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パリ・オペラ座バレエ - ロミオとジュリエット

死の香りが漂うヌレエフ版「ロミオとジュリエット」

まず、導入部から、黒く不気味な4人組が登場して舞台が始まると、その後、埋葬のため死体を運ぶ僧の行列が登場し、これから始まる「ロミオとジュリエット」が甘く切ない悲恋ではなく、死の影が付きまとう物語であること暗示します。この死のイメージは、死神やドクロなどのいう形で何度も繰り返され、低い地鳴りのようにこのバレエを覆っています。ロミオとジュリエットの悲劇を強調しようとしていたのか、それとも、もっと根源的な人間の愚かさを強調しようとしていたのか、ヌレエフの意図は良く分かりませんが、良くも悪くも、死がこのバレエの方向性を決定付けています。

 バレエとしては、ヌレエフお得意の細かなステップがテンコ盛りで、物語すべてをダンスで表現しようとしているかのようです。また、舞台装置や衣装も、華やかでかつ重厚なもので、テーマとダンスと共に観るものを圧倒し、感覚としては、全幕物バレエの倍ぐらいの密度があるように思われます。そのため、観る側にもそれなりの覚悟を強いられるバレエです。とにかく迫力のある舞台です。

【出演】
 ロミオ:マニュエル・ルグリ
 ジュリエット:モニク・ルディエール
 マーキューシオ:リオネル・ドラノエ
 ティボルト:シャルル・ジュド
 ベンヴォーリオ:ウィルフリード・ロモリ

 出演者については、ルグリとルディエールに尽きるでしょう。どちらもエトワールに恥じない舞台です。ルディエールが退団した今となっては生の舞台は見られないでしょうから、それだけでも貴重な映像です。

 あと、ケネス・マクミラン版のフェリの演じた初々しい情感溢れる「ロミオとジュリエット」を観られた方もおられると思います。個人的には、マクミラン版の方が「ロミオとジュリエット」という原作を活かしていると思います。ただ、バレエの迫力という点では、間違いなく、このヌレエフ版の方が上だと思います。

 色々書きましたが、とにかく値段も安いですし、購入して損はないソフトです!



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