まずはマーヴルの関係者をも唸らせたというスパイダーマンのアクション。東京タワーを逆さになって這い下っていく有名なシーンはもはや語り草だが、その他にもスパイダーマン自身の身軽なコスチュームに助けられての軽快な殺陣は、まさしくJAC全盛期を象徴するカッコよさ。

そして、実は意外にハードかつダークなストーリー。結構ポンポンと人死には出るし、それに対して怒りを燃やすスパイダーマンこと山城拓也を演じた香山浩介の熱い演技は、マーヴル版とは異なる「復讐鬼」型ヒーローの魅力にあふれているのだ。

加えて、日本版最大のオリジナル要素である巨大ロボット・レオパルドンの問答無用の無敵っぷり。最終ボスのモンスター教授すら瞬殺するその勇姿は、後の戦隊ロボの元祖的存在となったのはご存知の通り。

今まで版権の関係で「幻の作品」に甘んじてきた本作だが、正直言ってこれがなければスーパー戦隊もサム・ライミ版スパイダーマンもなかったかもしれない、結構重要なターニングポイント的作品でもある。さぁ、あなたもこの機会に「チェンジ、レオパルドン！」