<冷たい密室と博士たち -DOCTORS IN ISOLATED ROOM- 森 博嗣 講談社>

  

 

総合評価 ★★★

完成 ★★★

創造 ★★★

残留 ★★★

衝撃 ★★★

価値 ★★★★

鋭敏 ★★★★

  

 

犀川&萌絵シリーズ第2作目ですね。

大学の低温実験室で密室殺人がおきる、しかも衆人環視の中で・・・。

犀川助教授と西之園萌絵が謎に迫る。

 

書かれた順番としてはこれが森氏が一番最初に書かれた小説言うことになります。

そんなことも関係してか、とっても親切な作品ですね。

私が森先生の小説を読んだのはこれが3冊目ですが・・・(2冊目は幻惑の死と使途)。

事件の成り立ちから、動機に至るまで解りやすくかみ砕いた説明が多い。

でも、森先生の作品の中ではわりと印象が薄いですね(下から2番目くらいです)。

たぶん「すべてがFになる」のインパクトが強く、全体の構成がとっても普通だった

からでしょうか(「すべてがFになる」と比べてってことですよ)。

ここでもやはり、UNIX、メール、ウィルス等が出ていて、解らない人もいるでしょうが

解らなくても全く本質には影響しないので気にする必要はないでしょう。

なんかこう、冷たい作品でしたね(笑)。

 

ちょっと動機の部分で納得が行かないかな(もちろん動機なんてどうでもいい要素の一つですが)。

ストレートというか、単純、短絡・・・・「すべてがFになる」に比べると稚拙なのかな?

理系の大学の内部というのは今までにない設定で新鮮ではあった。


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