<世界がもし100人の村だったら 再話 池田香代子 対訳 ダグラス・ラミス マガジンハウス>
世界には60億以上の人間がいます、それを100人の村と置き換える事によって 自分のおかれている状態を違う視点から見る事ができる、面白い本だ。 Eメールによって世界中に流れたが、もともとは故ドネラ・メドウズ氏によって書かれたエッセイらしい。 オリジナルは「ザ・グローバル・シチズン 村の現況報告」というタイトルを持ち、 そして”もし世界が1000人の村だったら”の一行ではじまっているらしい。 そんなオリジナルがネットの民話として世界を駆けめぐり、さまざまな尾ヒレがついたり、 文頭の文句が書き変わったりしながら広まった。
どうしてこのような形で本になっているか、不明な部分も多いのだ。 それはこの本の価値とは無関係なのでとくにどうこう言ってもしょうがないのだけど・・・、 ただ、気になるのが、値段。 なんといっても本文は30ページ程度しかないうえに、字が大きく、もの数分で読めてしまう。 それで、838円ってのはちょっとどうかと思うんですよ。 ハードカバーにする必要もないし、カラーにする必要もない、もちろん絵も必要ない。 この本の目的って言うか、一番訴えたい事をより多くの人に伝えたいならばもう少し考えてほしかったと。 読んだからと言って何も変わらないのかもしれない、それでも、自分の置かれている恵まれた一面はきっと見える。 慣れて狂った価値観、世界における自分の位置。
どうしようもない失意の底にいるのならこの本を読めばいい。 この本を読める状態の人間ならば、自分よりも辛い立場の人間があまりにも多いことに気が付くでしょう。
普通に生きれたり、字が読めたりするだけでも幸福なのかも知れない。
※立ち読みが十分に可能なので、買わなくてもいいかもしれません。
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