第四回アニソン縛り紅白歌合戦・鑑賞の手引き
そういうわけで、今年もそういう季節になりました。
アニソン縛り紅白歌合戦も3年目(4回目)を迎えました。この企画はもともと、歌詞を引用・利用せずにタイトルだけで遊ぶ方法はないものか、という発想から始まったもので、「アニソンを歌いそうもない人が歌うところを想像して遊ぶ」ところがポイントになっています。
ところがタイアップ企画の波はついに演歌にまで及び、ゲームミュージックまで含めるとほとんどの有名歌手が1回くらいはアニソン・特ソンを歌ったことがある、というのが現状です。こうしたご時世に、この企画の意義をどこに求めたものか、作者も考えていないわけではありません。
だいたい紅白というのは、誰にとっても、知らない歌が半分くらいはあるものだと思います。それを大晦日だからというので、お父さんも我慢して娘と一緒に若い男の絶叫を聞き、娘も娘で他に何もやってないからというので、見も知らない和服の女性がコロコロこぶしを回すのを聞く、というのが、良くも悪くも紅白というものでしょう。
私がこのプログラムを編成するに当たって、いちばん時間とお金を使っているのは、出場歌手の選定です。声の質と歌の相性を合わせるだけでなく、引退・解散・自粛なども可能な限りチェックして2000年12月31日現在で実行可能なプログラムにするという点に、馬鹿馬鹿しいほどの資源を使っています。例えば第三回アニソン縛り紅白歌合戦の「行われて」いた日時には、聖鬼魔IIは解散コンサートの最中なので出場できませんでした。
もちろん私が慣れ親しんでいる範囲の音楽と歌手だけで編成すれば、ずっと簡単に済むのですが、それでは紅白らしくありません。「どんなマニアが見ても、知らない世界が少しはある」プログラムになるよう努力しましたが、いかがでしょうか。
第一回の大トリが北島三郎さんの「宇宙戦艦ヤマト」であった関係で、第四回は偶数回のため白組先攻・紅組大トリとなります。
なお今回は追悼曲が多いこともあり、敬称を略さずに表記します。
ポケモンはらはらリレー[ポケットモンスター] こぶ茶バンド
パタパタママ[ひらけ!ポンキッキ]慎吾ママ
こぶ茶バンドは加藤茶さん、仲本工事さん、高木ブーさんのユニットで、テレビ番組のために編成されたバンドのようですが、CDも発売されていますし、2000年夏にはライブも行ったようです。早口言葉を特徴とする「ポケモンはらはらリレー」を誰に歌ってもらうか考えていて、思い浮かんだのが「ドリフの早口言葉」でした。
土曜の朝に移った「ポンキッキーズ」から飛び出した慎吾ママ(香取慎吾さん)は紅組のトップを飾ります。特殊なキャラクターのイメージにあわせて、同系番組の「ひらけ!ポンキッキ」から「パタパタママ」を持ってきてみました。
誰よりも遠くへ[トム・ソーヤの冒険] V6
予感[めぞん一刻] Kiroro
今年の春、大きいお友達の話題をさらったのはレナちゅわん、ではなくて「ウルトラマンティガ」でした。すっかり男っぽくなったダイゴ隊員に目を見張ったのは女性ファンだけではないでしょう。「誰よりも遠くへ」は男の子の歌として屈指の傑作アニソンです。
「予感」はもともとBGMであったメロディーにあとから詞をつけて、ヒロインを演じていた島本須美さんに歌わせた曲であったと思います。ラブコメ特有の通じそうで通じない気持ちがよく表現されていて、私のお気に入りの一曲です。Kiroroさんは甲高い声の持ち主ですがどこかのどかな雰囲気があって、このスローな曲に合うのではないかと思います。
巨人の星[巨人の星] 山本譲二
アタックNo.1[アタックNo.1] 安達祐美
今度はスポ根対決です。「アタックNo.1」のように台詞のある曲は、前回まではアニメソング専門の歌い手さんに割り当てていたのですが、演技の延長で歌うと考えれば引き受けてもらえるのではないかと考えて、このようなキャスティングにしました。もっとも安達祐美さんはオリジナルのアルバムも出していて、歌の実績もある人なのですが。
