<スカイ・クロラ -The Sky Crawlers-  森 博嗣  中央公論新社>

 

  

総合評価 ★★★

完成 ★★★★

創造 ★★★

残留 ★★★

衝撃 ★★★

価値 ★★★

鋭敏 ★★★

 

あんまり予備知識無しで購入。

まぁ森先生が好きな飛行機が出てくるという事ぐらいしか知らなかった。

 

透明なブックカバーに書かれた文で、戦争の話なのかな?というあたりは付けたのだけど。

ただ、本のデザインが好きで、内容はどうあれ絶対にいつか買おうと決めていた本でした。

雲の上の青い空、そして透明のカバー・・・いい。

 

戦闘機に乗ることが仕事である主人公。

仕事と言う表現はどういうものなのか、しばし考えたが後半までそれは解らない。

解りにくくしているのが、時代背景だろうか?

最初は第2次世界大戦の時の物語ではなかろうかと言うあたりを付けていたんだけど

あまりそれを断定できる記述がない・・・むしろ否定する記述の方が多いか?

 

全体的に飛行機に関する専門記述が多い。

それは機体の名前だったり、部品の名称だったり。

また、飛行中の動作等の記述も大半の人がわからないだろう。

でもそれは知らなくても大筋に影響を与えることはない。

知っている人が知らない人よりもちょっと楽しめると言った程度だろう。

特に詳しく説明するくだりはあまりないので、多分、読み終えても

自分で調べない限りしらないままだろう!

まぁコンピュータ用語と同じ。

 

とても現実的だったり、SFチックだったり、古くさかったりと

いろんな要素が混ざり合って不安定だったな、飛行機に乗って空を飛んでいるように。

 

たぶんこれが森氏の本質なのだろうか?

どちらかというと短編集の作品に近いだろう。

 

適度にスリリングでそれほどくどくなく、サラッと読んでいろいろ考えるのがいい。

 


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