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サクリファイス

タルコフスキーの白鳥の歌

私はあまり映画というものを、ストーリーで理解しない(できない)たちです。「核戦争の恐怖」は確かに1つのテーマでしょうが、「犠牲」というタイトルが意味するものは、もっと深いもの、生存の根本にかかわるものを暗示しているように思います。

個人的に、マリアと呼ばれているアイスランド人の女性が好きです。この女性は魔女であるとも言われ、他の人々と距離をおいている。寡黙で地味な存在ですが、神秘的な雰囲気を持っており、一人で離れた小屋に住んでいる。疲れた主人公は、結局自分の家政婦であるこの女性のところに行って癒される。

こういうキャラクターを見ると、もちろんタルコフスキーの技量でもあるでしょうが、ヨーロッパという世界の文化の深さを、蓄積を感じさせます。「個」であること、他と同化せずに、覚めて自分自身であること、、、

最後に主人公が家に放火した後、救急車で運ばれますが、それをひとり自転車で追いかけるのも彼女です。その姿には、感情よりも、ひとつの意志が現れているようで、美しいと感じます。

最初劇場で見、その後ビデオやBSで何度見たかわかりませんが、最後の「希望をもて」というテロップを見るといつも涙が溢れてきます。



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