「アニメ研究概論」といいながらいきなり「番外編」です。
しかし、私の本職がみんなを侵略者から守る「ウルトラ警備隊」の隊員であることからいって
当然のながれなのです。
余談はこれくらいにして
2000年だ、ミレ二アムだと、盛り上がっている今日この頃。
100年後、1000年後の未来を予想するような番組なんかも、はやっているようです。
今回この作品を挙げた理由はそこにあります。
機械化がすすむなか
ウルトラ警備隊基地にもコンピューターが導入されました。
そして、その「コンピューター」を搭載した最新鋭のロケットで
「ダン」「ソガ」の隊員2名が宇宙へと出発します。
ふたりとも自動操縦に切り替えて
眠りについているあいだに、
ロケットは軌道をはずれて
ウルトラ警備隊のレーダーからも消え遭難、
警備隊基地が大騒ぎするころ
ふたりは眠りから目を覚まします。
そこは日本のようでした。
しかし、様子がおかしい。
そこは見た目には、日本とまったく同じでしたが、
「機械」が「人間」を支配する「機械の星」だったのです。
「ロボットの長官」「処刑される人間」
「ダン」と「ソガ」も「機械人間」に捕獲されるも
最後は「ダン」がウルトラセブンに変身して、
機械人間の中枢都市を破壊して無事帰還。
今回のテーマ「ウルトラセブン・第四惑星の悪夢」は
このような内容です。
最後にウルトラセブンが機械人間の中枢都市を破壊するシーンは
思えばテレビ放送が伝える「アメリカ」の空爆を思いだします。
「正義とは何か?」などと堅いことを言うつもりはありませんが、
戦後「ゴジラ」をはじめとする「ヒーロー」は
今の「ヒーロー」とはちょっと違っているように思います。
このへんはすこしづつ今後突き詰めていくつもりです。
また、後に大ヒットしたアニメ「銀河鉄道999」でも
「機械」が「人間」を支配する世界が描かれています。
決して「機械」によって「人間」は「幸せ」になるとは限らない。
という「不安な思い」をこういう作品は表現し、
我々に警告を与えているように思います。
現に昨今の「リストラ」ということばをはやらせた「雇用問題」の影には
「機械化」により職を追われた人々が原因のひとつと言われてます。
最近「中国」へ行ってきましたが、土木工事にあまり「機械」を使わず
「人の力」で行っているのが、印象的でした。
「ウルトラセブン」はご存知のとおり、昭和40年代前半
まだ「大阪万国博覧会」が開催される以前の作品です。
(聞いた話では時代設定は2000年頃だそうですが。)
その時代から、このような社会的な作品をリリースしているところに
当時のウルトラシリーズのレベルの高さが見出されます。
この話は任務を終え休暇中の「ダン」「ソガ」が
まだ渋滞のないできて間もない郊外の高速道路のそばで
明日の天気を予想するシーンで幕を閉じます。
「明日の天気は?」「晴れ!」「よーし。」
(はいてた靴を空中に脱ぎとばして笑)
おまけのクイズ::現在地球の人口は約60億人と言われています。さてウルトラセブン最終回「史上最大の侵略」でゴース星人の全世界主要攻撃は「**億人皆殺し」といわれていたでしょうか?数字をお答えください。