ビッグ・フィッシュ コレクターズ・エディション
ティム・バートンの集大成的傑作
不気味な魔女、恐ろしい巨人、緑豊かな幻の街、サーカス、そして、恋に落ちた瞬間本当に時間が止まったり、一夜にして1万本の水仙の花畑、大木の枝に引っかかる車、等々。これぞ、ティム・バートン監督の真骨頂!!彼のこれまでの作品は、ダークなイメージが多かった。「シザーハンズ」で、町並みをわざとパステル色にして、山のお城(研究所)と対比させたことはあったが、このポップな色使いは、これまでで最も明るい作品と言えるかもしれない。そして、ほんのりと暗さが感じられる微妙な画面作り。そして演出も、老夫婦がバスタブで抱き合うシーンの美しさなどは、これまでのバートン作品にはない感触だよね。でも、異形のものに対する愛情はこれまでどおり健在。彼らに対する愛情が彼らを愛すべき変人に変身させる。そうして出来上がったキャラクターが最高に魅力的な人物ばかり。 冒頭から父親は「自分の死に方を知っている」と何度も言うし、この「ホラ話」をどうやって収拾するのかと思ってると、ラスト、これがまた素晴らしい。ホラ話を拒絶し続けた息子を巻き込んで...。ネタバレになるので、これ以上はやめておきますが、父の死は、奇跡のように美しく、幸福に満ち溢れる。この最高のエンディングには、ただただ涙。ナレーションにもやられた。 これぞ映画、このDVDは絶対の買いです!! |