桜fight97 2章 仲間


木喰

「はっ!?」

 木喰と接触したアイリス。

 アイリスは、光武の出入り口を開き、涙目で木喰を見つめる。
 
泣いているアイリスを見詰める木喰。

かつて失われた孫にそっくりな少女を見詰めている。


 怖くて泣いておるのかの?


 敵としては随分と優しく。
 
 アイリスに声をかける。


 アイリスは答える。

 「ううん、違うの」

 「おじいちゃんの悲しみの深さが判る、でも悪いことをしているっていう事も判るの」

 「悪いことをしたら、止めなくちゃいけないから、悲しいの」
 
 わしは、わしは………。


 じい様が迷っているのを見定めていう大神。

 「今はまだ正義の為になんて言わない、ただ、アイリスを守ってくれないか?」


 そうか、だったら…


 約三日、アイリスの傍で、まるで祖父の様に彼は。

「おじいちゃ〜んご本よんで〜」
 
 「わ〜いおんぶおんぶ〜」
 
 「おじいちゃん、おじいちゃん、おじいちゃ〜ん」
 
 アイリスは、何か大事な何かを取り返す様に。
 
 彼もまた、大事な何かを取り返す様に。

 そしていつしか彼は本当に俺達の仲間になっていた。
 

 火車
 
 よせばいいのに爆破スイッチを見せつけようと外に出てくる火車。

マリアの銃が火を吹いて、スイッチが吹き飛ばされる。

その隙を逃さず火車の機体に入り込む大神。

「く、くそ、離せ大神」

 ガタンゴトン

 「って言うか嫌〜離して〜」

 えええっ?
 
 「ちょっ、何でそこで脱ぐんですか?って言うかそのヘソまでそっくり返ったナニカを押し付けな………ふがむごっ?…んっ、んっうぶぶっ、ふぐうっ?」

 「あ、あんたら、何をしてるんディスカーーー」

  息のぴったり合った突っ込みが入ったその十分後。

 「ご主人様………」

嗚呼美しきお約束。(違)


 水虎
 
 「初めまして大神少尉私陸軍から来た」

 「うん知ってる、これから宜しくな水虎」


 グイッと襟首を捕まえて顎の下を撫でる。

 「ゴロゴロゴロゴロフニャア」って、何やらせるのよっ!

 突っ込む水虎。
 
 「って言うかいきなり正体ばれてる〜?!」

 「ほーらマタタビ」

 「ごろにゃーん」

 って、だーかーらー。

泣きそうな水虎。

 そんな水虎に接吻する大神(待て)

「ふっ………可愛いぞ水虎………」(はむっ、はむっ、はみはみみみみっ)

「ふ、ふわわわわっ」

お前一体何処噛んでる大神?

まあ、その十分後、大神の部下(?)になるのはお約束と言うことで。


 土蜘蛛

俺が彼女を倒した時、彼女は恨み言を言い。

 さくらくんは尋ねた、どうしてそんなに人間を憎むのって。

 違うよさくらくん、実は土蜘蛛は、化け物なんかじゃないのさ、と俺は言う。

 海外の文献にある、シャム双生児と言う奴でな。

 ここには彼女の姉妹になる筈だった人の腕が入っているんだよ。

 と、俺は腕を軽く握る。
  
 大体、良いじゃねぇか腕が多いと。

 エッチの時にPしながらPをいじってPしてPまで出来るんだぜ。(ニヤリ)

 あんた全部伏せ字か〜い。
 
 するどい突っ込みが各所から入り。

信頼度の軒並み下がる中、一部信頼度上げる人もいたりして。

「コレや〜コレは来るで〜、次のコミパはこれできまりや!」

 お前キャラクター間違え過ぎ。

「こんな私を人間扱いしてくれる人がいるなんて………もうすこし早く大神と逢いたかったよ」

「いや、遅くないよ、今から俺の仲間になってくれればいいさ」

土蜘蛛をぎゅっと抱きしめる大神。

その手がやっぱりお尻を撫でるっ。

そのまま押し倒しで大神の勝ち(何?)



そして最後に。

「まさかアンタ私の敵になる訳じゃ無いよね。」

水虎と土蜘蛛に睨まれて………。

金剛が仲間になりましたとさ。
 
 (金剛弱っ!)





 ☆ コメント ☆

セリオ:「……」

綾香 :「……」

セリオ:「うん。実に王道な展開ですね♪」

綾香 :「どこがよ?」

セリオ:「敵だった者が仲間になっていく。これって少年漫画的王道じゃないですか。様式美です」

綾香 :「そうかもしれないけど……でも、方法はどう考えても少年漫画っぽくないわよね」

セリオ:「その辺は18禁ゲーム的王道ってことで」

綾香 :「……嫌な王道だわ。
     それにしても、大神さんってば随分とはっちゃけてるわね」

セリオ:「まあ、記憶を失ってますから。今の大神さんは大神さんであって大神さんじゃありませんし」

綾香 :「別人であるが故の暴れっぷりってことかしらね。
     大神さんが記憶を取り戻したとき、このことを覚えてたら頭を抱えちゃうかも」

セリオ:「どうでしょうね? 表面化はしてませんけど、何気に大神さん本人も本質は大差が無い気がしますけど」

綾香 :「そう?」

セリオ:「女性がお風呂に入っていると体が勝手に動く人ですから」

綾香 :「そのことはもう忘れてあげなさいって。若気の至りってやつじゃない」

セリオ:「少なくとも素質は十分に備えていると思います。
     ストライクゾーンも異様に広いですしね。男装の麗人からロリまでなんでもござれの剛の者」

綾香 :「それは……うん、そうね。それに関しては否定しないわ。というか出来ない」

セリオ:「まあ、なにはともあれ。記憶が戻ったらどうなるか、その辺りも含めて今後の展開から目が離せませんね」

綾香 :「そうね」

セリオ:「そして、鬼畜王大神さんの暴れっぷりにも期待しましょう♪」

綾香 :「……鬼畜王言うな」






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