BRAVE LOVE,TIGA[ウルトラマンティガ] 水木一郎
夢冒険[アニメ三銃士] レベッカ
水木一郎さんは劇場版ウルトラマンのテーマ曲をいくつか歌っていますが、テレビシリーズではご縁がないようです。「BRAVE LOVE,TIGA」は本編のエンディングに使われたほうの曲です。
酒井法子さんの「夢冒険」はセンバツの入場行進曲にも使われた元気な曲です。ぜひNOKKOさんの張りのある声で聞きたいと思い、今年再結成されたレベッカをキャスティングしました。
侍ジャイアンツ[侍ジャイアンツ] 山寺宏一
タッチ[タッチ] 国府田マリ子
声優対決も組んでみました。山寺宏一さんは売るものがたくさんあるので、あまり歌の仕事は目立っていませんが、ディズニー映画「アラジン」でランプの精ジーニーの役で歌っている挿入歌「フレンド・ライク・ミー」を聞いて、そのうまさに驚きました。山寺さんというと、OVA「俺は悪魔だ!デビルマン」で島津冴子さんと演じた東北弁のあしゅら男爵を思い出してしまいますが、「それゆけ!アンパンマン」ではその東北弁のまま「峠のかまめしどん」を歌ってしまうのですから、もう何と評していいかわかりません。ちなみに「それゆけ!アンパンマン」では「かまめしどん」のキャストクレジットが出ないことがありますが、これは山寺さんがレギュラーで別の役をしているからで、それが犬の役なのですから恐れ入ります。ちょっと巨人の歌が続いてしまいますが、「侍ジャイアンツ」はオーバーアクションの似合う歌です。
「タッチ」は我が敬愛する日高のり子さんの出世作ですが、カラオケ各社のアニメリクエストランキングを見ると、よくベストテン以内に食いこんでいます。かなり照れくさい歌だと思うのですが。その照れくさいところを元気に歌っていただきたい国府田マリ子さんは、声優ファンの間では「マリ姉」で通る人気者です。声優と歌の仕事とどっちが多いかわからない人のひとりで、元気に弾む曲を多くレパートリーに持っています。
がんばれロボコン[がんばれ!!ロボコン] 冠二郎
バカッポでGO![クレヨンしんちゃん] リンドバーグ
冠二郎さんはリメイク版「燃えよ!ロボコン」のエンディングを歌った人ですが、そういえばオリジナルのロボコンの歌はどこか演歌的だよな、と思って、第三回に引き続いて出場していただきました。
冬樹先生に言われてみると、たしかにリンドバーグの歌声と矢島晶子さんの声は似ているところがあります。どうせなら、と思って、声の特徴がよく出そうな歌を選んでみました。
ピッケは小さなバイキング[小さなバイキング ピッケ] 山本まさゆき
プリンセス・ムーン[美少女戦士セーラームーン] 広末涼子
「小さなバイキング ピッケ」は洋物一休さんと化してしまった感のあるアニメでしたが、この飄々としたメロディーは山本まさゆきさんの歌声に合うのではないかと思います。
ご存知の通り、セーラームーンは様々な拡張子をつけて長く続いたアニメでしたが、「プリンセス・ムーン」は初代無印セーラームーンのエンディングです。ビールが飲める年になった広末涼子さんに歌って頂きましょう。
ぼくらのマジンガーZ[マジンガーZ] 遠藤正明
モスラの歌[モスラ] ドリーミング
冬樹先生によると、双子の女性歌手は「モスラの歌」をレパートリーに持たねばならないそうです。アンパンマン関係の歌のお仕事が多い双子のユニット、ドリーミングもそうなるとやはりこの曲を歌って頂かねばなりますまい。
「呼ぶ歌対決」という趣向で、白組からは「ぼくらのマジンガーZ」をぶつけてみました。三つの心を歌い上げるのは、ガオガイガーの主題歌などで気を吐く遠藤正明さんです。
未来に向かって[鉄腕アトム(リメイク版)] タケカワユキヒデ
リボンのマーチ[リボンの騎士] 松澤由美
