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 - 新聞掲載記事

ベンチャー企業大公開時代
成長力を探る

レンタルサーバー・広告配信の新事業 価格と質で勝負

財務体質を見直し
 六月二十日、経営幹部を集めた会議の席上で、熊谷正寿社長は「足元を固めることが最大の経営課題だ」と発表した。広告宣伝費の増額で個人接続サービスの集客力を強化したほか、接続料を延滞していた会員を強制退会させ貸倒引当金を一億円計上するなど財務体質を見直した。
 熊谷社長は「単なるネット接続会社では四―五年後に成長は止まる」と見ている。電子メールを使った広告配信と企業や個人を対象にしたレンタルサーバーの二事業を成長のけん引役と位置づける。

ドメイン登録も武器
 メール広告でカギを握るのは三六%を出資し、二○○○年十二月期から連結対象になるまぐクリック(東京・渋谷、西山裕之社長)だ。電子メールで多様な情報を配信するメールマガジンに広告を掲載する。マガジンの種類で購読者が興味を持つ分野が分かるため高い広告効果が期待できる。

 まぐクリックが配信先とする購読者数は約三百八十万人。ホームページの閲覧回数に応じた料金徴収や購読者の属性を明確にした広告料の引き上げで「配信先一人当たり最大千円程度の広告料を見込める」(西山社長)という。二○○○年十二月期の売上高は十三億円、経常利益は二億五千万前後で、五日に設立後1年でナスダック・ジャパンに上場する。
 レンタルサーバーは保有するサーバーを企業に貸し出しホームページ運営などに使ってもらうサービス。多数の企業が参入する中で、ドメインと呼ばれるネットの「住所」を利用者が自分で選んで登録できるサービス「お名前ドットコム」を集客の武器にした。商用ドメイン登録サービスは米国の専門組織から指定を受けた企業しかできない。
 六月末までに約三万九千件のドメインが登録され、うち一六%が取得したドメインをアドレスに使いレンタルサーバーを利用した。二○○○年六月中間期の売上高は三億四千万円でマイクロソフトと共同出資で専業の会社も設立した。

媒体名: 日本経済新聞
掲載日: 2000年9月1日
ページ: 16面