<黒い家  -THE BLACK HOUSE-  貴志 祐介 角川ホラー文庫>

 

 

 

第四回日本ホラー小説大賞大賞受賞作

 

総合評価 ★★★★

完成 ★★★★

創造 ★★★

残留 ★★★★

衝撃 ★★★★★

価値 ★★★★

鋭敏 ★★★★

 

保険金詐欺とホラーをミックスさせた作品。

どの辺が関係あるのか最初はわからなかったが、徐々にのめり込んでいく。

保険の事もそれほど難しい知識は必要ないし、ある程度丁寧に説明もある。

序盤はややまどろっこしい部分もあるが、後半にかけていいきに突っ走る感じだ。

 

文庫の帯に「生命保険。それはその人間の首に架けられた懸賞金なのか。」と言うフレーズが

あるのだけども、これを読んだ時はそれほど気にならなかったのだが、実際に自分に保険を

かけるようになってから、ゾッとした。

 

超一級のホラーとして紹介されているが、その時はそれほどでもと思ったが、読む人の立場によって

恐怖感はかなり違うかもしれないなと考え直した。

 

気になる点は最後の方がちょっとドタバタな感じになってしまって、残念。

逆にいっきに突っ走る感じがいいのかな?そうかもしれない。

本の趣旨として内容とかそんな事を気にする作品では無いのかも知れない。

 

怖いのは怖いのでホラーとしてはオススメ、結構ドキドキして読みました。

実際の保険気詐欺事件と内容が似ているのがまた怖い。

とても他人事でもないし、まったくどこか違う場所で起きているということもない。

すぐ隣でも、もしくは自分の家でも・・・・。

 


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