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魔法少女アイPlus

当初は日記帳に書くだけの予定でしたが、書いていたら長くなってきたのでこっちに。少々前のゲームですけどね。
前のページで「PC18禁ゲーム」と警告済みですよ?伏せずに進めてよいですね?


●"Plus"●

2001年6月に発売された「colors」のデビュー作「魔法少女アイ」のリニューアル版。システムの大幅強化を始めいろいろと改善されたらしい。2002年2月発売。

●ストーリー●

ある街に唐突に現れた少女、愛。誰もが普通に接しているが、主人公は彼女が突然現れた事に気付いていた。彼女は、最近この街で頻発する猟奇的犯罪の元凶である妖魔「ゆらぎ」を倒すために異界から派遣された戦士だった。愛とゆらぎの戦い、そしてそれに巻き込まれていく主人公の運命はいかに。

●システムのジャンル●

オーソドックスなテキストアドベンチャーです。選択肢はシナリオ(攻略キャラ)を決めるためのものと、True EndかBad Endかが決まるものがほとんどです。特にTrueかBadかはとても分かりやすいので、何だか潔いです。「ゆらぎとの戦い」と言っても戦いのシーンで何か戦略を求められるわけではなく、単純にそれまでの選択肢で決まります。ちなみに自分の初Endは、攻略記事なしで愛のTrueでした。

●感想●

やー何か、ハラハラしておもしろかったです。もともと「日常生活に入り込んできた非日常」な話は好きで。伝承に絡めた王道展開をうまくエロゲー用にアレンジしたなーという感じです。解明されてない謎(というより説明されてない設定)もあるのですが、私がプレイした時点ですでにシリーズ化しているので、次回以降のお楽しみなのでしょう(?)。でも下手に説明に時間を割いてしまうとエロゲーとしての本分がおろそかになってしまいそうなので、このぐらいでいいような気もします。自分は全然気にならなかったし。
絵柄。一枚絵はとてもかっこいいです。いやもう、構図とか色使いとか、いいなあ。愛は変身して戦うのですが、アニメーションではないのに動きを感じます。うん。ゆらぎの描かれ方が興味あったのですが、説得力があると言うか…うまい。
音響。BGMは各シーンを引き立てていて良いですね。Plusになって女性キャラだけ音声がつきましたが、声ついて正解だと思います。というのも、キャラの顔ウインドウがなく一枚絵の微妙な変化があるわけでもないので、キャラの感情の変化がテキストだけではわかりにくいんです、このゲームは。
気になる点もいくつかあったんですが、いろんなサイトで言い尽くされている点と変わらないので、置いときます。

以下キャラ別。


メインヒロイン。無表情でたまに口を開くときつい言葉しか返ってきませんが、それは戦士としての訓練と使命感によるものであって決して無感情なわけではありません。不器用な性格だとは思いますけどね。ゆらぎを倒すときは「うりゃー!とりゃー!おりゃー!」と魔法少女の概念を覆すバーサークぶりでぶった切っていきます。そんな彼女ですが、主人公と打ち解けてくると微笑み顔も見せるようになり、それが普段の姿とあいまってとてもかわいらしいです。打ち解け方も安易ではなく自然でいい。愛と心と体を通わせたあとにやってくる愛Endは、戦士としての使命を貫き通したEndで良かったです。自分は「変身ヒロイン」属性は特にないんですけど、愛は「戦う女の子」「愛想?何それ」「強気な姿勢を崩さない」「相手を信頼する心が力を高める」と、私のツボ突きまくりのキャラ・設定でたまらんです。ちなみに外見も好み。お気に入りキャラに登録決定。

結亜
明るくて誰とでも仲良くなる、主人公をお兄ちゃんと呼ぶ2歳年下の幼なじみ。騒がしくて成績が悪いという私の苦手とするキャラの2大要素を兼ね揃えていますが、結亜ルートでは主人公の過去(わりと定番)が明かされ、主人公は結亜の性格に助けられてきたんだろうなあと思うと、彼女がとたんにかわいく見えてきたりして。結亜Endの結亜は「ただのウザかわいいだけの妹分」ではなくなっていて、うーんと…かわいいです(それしか言えんのか)。

美景
おっとりした成績優秀お嬢様系美人。主人公の同級生だが、事情により一年留年している。このキャラは普段の姿とHシーンのギャップを楽しむキャラなんだろうなあ。彼女の家庭事情や、美景Endの後日談なんかが書かれていれば、もっと思い入れが強くなったかもしれません。Plusで新しく攻略可能になったキャラだそうですが、言われてみれば確かに「追加しました」感が強い。美景ルートの美景より、愛ルート結亜ルートの美景のほうがいいキャラしてる。

