<パラサイト・イヴ -parasite
EVE- 瀬名 秀明 角川ホラー文庫>
第2回日本ホラー小説大賞
総合評価 ★★★★
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完成 ★★★★★
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創造 ★★★★★
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残留 ★★★
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衝撃 ★★★
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価値 ★★★
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鋭敏 ★★★★★
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もろ理系なサイエンスホラー小説。
ちょっといままで読んできた本とは違うなと言うのが第一印象。
生物化学という分野はまったくの素人で高校のの選択科目でも物理を選択したために生物学には
本当に無知は私が読んでもそれほど苦にならなかったのは不思議だ。
専門用語もバシバシ飛び交うのだが、一般の人が読んでも面白いように書かれている。
小説の舞台も大学の内部だったりで新鮮だ。
雰囲気も巧く伝わってくるような文章の書き方も抜群。
ストーリーも序盤にやや専門的な事でストーリーの核になる部分を説明し、後半へ突入。
あとはもうノンストップでガンガン最後まで走り向ける構造だ。
でも、今またこの本の内容を振り返ってみると、案外、大筋のストーリー以外は
思い出せないことにビックリした。
インパクトはあるが、心に刻まれるような好きな場面や、台詞、登場人物が居なかったのかもしれない。
もう少し、登場人物に個性があってもいいかもしれない。
全体はまとまっていて、完成度は高い。
映画化もされているが、実は見ていない。
そのうち、機会があったらビデオを借りてこようかと・・・・。
誰かの強烈なプッシュでも無い限り見ることは無いと思うが。
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