・また始まった。こうなるのは前から分かってた事だけど・・・。 「どうする芳晴。あの二人当分収まりそうに無いぞ」 「仕方ないですね。この際俺が争いの元を絶つとしますか」 「・・・その方が良さそうだな」 低レベルの争いを続けるコリンとユンナさんを尻目に俺と江美さんは使用機体を選ぶ事にした。 端末のカードスロットにメンバーズカードを入れると機体選択画面が立ち上がった。 まずはリストから作品名を選択、『新機動戦記ガンダムW』っと。 すると今度はその作品に出てきたロボットの一覧が表示される。 今度は『ウイングガンダムゼロカスタム』を選択。するとゼロカスタムの全身図や基本スペック、 武装などが表示され、選択の最終確認をしてきた。当然OKっと・・・。 これで機体の選択は完了。江美さんの方をみるとどうやら江美さんも終わった様だ。 「終わったか芳晴」 「ええ、江美さんは何を選んだんですか?」 「前にも言ったと思うがまずはデスサイズヘルカスタムだな。他にも面白そうなロボットがあったが、 とりあえず今回はこれで行く」 「そうですか、それじゃあそろそろあの二人止めてきますね・・・二人とも、ゼロカスタムは俺が使うぞ」 「え〜〜〜〜!!芳晴お─ぼ─!!」 「それは無いんじゃない!!」 二人とも恨みがましい目で俺を見る。まあ気持ちは分からんでも無いけど・・・。 「そんな事言ったってその調子じゃあプレイ前に授業が終わりかねないから、この際争いの元を断たせて もらったよ」 俺がそう言うとユンナさんは渋々ながらも納得したようだった。 「ま・・、まあ仕方ないわね。今回は他のロボットで我慢する事にするわ」 「う〜〜〜〜、ゼロカスタム・・・」 ・・・コリンは未だ未練たらたらの様だが。 「まあまた今度にすればいいじゃないですか。じゃあ二人とも自分の機体を選んでくださいね」 秋子さんにせかされて二人とも機体の選択に向かった。 ユンナさんはどうやらV2ガンダムを選んだようだ。 コリンは・・・、 「う〜〜〜ん、う〜〜〜ん、う〜〜〜ん・・・」 ・・・まだ悩んでいた。 「どうやらゼロカスタム以外は眼中に無かったみたいね・・・」 「どうします秋子さん?これじゃあ本当に時間が無くなりますよ? 「仕方ないですね、とりあえず三人だけで始めましょうか。途中参加も可能になってますから問題ないですし」 「その方が良さそうだな」 「それじゃあ後は参加メンバーとゲームモードを決めるんですが、今回はテストなのでこちらで決めさせて もらいます。皆さんで一チーム、モードはストーリーモードです」 そう言うと秋子さんは俺達からカードを受け取り端末で情報を入力した。 「ではこれから発進カタパルトに行きましょう。このサイズだとM級・・・標準型闘技場ですね」 俺達は転送ゲートで標準型闘技場に向かい、そこで実際にウイングゼロカスタム、デスサイズヘルカスタム、 V2ガンダムが鎮座しているのを目の当たりにした。どうやら選択した機体が自動的に格納庫から送られてくる システムになっているようだ。それにしても、本当に本物そっくりだな。 「正直実際に見るまでは半信半疑だったけど・・・、実物を見るとやっと現実なんだって実感しますね」 「そうね、まあここの非常識ぶりを見れば実際に可能なのは分かるけどね」 「それじゃあ早速乗り込むとしようか」 ゼロカスタムに乗り込んだところで秋子さんから通信が入った。 『皆さん準備はいいですか?』 「はいOKです」 『私もOKだ』 『いつでも出れるわよ』 『ではこれからゲームスタートです。皆さんがんばってくださいね』 カタパルトのハッチが開き、射出のカウントダウンが始まった。5・4・3・2・1・0!! ゴオオオオオオオ!! カタパルトが作動し、ゼロカスタムがフィールドに射出された。フィールドの設定はどうやら荒野のようだ。 横を見るとユンナさんのV2が並んで飛行し、下では飛行能力の無い江美さんのデスサイズが疾走している。 『三人とも、調子はどうですか?』 「はい、中々いいですよ。操縦もそれほど難しくないですね」 『まさに考えるより先に手が動くってかんじね』 『まあ、このヘルメットのおかげではあるがな』 確かにこのヘルメットの機能のおかげで操縦法はすぐマスターできるけど、操縦自体簡単だというのも本当だ。 おそらく実際にはかなりの部分がコンピュータ制御になっているんだろう。 『っと、どうやら敵のお出ましの様よ』 モニターを見るとこちらにあわせてかモビルスーツで編成された敵部隊が見える。地上にはザクやリーオー、 空中にはエアリーズ。1ステージ目のせいかそれほど強い機体はいない。 もっともその分数が多い。