聡恵
読書好きでよく図書館に行く結亜のツッコミ役的親友。特に民話や伝承分野が好きで、関心ごとへの探究心が強い行動派。主人公の友人である亨に惚れていて、その話になるとハイテンションに照れまくる。攻略対象にはならない女の子(主人公視点で見るとなおさら)ですが、私はこの子の「おとなしくない読書好き」というキャラの設定が結構好きなんですよねー。あらあらまあ。

春巳
スタイルが良く厳しい物言いの、学校の理事長兼国語教師。立ち絵の「正面(プレイヤー側)指差しポーズ」がかっこいいです。プロフィールだけ見るとまさにエリート街道。愛ルートでは、エリートでいるというのも大変だなあとずれた事を思ってしまったり。

メグねえさん
愛の先輩の戦士。外見と話し方が私のツボと大きくずれているので、まあ…萌えないキャラなのですが、戦闘シーンでは「すげー、プロだ…」と無性に感心してしまいました。かっこいいね。どういう感想だ。


主人公の男友達。外見にコンプレックスを持つ、聡恵と付き合いだす、そしてその設定が生きている、と、「エロゲーの主人公の男友達にありがちなただの状況収拾役」に収まってないのがいいです、ええ。このゲーム女性キャラにしか声がついてないんですが、亨にもあったらよかったのに。(そうか…?)

内藤
ダメ感漂う男教師。その一貫したダメっぷりは逆にすごいのかも。教師より研究員や調査員のほうが向いているんでしょうね。どっちにしろ結局ダメなのには変わりなさそうですが。いやはや。

ラスボス(そこまでネタバレしていいんか):
登場時のセリフ(要約)「メスはうまい、もっとよこせ、オスなどいらん!ビシッ(はじき飛ばされる主人公)」…ラスボスにふさわしいエロ魂を見た気がしますよ…

●これってエロゲーなので●

作中にエロシーンが出てきます。その大半はゆらぎ相手です。妖魔にあれやこれやされてしまうわけです。「Bad End=敵の手に落ちる=エロシーン」なので、このゲームはBad Endありきです。リニューアルにあたってBad Endが増加され、喜んだ人が多いらしい(笑)
ゆらぎの攻撃(攻めると言うべきか責めると言うべきか)手段は触手です。つーわけでこれは触手ゲー。ゆらぎは個体ごとに違う触手を持っていて、よくもまーこんなにいろいろ思いつくものだわーと感心することしきり。選択肢に関係なく見ることになるシーンで戦いに勝つ場合も、設定に合った勝ち方でよいです。
主人公はただの人間なので、その間何もできません。見てるだけです。こういうのって寝取られものって言うらしいですね。いや「寝取られ」って、このシーンがあるならという好き嫌いで購入の可否を決めるほどのシチュだというのを、私はこのゲームの各所のレビューを見て初めて知りましたよ。そうかそういうものか…。
また、この状況の中で訪れる愛と主人公の和姦シーンは萌えですよ。

このゲーム、日常シーンとエロシーンが互いを引き立てていて、いい塩梅です。エロシーンも質量ともにきちんと作られているので、好みはあっても、少なくとも「なんじゃこりゃー」とちゃぶ台を返すような事にはなりません。むしろツボを心得ていると思います。こりゃ評判高いはずですよ。

一応注意点。グロ系展開が嫌いな人は手を出さないほうがいいです。少ーしですが表現もソフトですがその手の展開があるので。

●というわけで●

ネタがネタだけに積極的におすすめはしませんが、興味が湧いた人ならやって損はないと思います〜。ただ、結構前のゲームなので、全然置いてないんですよね。私は中古を見つけて買いました。2はどうしようかねえ。あー、こう書いて気付きましたが、「周りが持っていたのでやってみた」ではなく、「フィギュアの元ネタを」でもなく、「評判を見聞きして興味を持ったので買ってみた」のってそういえば初めてかも。まさしく触手…もとい、食指が動いたってやつですね。

どうでもいいんですが、このゲームやっていると「はい、ここでSANチェック」と言いたくなるのは私だけではないと思いたい。いや、クトゥルフの呼び声TRPGは話を聞いたことがあるだけで実際やったことはないですが。クトゥルー自体少ししか読んだ事ないのにねえ。

って…気が付けばすごい長々と語ってますよ…



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