
プラハ プロジェクト
 いつ活動してるの?
 議事録(準備中)
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増え続ける絶対的貧困に苦しむ人々、経済成長の道に乗り切れないままでいる多くの途上国、狭まるどころかますます拡がる南北格差などの原因が、現在のグローバリゼーションの進み方にあるとして、その牽引役となっている先進国や国際機関には数々の疑問が呈されてきました。ところがここ数年、情報伝達技術の発展の助けもあってか、かつては小規模だったこれらの抗議が世界規模で行われるようになり、世界中の様々な意見を持った人々・団体がネットワークを形成してきています。この批判が爆発したのが昨年11月にアメリカのシアトルで行われた、WTO(世界貿易機関)の閣僚会議でのNGOなどによる総勢5万人にもおよぶデモ活動でした。
IMF(国際通貨基金)や世界銀行は、現在のグローバリゼーションの進展に、様々な形で寄与してきました。あるいは、開発プロジェクトに長期で資金を貸し出すことで、あるいは途上国に国際収支均衡のために国内市場の開放を求めることで、人やモノ、カネが国内を自在に移動することを可能にしてきた経緯があります。
しかし、IMFや世界銀行が採っている政策には数々の疑問が投げかけられています。債務返済を優先させるために教育や医療・福祉予算の削減などをともなう緊縮財政を指示することが正しいのか、実際にその政策の影響を受ける途上国のIMFや世界銀行の意志決定における影響力が極めて小さいのは問題ではないか、など様々な批判の声が南・北を問わず、主体も当事国やその住民はもとより、環境・人権団体など幅広い分野にわたって挙げられるようになってきました。
シアトルでの5万人の叫びは、その後も勢いを維持し続け、翌2000年の4月にワシントンで行われたIMF/世界銀行の会合にも抗議が殺到し、デモ隊と警察との衝突の結果、3000人の逮捕者を出すなど、主要な(特に経済界の)国際会議に対して必ずデモ隊が抗議する、という状況にまで発展してきています。
そのような状況の中で開かれるのが、この9月にチェコの古都、プラハで催された、IMF/世界銀行の年次総会です。ここでは、IMF/世銀側でも、それに抗議するNGO側でも様々なイベントが開かれました。私たちは、現地に実際に足を運んだ上で、時には、IMF/世銀の内外および様々な立場の意見・情報を、第三者として外部から眺めてきました。また時にはこれらの機関に対する疑問を共有する者として、さまざまな活動に参加してきました。これらのことを通して、様々な立場の意見・情報を集め、そしてそれを今後の意見形成にあたっての判断材料とすることを考えています。と同時に、これらのことをできる限り多くの人に伝えることで、特に日本での同世代の人々の意識を高めるきっかけとしようと思います。
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