Ani_148.gif (2019 バイト)

 学  校  3

Ani_071.gif (16662 バイト)

松 竹 映 画  '98


   「学校3」は,東京下町の技術専門校を舞台に,不況の中,新たな職場を求めて集った中高年の人々の再就職へ向けたドラマです。

 母として生徒として明るく力強く生きる主人公・紗和子 と,彼女を取りまく教室の仲間たちの優しさが,現実の厳しい世の中でさりげなく描かれています。そして,母子二人で懸命に生きる,母と自閉症の子のエピソードが織り込まれています。

    監督 山田洋次
    原作 山田洋次,鶴島緋沙子
    脚本 山田洋次,朝間義隆
    出演 大竹しのぶ,小林稔侍,黒田勇樹ほか

 


   

千葉県支部会員の感想

fav_benber.gif (2989 バイト)

 私の個人的な感想を一言でいうと,「切ない」です。。。
 大竹しのぶさん演じる主人公に,どうしても私自身の姿がダブってしまうんです。生活環境や子供の障害の程度など,細かい点は違うんですけれど,年格好も近いですし,置かれている状況も似ていますので,主人公の心の動きが痛いほどよくわかって本当に切なかったです。
 もちろん彼女には親しい友人がいて,学校の仲間がいて,皆に助けられながらいろいろな試練を乗り越えていきます。ですからとても心温まる感動的な映画なのですが,私は主人公の孤独感を最後まで引きずってしまって,やっぱり「切ないなぁ」と思ってしまいました。
 自閉症の少年を演じた黒田くん,上手でした。「ああ,こういう子いるな」とか「自閉症ってこういうところがあるんだよね」といちいち頷くことができました。
 映画の中で自閉症を説明しつくすことはもとより困難ですが,随所に「自閉症とはこういうもの」というのを紹介するようなセリフやエピソードが盛り込んであって良かったと思います。「子供が小さい頃はこういうことがあった」と回想するシーンもあって,それにはやはり私自身も昔を思い出して涙が出てきました。
 個人的にはかなり思い入れが強くて,しかも偏っていますのでこんな感想になってしまいましたが,本当に感動するいい映画だと思いますので,多くの人に観てもらいたいですね。(Uさん)  


 fav_benber.gif (2989 バイト)

  私も昨日見ました。柏の松竹です。平日というのにほぼ満席です。
 観客は老ご夫婦,それにおばあちゃん連れ。あるいは少数ですが明らかにボラさん風のお兄さん。まあ,少なくとも少しは関係のある方たちでしょうか・・・
 トミー君はうまく育てておられるなあというのがまずの実感。(彼の部分はドキュメントらしいです。)
 次いで,私たちが生きている一断面を虚飾することなく,ありのままによく描けているように思いました。学校2はいかにも嘘っぽかった思いがあります。
 願いは,関係者より,もっともっと一般の人に見てもらって自閉症を理解して欲しい。シナリオが同名で角川文庫から出ています。
 映画・本ともホームページで紹介しました。  (M生さん)


fav_benber.gif (2989 バイト) 

  とても良かったです。蛇足になりますが,未だの方にお勧めします。
・お母さんには 最初の二人の感想で十分,強く生きようという気になるでしょう。
・お父さんには 不況の中でもたとえリストラされても勇気が出ます。
・本人たちには トミー君を見て,仲間と理解するでしょう。
・社会の人たちには 自閉症の誤解を解くのに役立ちます。レインマンより,適切です。
 レインマンはスーパー自閉症でしたが。トミー君は等身大です。
・「障害児に真剣に取り組むお母さんの姿,美しく尊い」と私は思っていますが,この映画を見た,心ある人は実感するでしょう。
・会役員の方にはうれしい台詞。
 素敵な男性にデートに誘われて,お母さん「今夜は親の会がありますので」。立派。
・登場人物が皆,良い人。ただ一人,団地の奥さん。「子どもが気味悪がるから,新聞配達させないで」とは。憎らしい,一緒に悔し涙が出ました。
・とにかく役者が皆上手い。実在感があるのです。山田監督の演出力はすごい。
・エンドタイトルの歌「瞬きもせず」(中島 みゆき)心に響きます。CDが1250円で発売されています。   (Fさん)