<塗仏の宴 -宴の支度-   京極 夏彦  講談社>

 


総合評価 ★★★

完成 ★★★

創造 ★★★

残留 ★★★

衝撃 ★★★

価値 ★★★★

鋭敏 ★★★



京極堂シリーズ6作目。

「塗仏の宴 -宴の始末-」と対をなす一冊で宴の支度その上巻部分にあたる。

 

「ねっぺっぽう」、「うわん」、「ひょうすべ」、「わいら」、「しょうけら」、「おとろし」という

題の6つの短編によって構成されている。

短編と言ってもそれぞれで完全に物語が集結しているわけでもない。

「宴」という大きな物語の登場人物紹介の部分になるわけだ。

 

どーもこの「宴の支度」だけ見ると欲求不満になるというか、

しっくりこないというか・・・かなり消化不良な感じ。

たしかに「支度」と「始末」をひとつの巻にまとめるのは製本作業上無理があるかも知れないので

分けたのは良いとして、発売された時期があまりにもずれていて、ガッカリというか

「支度」を読み終わった時点で「始末」発売までどうすればいーの?みたいな。

 

登場人物はさらに今までの人物総登場。

話の密度も濃く、いつも通りなのだけど・・・・。

 

この本だけでの評価はちょっと難しい。

 


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