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クローン

キャストは地味だが、ストーリーは秀逸

主役をはるにはちょっと役不足風なゲイリーシニーズとマデリーン・ストウ。ところがこの映画にはその「普通人」っぽさが逆に恐怖を煽り、秀逸なSFサスペンスになっている。

フィリップ・k・ディック原作の「自己証明とは?」「自分とは?」というテーマを映画化した作品の中では、トータル・リコールやマイノリティ・レポートよりも、最も原作に近いビターな感じ。登場人物もあまり出てこないので、シンプルに楽しめる。また、2079年の地球が舞台だが、ディストピアとしての未来描写も興味深い。

必死に「自分である」ことを訴える主人公までも、見ている観客ですら段々疑ってしまうところに、この作品の面白さがある。

原作での題名は「にせもの」というらしいのだが、『クローン』というフツーな題名のせいなのか、あまり世間では知られていないが、隠れた秀作だと思うので、是非沢山の人に楽しんで欲しいです。

私は「なんか面白い映画知らない?」と言われる度に、SFならコレを薦めています。

一度お試しあれ。



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