大きな使命のために立ち上がる主人公の冒険活劇を期待してるとがっかりするかも。
キャラクターは個人的にはとても良かったと思います。
どのキャラクターも自らがやるべきことのために奔走していて、最近のアニメではやりがちなうじうじと悩みまくるキャラクター達と違って、とにかく行動する姿が爽快で、なんだかみんなかっこいい。

映像は文句なくレベルが高く、言うところなし。
クリエイター達の仕事に脱帽するしかないです。
エンドロールで「この物語ははじまりに過ぎない」とでも言わんばかりのカットが流れて、むしろこれは実験アニメだったのかと思わされたが、そこが映画の内容にもリンクしているような気がして、むしろ微笑ましいような。

個人的には音楽、音声面に少し不満がありました。
音楽は良くはあったけれども意外性がなく、映像に良い意味で張り合える程のものを感じなかった。そのためあまり印象に残らずぼやけた感じ。

声優を努めた俳優陣は声質もキャラクターに合っていたし、自然な演技で好感が持てたが、それ故に凡庸な雰囲気になり、主要キャラクターの中にベテランの声優をもう少し起用して、張りを出した方が良かったのではないかという気もする。台詞が所々聞き取り難かった箇所もあり、その点が惜しい。