保健と
グローバリゼーション
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保健とグローバリゼーションプロジェクト

 モノ、カネ、特に近年では情報や人が、かつて見られなかったほどの自由度・スピードで時間を超え、国境を越えて移動する「グローバリゼーション」の時代。国境や人種、民族、文化の壁がたやすく乗り越えられる中で、共通の制度が模索されています。しかし一方で、実際に制度の共通化を図る中で、さまざまなきしみが顕れてきています。
 そのきしみの一つが顕れているのが、保健・医療の分野でしょう。内戦や債務返済に政府が追われ、最低限の保健さえ保証されえないでいる人がいること、ただでさえ南北間の物価の差がある中で、AIDSなどの治療に必要な特効薬はなお高く、途上国では手が届きにくいこと。製薬会社が、利潤追求を目的とする企業として、利益率の低い途上国向けの基礎薬品の製造には極めて消極的な姿勢であること。国際舞台では、WTO(世界貿易機関)において、知的所有権保護の強化を図って企業の権利を保護する一方で、規制緩和の名の下に、保健・医療も含めた「サービス」の自由化=民営化を推し進め、これらのサービスの民間企業による提供を促進しようとしていること。
 最低限の保健を保証されえない現実、基礎薬品にも事欠く惨状、高価な先端医療、そして民営化によって貧困層への医療が除外されかねない流れは、良い方向に向かっているとはいいにくいのではないでしょうか。このような地球大の流れに対抗する動きもまた世界中で起こっています。そしてその動きの第一線で活躍されているのが、国際民衆保健協議会(IPHC)日本連絡事務所代表の池住義憲さんです。今回は池住さんを京都に講師にお招きできる機会を活かし、グローバリゼーションという流れの中で、特に発展途上国における保健がどのような影響を受けているかについて、学び、そして日本に住む私たちとして何ができるのかを探るよいきっかけとしたいと考えています。
 
 このプロジェクトでは、池住義憲さんをお招きして、
 
 ・ワークショップ「保健とグローバリゼーション」
このワークショップでは、私たちの身の回りの保健・医療に関して考えることから始まり、日本においては何が保健を守るのに貢献しているのか、そして途上国の現実を踏まえた上で、逆に途上国では何が欠けていることがこの途上国の現実の原因となっているのかについて知り、そして考えることができれば、と考えます。そして、これらの現実を変えるべく起こっている世界での(特にNGOの)動きを眺め、では私たちには何ができるのかまで考えたいと思います。
 ・講演会「PHA(国際民衆保健会議)報告会」
保健・健康、地域開発、政策提言、消費者運動などにかかわる活動家や諸団体を結ぶ7つの世界大のネットワーク型NGOが共催して、2000年12月4日(月)〜8日(金)、バングラデシュのダッカ・シャバールにある「民衆健康センター」で開催されました。参加者は88ヶ国から1300名を越え、保健・健康(Health)に関してNGOが主催する国際会議としては今までで最大規模のものとなりました。会議の目標は、プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)を戦略として民衆の健康と公正な開発をどのように実現していくか、そのための指針と行動計画を作成することでした。5日間の話し合いをとおして最終日には私たちにとってのこれからの指針となる「民衆健康憲章」(People's Charter for Health)を採択し、その憲章を実現するための行動計画を決定しました。5日間、どのようなことが話し合われ、その中で日本はどのような形で参加してきたのか等、会議の詳細について、写真や問題提起劇などを用いて報告したいと考えています。


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責任者:永元哲治



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