ぷりん詩集


             非常口

6年 野田ぷりん

非常口はどこにありますか

非常口はなぜあるのですか

 

非常口はどこにありますか

非常口はなぜあるのですか

 

私の非常口はどこにあるんですか

非常口が見つかりません

 

こんな自分からにげたい時

私の非常口はどこにありますか

灯りがついてませんか

だから見つからないのですか

私の非常口はどこですか

きっと何かに行き詰まっていたんですね。灯りがついていないときは,真っ暗な中でもがくしかないのかもしれません。でももがいた人だけが,その灯りを発見することができるんだと思います。先生だって,時々非常口が見つからなくて,悶々とします。非常口は見つかりましたか。ぷりんさん。


あれること

                            6年野田ぷりん

あなたは

あれたことがありますか

私は

あれたことがありますよ

どうしようもない時なんか

もうどんどんあれてきます

ドカーンときれれば

もういいよという感じで

あれることは

次に向けて ふっきれることです

もっとあれましょう

もっとあれましょう

もっともっと

ふっきれましょう

そして次に進みましょう

人間ていつも「いい子」やってられないから,あれることだってある。自分の心に正直に生きる事って大切なんだよね。自分をごまかしていたら次になんて進めやしない。


         小さな喜び

                            6年野田ぷりん

     今日の放課後 図書室へ行った

     電気をつけると

     本だなの上にはたくさんの花があった

     パンジーの色とりどりの花が・・・

     よく見ると昨日

     山中さんと一緒に植えた花だった

     「ここに置いたんだ。」

     私はそう思いながら,一つ一つ花を見た

     私たちの植えた花がかざられることがすごくうれしかった

     

     なんだか少しの手伝いが

     変わって図書室に飾られたこと

     だれもいない図書室で

     小さな喜びを感じる私

今朝,花の香り漂う図書室でぷりんを見かけた。社会科の資料をひとり探していた。でも資料よりもすてきな発見をしていたんだね。忘れられない一場面になりそう。


        みの虫だったら

                            6年 野田ぷりん

     寒い朝 ふとんにくるまり

     うとうとしていると

     もうこのまま

     みの虫になりたいと思う

     ぶ厚いみのにくるまり

     風にゆらゆらゆれながら

     春の陽ざしがあたたかくなるまで

     うっとり眠っていたい

     でも私はみの虫とちがう

     眠っていれば ちょうになって

     空を飛べるようになるわけではない

     だから私は起きて学校に向かう

     みの虫だったら見ることができない

     冷たく美しい朝

冬の朝はだれだってふとんにくるまりぬくぬくしていたい。家の人がストーブつけてくれるの待って,暖まってからもぞもぞ起き出したい。でも,ぷりんの言うとおり。冷たく美しい朝は飛び出さなくては見ることも感じることもできない。みのという殻を破って。


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