CREID

Xenogears Arrange Version

 

1 MELKABA

あの消曲をよくぞここまで素晴らしい楽曲に仕立て上げたもんだ
出だしは原曲と流れが同じなんだが その後の展開
追加パートが鬼のように入る
それでも原曲のイメージは殺さない 更に膨らんだイメージへ向かう
このコーラスがとてもいい味出してる
そしてイーリアンパイプとの掛け合いがまた絶妙
「ヒー(と聞こえる)」という 急降下するような声のパート
これがお気に入り
ただ少々 最後が切れ気味 
終わりそうになってから アコーステックギターが入る
そこが気になったといえば 気になった かな?
しかしそこはそこ 遠ざかるように消えていく旋律がとても印象的
オープニングのように完成された
アルバムの露払いとして役割を果たして オマケまで残してくれた一曲

2 二つの羽根

羽ではなく 羽根だってさ 鳥の羽じゃないもんね
こりゃゲームやってなきゃわかんないか
で 実はこの曲
とある曲と同じなんだ・・が 多くは語るまい
察しのいい人には勘付かれそうだからね
しかし原曲のイメージのほうが強かったかもわからんな
ボーカリストの本間さんが少しこの曲のイメージとは離れてた
歌詞は工藤順子さんという人が担当
「加藤正人さんじゃないのかい」と少し肩を落とし気味だったが
これもなかなか 抽象的で味のある
そしてしっかりゼノギアスのイメージも表した素晴らしい歌詞だった
 −未来に指を伸ばせば 何故 過去に届くの
少しどきっとしたね

3 BALTO

バルトって人の名前みたいだよね 
とか言ってたら本当にそうだったというお粗末っぷり
ま サントラにバルトなんて曲は無いがね
で この曲は アレンジというよりイメージ曲に近いかもしれない
確かにとある曲のフレーズが土台になってはいるが
バルトの生い立ちなどをそのまま反映したかのようなイメージがある
「宿命」を肩に背負うような重さ 孤独を表したような哀愁を感じる前奏
それに悩むように 一人遠くを眺めるような情景がよぎる
そして冒頭に戻る
イメージは 眺めていた景色に背を向けて俯きながらも歩き出す感じ
その後の展開は圧巻だった
アップテンポになりながらも更に哀愁を帯びたような旋律
涙があふれた
尺八とアコーディオンの音が完璧に曲に合っていた
ああもう神曲やね 神曲だ
最後に少し哀愁が薄れていくような気がするのは
彼の心情変化をあらわしたもんだろうか とかく想像は膨らむものである
勇ましさと それでも消えない最初とは別種の哀愁を残して曲は終わる

4 CREID

まさにこのアルバムのタイトルとなった曲だ
神秘的な 教会を思わせる ゼノギアスのイメージともなる一曲
この曲だけボーカルがエイマークイーンさん(て読むのか?)
1コーラス終わった後にイーリアンパイプが入る
ここの入り方にやや違和感を覚えた
「そりゃ教会音楽にイーリアンパイプは合わないのでは・・」
と思ってた んだけど
その後もう一度コーラスが入るんだが
異常にマッチしてるんだ 
コーラスの主旋律にパイプの副旋律がやけに合うんだよ これが
常識を壊すような一曲
穏やかさと神秘さがとてもいい味を出す
そしてこの曲のみ作詞は光田さん本人によるもの
それを何語なのかよくわからんが 翻訳して書き換えられた歌詞
えっと 前から思ってはいたんです が
光田さん 文章力はあまり有りません どひゃん

5 DAJIL

ダ・ジ・・ル ってそのまんまかい
さて まぁ隠しようも無く 熱砂の街ダジルのアレンジなわけだが
原曲はスローテンポで暑苦しさを出したような雰囲気だったが
この曲はアップテンポで イメージは「舞」
ダンスとか言わないで頂きたい 軽いノリではないんだ 舞だよ舞
フィドルにパーカッションに全編にわたって入るようになったコーラス
原曲から更に怪しい雰囲気をまして
いよいよもって私の大好きな曲となった
バカ曲な雰囲気は健在 
もうこの心地よいまでの怪しさは神曲の域に達している
テンポも気持ちがよい
曲の変わり目の フレーズの終わり方が凄く好きだった
「ダドッ・ドッ・ドドドダン!!」いや言いにくいな
聴いてもらいたいもんだ バカ曲の神曲
フィドル エレキギター パーカッション コーラス ドラムス
これらの掛け合いは圧巻だよ 特にパーカッションは最高


6 光の階段

ボーカリストの本間さんは こういう曲のイメージが最も合いそうだ
なんというか 可愛らしい曲調というかね
ふわっとした優しい感じの雰囲気が彼女の歌声にぴったり
前奏のアコーディオンとカスタネットとベース
原曲のフレーズは使ってないのに そのイメージを膨らますような
見事な演出 そこに加わる篠笛が曲の雰囲気を決定付けるよう
メルヘンっぽい歌詞も程よく抽象的でイメージが沸きやすい
なんとも心なごむ一曲
ヨーロッパの街並みを思わせるような雰囲気が良い

7 神無月の人魚

この曲だけ タイトルも曲もそのまんまなんだけど
そんなに気に入ってたんでしょうかね
周りのハイテンションな楽曲に比べると少し弱いかもしれない
見方を変えるといいアクセントにもなってるんだがね
音が生演奏だけに 余計悲しい雰囲気が出てる

8 春の子守唄

これも6の光の階段同様 冒頭に原曲のフレーズは使ってないにも関わらず
私は「この曲だ!!」と当てることが出来た
恐らく殆どの人がわかると思うんだけどね
原曲のイメージを膨らませるというのは簡単なことじゃないだろうに
希望を感じさせる一曲
穏やかではあるが 明日を見つめるような そんな情景
空を仰ぐ感じもするかな イメージは「風」と「光」だね
歌詞は全編にわたって「風」のイメージらしい
おや 当たってたんでしょうか
終わりも だんだん遠ざかっていくというか
光の中に吸い込まれていくような そんなイメージが沸いた
欲を言うなら最後のドラムスを少し控えめにしてほしかったかな

9 LAHAN

そしてこのアルバムで私が一番のお気に入りの曲
楽しい感じの これは神曲だ 断言
盛大な騒ぎのお祭り曲 聴いててこっちまで楽しくなってくる
イメージは「演奏」
目の前で沢山の人が楽器を持ち寄って
楽しそうに演奏してる情景がよぎる そんな一曲
ハンドクラップがなんだか凄く楽しそうなんだよね
このフィドルの軽快さが好きだった 踊りながら弾いてるみたいで
初心者ながら音楽はそれなりに色んなもんを聴いてきたけど
後にも先にも嬉し泣きをしたのは初めてだ また泣いたんかい
「ああ・・自分も参加できたら・・」と終わったあとに心から思った
どんどん盛大になって 最後にふっとひく
そして後に残る笑い声と話し声
余韻を残して 放心しつつも曲は終わる

10 メビウス

最後は壮大な曲で 今までのことを思い起こしてくださいな
前の曲から一転してシリアス・・違うか 感動的な曲調になる
これも 実はとある曲と全く一緒だ
2と同様 原曲のイメージが強烈に残ってる私には
少しずれみたいなものがあったかな 相手が悪いと言うのもあるけど
しかし壮大な音楽に囲まれるのは悪くない
アルバム1枚 たった50分の長さなんだが
とても大きな世界観が感じられる
だんだん消えていく音楽が 遠ざかるパレードのようでもの悲しい