西暦2000年。

 人類史上未曾有の大災害となる、『セカンドインパクト』は起こった。

 ――それから15年。

 ようやく復興を見せ始めた人類に、新たな危機が襲いかかる。

 『神々の使い』の名を冠するモノ。

 ――『使徒』である。

 人類は、この脅威に抗するため『汎用人型決戦兵器』を開発。

 そして――

 存亡か滅亡かの二者択一。

 そんな重すぎる運命を担わされることとなったのは、

 まだあどけなさの残る、3人の少年少女であった。





『新世紀ウマンゲリオン』
〜予告編〜






 少年――長瀬祐介――は『そのモノ』と出会う。

 運命に導かれるように。





「な、なんだこりゃ!? 化け物!?」

 祐介は、目の前の巨大な存在に驚愕の表情を浮かべる

「…………」
「え? 『化け物ではありません』?」

 その祐介に、技術一課E計画担当博士――来栖川芹香が静かに答える。

「…………」(こくん)
「で、でも! どう見たって、これは……」
「…………」
「『科学と魔術の融合により造り出した究極の汎用決戦兵器。人造人間ウマンゲリオンです』?」
「…………」(こくこく)
「人造……人間……ウマンゲリオン」

 芹香の出した名を無意識に反芻する祐介。

「…………」
「へ? 『別名はセバスチャンです』? って、別名があるんかい!?」










 少年は少女と心を通わせるようになる。

 神秘的。そう表現するのが最適と思われる少女と。

 その少女の名は――月島瑠璃子。

 ウマンゲリオン零号機(別名:長瀬おじさん)パイロットである。




「長瀬ちゃん」
「え?」
「わたしは死なないわ。…………あなたが守るもの」
「……………………おい」





「こんな時、どんな顔をしたらいいのか分からない。本当はうれしいはずなのにね」
「そんな時はね、笑えばいいと思うよ」

 目に涙を溜めて、祐介は瑠璃子に優しく諭す。

「…………長瀬ちゃん」
「瑠璃子さん」
「……………………」
「……………………」
「…………電波届いた?」
「なんでやねん。会話に繋がりが無いでしょうが」
「晴れた日はよく届くから」
「答えになってないよ」
「知らないわ。わたしは3人目だから」
「わけわかんないって」





 さらにもう一人。

 ウマンゲリオン弐号機(別名:フランク長瀬)のパイロット――新城沙織。





「ひぃ〜のぉ〜たぁ〜まぁ〜スパーーーーーーイクッ!!」

 沙織の操る弐号機の必殺技が使徒に炸裂する。
 その必殺技を受けて、真っ二つにされる使徒。

「おみごと」

 沙織の戦闘力の高さを目の当たりにして、祐介は素直に感嘆する。

「どう、祐くん? 戦いは常に無駄なく美しくよ」
「うん、凄いよ。……って、沙織ちゃん! 敵はまだ動いてる!!」
「えっ!?」





 戦いの中で、祐介と沙織の絆は深く強い物となっていく。





「折角やったのに。………やだな………ここまでなの?」

 ケーブルが切断され、マグマの中を沈降する弐号機。
 だがその時、ふいに沈降が止まる。

「え? なに?」

 呆然と目を見開く沙織。
 その耳に、聞き慣れた声が飛び込んでくる。

「沙織ちゃん!」
「……!! ゆ、祐くん!?
 …………ばか…………無理しちゃって…………」










 少年は恐怖する。命を懸けた戦いに。

 少年は怯える。いつ壊れても不思議ではないほどの重圧に。

 だが、少年は前に進む。

 守りたいと思う人たちがいるから。





 家族の温もりを知らずに育った少年にとって、特務機関ネルフ作戦部長来栖川綾香は姉であり、特務機関ネルフ特殊監察部所属藤田浩之は兄であった。
 




 ネルフ本部のエレベーター内で、綾香が浩之に抱き締められている。

「……っ! やだ! 見てる!」

 エレベーター内に設置されている監視カメラの目を気にして、綾香は何とか浩之を振りほどこうとする。

「誰が?」

 だが、浩之は綾香の抵抗を抑えながら白々しく尋ねてきた。

「誰って……んっ……んんっ!」

 綾香が答を言うより先に、浩之によって口を封じられる。
 ……と同時に、身体中から力を抜く綾香。先程の抵抗がウソのように、素直に浩之に身を委ねる。

 長いくちづけ。狭い密室の中に、舌の絡まる淫靡な音が響く。

「…………ぷはっ。……ち、ちょっと待て綾香! お前、受け入れてどうするんだ!? 抵抗しろ、抵抗を!」
「抵抗しろって言われても……あたしが浩之のキスに抗えるわけないじゃない。…………抗う気もないけど
「抗え! つーか、台本を無視するなーっ!」
「うるさいわねぇ。男のクセに細かいことを気にしないの。そんな事より、続きしよ♪」
「……お前なぁ……」





 『友』の存在も、少年にとって本当に大切なものであった。





「こら、和樹! 掃除をサボるんじゃなーい! 今日こそ逃がさないからね!!」

 教室内に少女――クラス委員長、高瀬瑞希――の怒声が響く。

「み、見逃してくれ、瑞希! 時間がないんだ。原稿が……原稿がーっ!!」

 その怒声を受け、千堂和樹は両手を顔の前で合わせて瑞希に頼み込む。
 だが、瑞希は冷ややかな声で切り返す。

「関係ないわ。もし、今日も掃除をサボったら……明日からあんたのお弁当作ってこないからね」
「うぐっ! わ、分かった。参ったよ。掃除します。いえ、させていただきます」

 観念して、肩をガックリと落とす和樹。

「うん。よろしい♪」

 対照的に、非常に上機嫌な瑞希であった。



「うむむ。女の尻に敷かれまくっているとは。えーい、情けない! 情けないぞ、まい兄弟!!」

 そんな二人の様子を見て、彼らの友人である久品仏大志が嘆いていた。










 家族や友に支えられながら、幾多の戦い・苦難を乗り越え、少しずつ成長していく少年少女たち。

 そんな彼らの前に、『最後の使者』が姿を現す。





「浮気はいいねぇ。リリンが生み出した文化の極みだよ」
「…………そういうことを平然と言いますか、あなたは」





「今の発言はシナリオ外の出来事よ。千鶴ちゃん」
「ふっ。問題ありませんよ、ひかりさん」















少年たちは使徒を殲滅出来るのか!?

人類に未来はあるのか!?





『新世紀ウマンゲリオン』





21世紀公開に向け、鋭意執筆中!!










<<キャスト>>

碇シンジ……長瀬祐介

綾波レイ……月島瑠璃子

惣流・アスカ・ラングレー……新城沙織

葛城ミサト……来栖川綾香

赤木リツコ……来栖川芹香

加持リョウジ……藤田浩之

鈴原トウジ……千堂和樹

洞木ヒカリ……高瀬瑞希

相田ケンスケ……久品仏大志

渚カヲル……藤井冬弥

碇ゲンドウ……柏木千鶴

冬月コウゾウ……神岸ひかり

























大ウソ!!
 












 ☆ あとがき ☆



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