<笑わない数学者 -MATHEMATICAL
GOODBYE- 森 博嗣 講談社>
総合評価 ★★★★★
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完成 ★★★★
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創造 ★★★★★
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残留 ★★★★★
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衝撃 ★★★★★
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価値 ★★★★
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鋭敏 ★★★★★
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犀川&萌絵シリーズ3作目、たぶんこの作品で私の中の森博嗣は絶対的な存在になったような気がします。
数学者の住む「館」に招待されたクリスマスパーティーで事件が発生。
天才数学者天王寺博士が出題する謎と殺人事件、二つの謎に犀川助教授と西之園萌絵が挑む。
「すべてがFになる」に続いてまたしても天才が登場しますね。
実際に天才と言う人物に出会ったことがない自分としてはとっても新鮮な感じがします。
天才はこんな事を考えるのだろうか?とちょっとした疑問が沸き、そして何故が納得してしまう。
納得するに十分な仕掛けが用意されていて違和感が無い。
だから小説の中であるにもかかわらず妙に現実感がある、そこが魅力の一つなのかも知れません。
今回も数学の天才と言うことでやっぱり理系ですね。
個人的には方向性としてはとっても好きな方向なのでこのまま行ってくれればとなぁと(笑)。
有名建築家が設計したと建物で起こる殺人事件・・・あぁもうたまらないシチュエーション!
トリック自体はかなり解りやすくて気が付いた人も多いかもしれません。
「冷たい密室と博士たち」は単純である事実が途中で混ざった要素で解りにくくなったのに
対してともて真っ直ぐで素直でサッパリでお気に入りです。
途中で数学の問題なんかも出されるんですがそんなやり取りも好きですね。
なんか一番純粋な作品であるような気がします。
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