レーダーを見ると全部で三十機はいるようだ。 「先ずは先手必勝!」 空中のエアリーズめがけてツインバスターライフルを発射、直撃を受けたエアリーズが何機か爆発と 共に消滅した。やられた機体は瞬間移動で戻るようになっているようだ。 『やるわね芳晴、こっちも負けてらんないわ、光の翼全開!!』 ユンナさんはV2の光の翼を全開にして敵部隊めがけて突っ込んでいく。何機が光の翼に切り裂かれ爆発する。 敵も黙ってやられるわけはなく果敢に反撃してくる。弱いとはいえ数がいるから面倒だ。 「いちいち相手にするのは面倒だな・・・。こうなったら!!」 ツインバスターライフルを二つに分けて両手に持ち、全力発射しながら機体を回転させる・・・、 周りを囲んでいたエアリーズはこの一撃で大半叩き落とした。 「ユンナさん、こっちは任せていいですか?俺は江美さんの援護に行きます」 『確かに一機じゃきついかもね。分かったわ、空の敵は任せなさい。もうあんまり残ってないしね』 「お願いします」 地上では江美さんのデスサイズがザクやリーオー相手に善戦している。デスサイズは飛び道具を持ってないので 遠距離では不利だ。見ると少ないとは言えダメージを負っているらしい。 「大丈夫ですか江美さん?」 『芳晴か、何とか大丈夫だ、さすがに一人ではきつかったがな』 「すいません・・・」 『別に謝る必要はない、それよりあいつらを片づけるぞ』 そう言うと江美さんは再び敵陣に突っ込んで行く。こっちもライフルで援護しながらゼロカスタムを突っ込ませる。 『邪魔だ!』 デスサイズに近付いた敵機は次々とビームシザースの錆と化して行く。敵も応戦するがほとんど当らないし、 当ってもたいしたダメージにはなっていない。結局大半の敵は江美さんが片づけてしまった。 上空を見るとユンナさんも最後のエアリーズを倒したようだ。 「よし、これでステージクリアだな」 ディスプレイには敵全滅の表示が流れ、消費したエネルギーや機体のダメージが回復して行く。 『ぼやぼやしてる暇はなさそうよ。次の敵が接近してるわ』 「よし、行くか!!」 ────────────────────────────────────────────────────── 『芳晴、ユンナ、そっちはどうだ?』 「よくないですね。かなりのダメージを受けてますし、もうライフルのエネルギーも残ってませんよ」 『こっちも似たようなものね』 あれから何ステージかクリアしてきたが、当然敵もレベルアップしてくる。機体そのもののランクアップはもちろん、 敵機を動かすAIもかなり強くなっている。こちらの攻撃はなかなか当らず、向こうはかなりの確立で当ててくる。 それだけではなく、他の機体より遥かに強い、言わばボスクラスの敵まで出てくるようになっているのだからたまらない。 おかげでこっちはもはやジリ貧だと言うのに、敵はボスのサイコガンダムを筆頭にビルゴやゲドラフなど、まだ二十機は 残っている。正直言ってもはや限りなく勝ち目は低くなっている。 「どうします? これじゃあ手の打ち様がありませんよ?」 『V2のライフルじゃあIフィールドやプラネイトディフェンサーは破れないしね・・・』 『かといって接近戦を挑んでも敵の能力からして返り討ちにされるのがオチだしな』 「秋子さ〜ん、もう少し敵AIを弱めにした方がいいんじゃないですか?」 『どうやらそのようですね。とりあえずAIのランク上昇率を少し押さえましょう』 『全く! 一体コリンは何やってんのよ!!』 その時、 ズバァァァァァァァァァァァァァ!! 「な、何だ!?」 どこからともなく飛んできた大出力ビームがサイコガンダムに直撃、Iフィールドもものともせず一撃でサイコガンダムを 沈黙させてしまった。 「コ、コリンか?」 『はいは〜い! 皆様お待たせしました!!天下無敵のすーぱーえんじぇる、らぶりーコリンちゃんただいま参上!!』 「今まで何に乗るか迷ってたわけ!? で、一体何に・・」 『な・・・、何だ、あれは・・・』 ビームの飛んできた方向を江美さんが驚愕の表情で指差している。そこにいたのは・・・、 『ば・・・、化け物?』 それは全高100Mをこえる巨大モビルアーマーだった。確かに背中に翼を持ってはいるが、その禍々しいデザインは とても天使とは呼べない。どちらかと言うと・・・、 『悪魔・・・、いや、魔王だな』 『ねえ、あの化け物一体何なの!?』 「あれは・・・、ディビニダド!?」 『何、それ?』 「コミックのクロスボーンガンダムに出てくるモビルアーマーですよ。如何せんアニメになってないから知らないのも 無理無いですけど。