この企画に登場する歌のほとんどは、私が音源を持っているか、でなければカラオケでレパートリーにしているものです。ところがこの「未来に向かって」は例外的に、歌い出しの一節しか覚えていません。発売元がフォーライフレコードであった関係で、アニソン関係の特集盤に収録されずに今日に至っているようです。Webというのはどこで誰が見ているかわからないメディアですから、こうして取り上げておくと誰か気がついてレコード会社を動かしてくれるかもしれないと思い、取り上げることにしました。軽やかなシティ感覚の歌であったと記憶しています。
リボンのマーチもエンディング曲です。パンチの必要な歌で、松澤由美さんにぴったりです。松澤さんも遠藤さんと同じく、最近のアニメソングを多く歌っている方で、「明日の笑顔のために(ゲートキーパーズ)」などがあります。
コーラスナンバーメドレー
マイティジャックの歌〜ジャイアントロボ〜恐怖の町 TRF
マリオネーションメドレー
きかんしゃトーマス〜ネコジャラ市の11人〜サンダーバード サーカス
古いアニソン・特ソンの中には、いいフレーズがあるのに短くて紅白のフォーマットになじまないものがあります。その代表が「マイティジャックの歌」で、これを中心にしたメドレー対決を組んでみました。
TRFは歌って踊るユニットですが、1995年のレコード大賞を受賞したのは伊達ではなく、腕の確かなコーラスグループとしても貴重です。安室奈美恵さんのご夫君のSAMさんが属しているユニットでもあります。なお紅白の原則からすると、メインボーカルのYU-KIさんが女性なので紅組に属すべきユニットなのですが、編成の都合上白組で歌っていただきます。
「恐怖の町」は「怪奇大作戦」のテーマソング。きかんしゃトーマスには(テレビではほとんど使われませんが)いろいろな関連する歌があって、日本で独自につけたものと、英語版で使われているものがあります。本編を見ているとBGMで「ソラシド〜レミドラ〜」というフレーズがよくかかりますが、これも英語の歌詞がついています。ここでは、戸田恵子さんが歌った日本オリジナルの「きかんしゃトーマス」を取り上げてみました。
キン肉マン Go
Fight![キン肉マン] Kinki Kids
ハートを磨くっきゃない[飛べ!イサミ] モーニング娘。
とにかく元気のいい歌対決です。どうもこの企画、難しい歌をKinki Kidsに振る巡り合わせが多くて申し訳ないことです。ダンサーもたくさん出して盛り上がって、次につなぎます。
BLUE[カウボーイ・ビパッブ]Stevie Wonder
Take Me Home, Country Roads[耳をすませば]Olivia Newton John
第二回以降、中押しとしてとんでもない人を呼んでくるのが通例になっておりまして、今回はこの人たちです。いまさら解説することもありませんが、「BLUE」は最終回のラストに流れた名曲です。
愛を取りもどせ[北斗の拳] 堀内孝雄・谷村新司
Angel Night〜天使のいる場所〜[シティーハンター] 宇多田ヒカル
後半のスタートは神谷明対決(笑)です。じつはアリスは2001年1月17日に神戸のコンサートで復活することが決まっているそうですが、大晦日には矢沢透さんはまだ復帰していないということで、このようにしました。
シティーハンターはTM Networkを初め、当代一流のユニットが次々にタイアップでオープニングとエンディングを提供したアニメでしたが、不思議なほど本編と違和感がなかったように思います。冴羽遼の持つダンディズムが「流行歌」そのものにマッチしたということでしょうか。
アンパンマンマーチ[それゆけ!アンパンマン] 田中星児
ありがとう[カードキャプターさくら・封印されたカード] 太田裕美
元気にやってます?対決(なんじゃそれは)です。太田裕美さんも今はお母さんですが、マイペースで歌のお仕事もされています。田中星児さんも去年の大晦日からオンエアされたCMソングがありますので、ご活躍のことでしょう。
たぶん2000年の声優界で2番目に大きなニュースは、丹下桜さんの休業でしょう。このアニメについては私のiwao.netのメールアドレスに賭けて、いろいろ出すべき曲があるのですが(笑)、今年は丹下桜さんが最後にリリースした、この曲ということで。専属契約の関係か最近は丹下桜の名前をお使いになりませんが、Wonder-Netを見る限り、お元気そうで何よりです。
ガッチャマンの歌[科学忍者隊ガッチャマン] SMAP
おじゃ魔女カーニバル[おじゃ魔女ドレミ] モダンチョキチョキズ
香取慎吾さんはアニソン縛り紅白史上初めて、紅白同時出場を果たしました。おめでとうございます。もちろんNTTのCMを踏まえたキャスティングです。
本来去年出すべきところをはみ出してしまったのが「おじゃ魔女カーニバル」です。このやんちゃでにぎやかな歌は、モダンチョキチョキズにお願いしましょう。「ポンキッキーズ」で使われた「ピ・ピカソ」は好きな曲です。
かえってくるライダー[仮面ライダー] 森進一
愛は流れる[超時空要塞マクロス] 池澤春菜
間歇日記というメディアの特性上、SFファンとして知られる池澤春菜さんをいつか出さないわけには行かないと思っておりました。今年の春に通算2枚目のアルバム「Chocolat」を全曲自作詞でリリースして堂々の登場です。今年の秋に山口大学の学園祭に出演されたとき、池澤さんの描く絵を見て何だか当てるコーナーがあって、「グフ」やら「仮面ライダーアマゾン」やらが正解に含まれていたとか。
最近の若いアニメファンにとっては、マクロスというとマクロス7なんですね。先日交流会に行って驚きました。
「かえってくるライダー」は後になって劇場版のテーマソングにも使われましたが、もともと藤岡弘さんの1号ライダーがヨーロッパから帰ってくるときの挿入歌として作られたと記憶しています。「愛は流れる」も結局戦士が帰ってくる歌ですから、合わせてみました。
いつか星の海で[勇者王ガオガイガー] 槙原敬之
奇跡の海[ロードス島戦記・英雄騎士伝] DREAMS COME TRUE
今度は海対決です。槙原敬之さんは11月末に新曲を発売して活動を再開したばかりです。「いつか星の海で」は広がりがあって、実力派にふさわしい歌です。
「奇跡の海」は坂本真綾−菅野よう子チームの傑作のひとつですが、「ロードス島戦記・英雄騎士伝」が今年2月に亡くなった新山志保さん(ディードリット役)にとって最後の出演作品のひとつであることから、追悼曲として取り上げました。この曲は人の声をバイオリンのように使った独特の構成で、音を長く伸ばすところがたくさんありますので、ドリカムにお願いすることにしました。
宇宙刑事ギャバン[宇宙刑事ギャバン] 織田裕二
花咲く乙女[サクラ大戦] 由紀さおり・安田祥子
男っぽさを売り物にできる人は、このご時世では貴重です。だからといって宇宙刑事ものを歌わされてはたまったものではないでしょうが。
「花咲く乙女」は宝塚歌劇団で言えば「すみれの花咲く頃」にあたるような歌です。
バーニング ラブ[超獣機神ダンクーガ] ウルフルズ
ラムのバラード[うる星やつら オンリー・ユー] 松田聖子
塩沢兼人さんの追悼曲を何にしたらよいか、ずいぶん考えました。私にとっての塩沢さんの印象がいちばん強いのは「未来警察ウラシマン」のルードヴィヒなのですが、「クリスタル・ナイツ・ネクライム」はいきなり第1回で使ってしまいましたし、「究極超人あ〜る」関連の歌はちょっと紅白のTPOでは追悼曲扱いできません。
湿っぽくないところでお許しを頂くとして、「超獣機神ダンクーガ」から「バーニング ラブ」を選んでみました。この曲はスーパーロボット大戦シリーズでさかんに流れたので、アニメを直接見たことがない人たちにも知られていると思います。
「うる星やつら」でラムを演じた平野文さんは、あとでOP・EDの多くをカバーしたアルバムを出されましたが、実際に本編中で流れた曲は「ふしぎ・きれい」など数少なかったと記憶しています。「ラムのバラード」は劇場版第1作で使われた曲です。こういう愛をストレートに語る曲はやはり松田聖子さんの独断場でしょう。