それにしてもあんなの選ぶなんて・・・、翼が付いてれば何でもいいのか?」 『何か言いたい放題言ってくれてるわね・・・。まあ、このあたしにかかればあんなザコどもお茶の子さいさいよ!』 新たな目標が出現したせいか、敵は狙いをディビニダドに絞ったようだ。空を飛べるゲドラフがディビニダドに殺到する 『ふっふっふっ・・・、こんなザコども一撃で片づけてやるわ。このコリンちゃんの放ったメギドの火に、必ずや奴等は 屈するのよ!!』 コリンがそう言うと、ディビニダドの胸部が開き、十六発のミサイルが現れた・・・、って、確かあのミサイルは!! 「ば、馬鹿!! こんな所でそんな物使うんじゃない!!」 『ど、どうしたの芳晴!?』 『あのミサイルがどうかしたのか?』 必死の形相で叫ぶ俺を不審に思ってかユンナさんと江美さんが尋ねてくる。しかし今はそんな事に構ってる場合じゃない! 「分かってるのかコリン! そのミサイルはなあ・・・!!」 『発射ぁぁぁぁぁぁ!!』 「止めろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 ・・・ディビニダドの武装 大型メガ粒子砲 中型ビーム砲 フェザーファンネル そして・・・、 核弾頭ミサイル ×16 「ったく、何考えてるのよこの馬鹿コリンは!!」 俺達はメインホールに戻って来ていた。 あんな至近距離で核ミサイルを十六発もぶっ放したもんだから敵はおろか俺達まで巻き込まれ、一気にゲームオーバーになって しまったのだった。どうやら爆発の影響はフィールド全域に及んだらしい。 ちなみに当のコリンはユンナさんのゴルディオンハンマーをくらい床でつぶれていた。しかし一体どこからもってきたんだ? 「確かに、悪気が無かったで済む問題じゃあないな」 「しかしあれはゲームとしては問題じゃないか?」 それはそうだろう。あんなとんでもない武器実際に使えるわけが無い。 「やっぱり・・・駄目ですか?」 秋子さんが何かがっかりした様子で尋ねてくる。分かっててあんなもん搭載したんかい、この人は・・・。 「当たり前じゃないですか! あんなのゲームになりませんよ!!」 「いくらなんでも本物の核兵器並みの威力と言うのはちょっと・・・」 「せめて普通に使えるレベルまで威力を落として下さいよ」 「・・・仕方ないですね」 そんなわけで俺達のロボバトル初体験は幕を閉じた。 「ところで皆さん、楽しかったですか?」 秋子さんが尋ねてくる。やはり感想が気になるのだろう 「はい、結構楽しかったですよ」 「バランスにまだ改善の余地ありですけどね」 「そこを直せばもっと面白くなるでしょうね」 俺達は素直に感想を述べた。何だかんだ言って楽しかったのは確かだから。 「ありがとうございます。そう言ってもらえると私もここを作った甲斐がありましたよ」 「う〜〜〜〜〜、あたしはちっとも楽しくなかったよ〜〜〜〜〜」 見ると復活したコリンが恨みがましい目つきで俺達を見ている 「出たとたんにゲームーオーバーだなんて・・・、この無敵のコリンちゃんが・・・」 「「「それは自業自得だ!!」」」 ちゃんちゃん♪ <おしまい> ────────────────────────────────────────────────────── 後書き どうも、GX9900です。 今回は設定作った者の責任としてロボット闘技場について書きました。 今回は初バトルネタと言う事でバトル前の手続きの描写を細かく行いました。 でもそのせいで冗長になっているかもしれません。 で、肝心のバトルシーンですが、やっぱり頭に浮かんだシーンをそのまま文章にするのって難しいですね。 まだまだ物書きとしては未熟ってわけですね(笑) それでは。
 ☆ コメント ☆ 綾香 :「『ういんぐぜろかすたむ』? 『ですさいずへるかすたむ』? 『ぶいつー』?」(;;) セリオ:「むー」(−−) 綾香 :「『りーおー』? 『えありーず』?」(;;) セリオ:「むー」(−−) 綾香 :「なに? なんなの?」(;;) セリオ:「むー」(−−) 綾香 :「専門用語(?)が多すぎて、何がなにやらさっぱりよぉ〜〜〜!」(;◇;) セリオ:「むー」(−−) 綾香 :「綾香ちゃん、分かんな〜〜〜い」(;;) セリオ:「むー」(−−) 綾香 :「ううっ。セリオもわけが分からないのね。そんなに唸っちゃって」(;;) セリオ:「むー。『W』なんて邪道です。      『ガンダム』は初代に限ります!!」(`´)/ 綾香 :「……………………おい」(−−;



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