アトムの子[ジュブナイル] 武田鉄矢
時には昔の話を[紅の豚] 和田アキ子
「ジュブナイル」は万人に薦められる、久しぶりの日本映画でした。この企画で取り上げる歌としては、おそらく主題歌よりも挿入歌の「アトムの子」がふさわしいでしょう。大人に取っての子供の心を歌ったこの曲は、武田鉄矢さんにお願いしたいと思います。
「時には昔の話を」は加藤登紀子さんの格調高い歌で、和田アキ子さんにお願いします。
Z・刻をこえて[機動戦士Zガンダム] 郷ひろみ
Eternal Wind[機動戦士ガンダムF91] 安室奈美恵
以前のアニソン縛り紅白では、松田聖子さんと郷ひろみさんの出番は離すよう配慮していたのですが、仲直りしたようですからもういいでしょう。「Z・刻をこえて」はナルシズムの匂いがする歌です。
残念ながら「F91」は成功したとは言いがたい作品ですが、「Eternal Wind」は埋もれさせるには惜しい曲です。訴えかけるような曲調は安室さんに合うと思います。
眠れマッハバロン[スーパーロボット・マッハバロン] さだまさし
スカーレット[妖しのセレス] 島倉千代子
番組も終盤へ向けて、ここらでひとつ気を落ち着ける組み合わせにしてみました。
マッハバロンのED「眠れマッハバロン」は、戦わないで済むのがいちばんいいんだ、と言い切った歌です。当時のアニソン・特ソンと言えば「戦え戦え戦え」という歌ばかりでしたから、これは非常に思い切った歌詞でした。「防人の歌」のさだまさしさんにお願いしましょう。
「妖しのセレス」は今年WOWOWで放映されたアニメです。「スカーレット」はどろどろした人間(人間でない存在含む)関係の中で、どうしてこう憎みあうようになってしまったんだろう、と思い悩む歌です。「人生いろいろ」の島倉千代子さんにお願いしましょう(笑)。
青い地球[銀河鉄道999] 北島三郎
魂のルフラン[新世紀エヴァンゲリオン・シト新生] 八代亜紀
松本アニメは本質的に演歌なのかもしれません。特に北島三郎さんには、よく似合います。
ルフランというのは英語のリフレインに当たる言葉のようです。ですから「魂のルフラン」は輪廻と地母神の歌、と理解すればよろしいでしょうか。となれば、やはり八代亜紀さんがふさわしいと思います。
平和の祈り[ゴジラ(初代無印)] 米良昇一
coro di dea 女神達の歌声[ああっ女神さまっ 劇場版] 東京混声合唱団
「ゴジラ」で被災者たちを悼んで叫ぶように歌われる「平和の祈り」は、もう1曲と対にしようという苦心の選曲です。本来は女声の曲です。
今年はいつになくアニメ映画がひしめいたように思います。いちばん遅れてやってきた「ああっ女神さまっ」ですが、音と絵とストーリーが総合的に優れていて、原作の知識が必要なことを除けば今年のベストアニメであったと思います。
そのクライマックスで歌われるこの曲は歌詞がラテン語で、歌う声優さんたちがずいぶん苦心されたと聞きます。東京混声合唱団は日本を代表する合唱団で、アニメでは「少女革命ウテナ」や、いくつかのディズニーアニメの日本語版主題歌を手がけています。
哀・戦士[機動戦士ガンダムII 哀戦士編] 矢沢永吉
指輪[エスカフローネ] 小林幸子
井上大輔(忠夫)さんも、今年亡くなった方のひとりです。マッハバロンを含めて数多くの作品がありますが、「哀・戦士」をトリに持ってくることにしました。矢沢永吉さんはかっこいい歳の取り方をしています。
そして、「指輪」。映画はいろいろうまくいかないところがあったようですが、今年出たアニソンはこの曲にかち合ったのが不運というしかありません。今年は「クレヨンしんちゃん」劇場版のテーマを歌い、ラストでちょっとだけ出演した小林幸子さんは、2年連続で紅組のトリということになります。ラスト近くで高い音を響かせるところがありますが、ここのイメージを中心に人選しました。
長文にお付き合いくださって、ありがとうございました。