BRONICA GS−1



私のスナップカメラです。理由を以下に挙げますがそれが多少自分の感覚と異なっていても気にしないで下さい。

1.軽い...通常はタイトル写真の装備で布の袋に押し込んで持って行きます。
35mmカメラと比べると多少は重いのかもしれませんがグリップは持ちやすいし、ヒモを首に掛けておけば重さは気にならないし、三脚の雲台に付けたまま三脚ごと担いで歩くのは1Kmやそこらは気になりません。(但し、私は肩の肉が薄いのでザブトン等を肩に当ててその上に三脚を乗せての話ですが...。)
もっとも、アサヒカメラ1984年2月号のGS−1のニューフェース診断室に「首から下げて1日歩き回ると翌朝首筋が痛くなる感じ」という記述がありましたけど...。
2.簡単...AEファインダーを付けているので多少露出補正するだけでOK。大判カメラに比べれば「ばかちょんカメラ」感覚です。
通常露出はは入射光式の露出計で決めるのでAEは忙しい時だけですけど。
フィルム感度設定ダイヤルだけは設定してやらなければなりませんけど使用するフィルムはほとんどISO50ですからめったに変えません。
3.フィルム枚数が少ない...120のバックなので10枚しか撮れなくて早く現像に出せて丁度いいです。
撮影に出かけても撮影しても良いと思える風景になかなか出会えませんし、段階露出も2枚くらいしかしないのでフィルム枚数が多いと使い切れません。35mmカメラなど24枚撮りでも余ってしまうので最後は何でもいいから写して早く現像に出そうと思ったりします。そういう無駄がなくて良いと思っています。
ただ、220のフィルムの方が平面性が良いという話なので使ってみたいとは思ってますけど。
友人宅の隣の写真館の親父さんによるとコダック「雅」は220の方が良いと云っておりました。平面性だけでなく粒子まで違うような気がするとまで云っておりましたが本当のところはどうでしょうか?
4.35mmカメラに比べて若干画質が良い。35mmカメラで撮影したものをLサイズプリントで見てもどうも今ひとつピントが合っていないような気がするのですが6×7だと一応ピントが合っているように見えます。
4切りにすると35mmカメラではどうしてもピンぼけにみえますが6×7だとピントが合っているようにみえます。


もともと私は結婚するまで写真などには興味がなく新婚旅行のために女房にアサヒペンタックスのエスピオ928を買ってもらったことが写真に興味を持つきっかけとなり、新婚旅行の写真はともかくとして、友人・親戚にコンパクトカメラで写してもらった結婚式の写真を見て写真てこんなピンぼけなものだっけと些細なギモンを持ったのが始まりでした。高校時代キャノンA−1などという高級カメラを使用していた友人に相談すると「一眼レフにするときれいな写真が撮れる」というのが回答でした。そこで新婚旅行から帰って1月後にキャノンEOS5とタムロンの24〜70mmというレンズを買ってみたのですがコンパクトカメラで写した写真とどっこいどっこいでした。そこで件の友人を問いつめると「きれいな露出の写真が...」とお茶を濁しておりました。私は彼にダマされたと今でも密かに思っております。結局、私自身としては「数十万円する高いレンズを買えば多少きれいな写真が撮れるみたいだ」という結論に達しました。そうこうしているうちに別の友人が結婚することになったので「これは私の時とはちがって少しはコマシな写真を撮らねばなるまい」と決意し、女房に内緒で密かにBRONICA GS−1を購入し、大目玉をくらいました。
購入理由としては、結婚式に使用できるカメラであることが第一条件でした。つまり6×7サイズでストロボが自動調光できて持ち歩けるカメラは他になかったのです。645ならペンタックスとブロニカはストロボのTTL自動調光(現在はマミヤ645もTTLとなり、私は最強の645と思っていますが、当時はTTL調光はありませんでした)できたのですがフィルム面積が小さいこととフィルムの縦横比が4切りの場合を考えると無駄が多くてもったいなくて645は却下しました。また、他の候補としてペンタックス67とマミヤRZ67・RB67があったのですがペンタックス67はレンズは安くて良かったのですが、AEでないこととフィルムバックが交換式でないことが気になり、マミヤの両機はストロボがTTL調光できないことととてもアイレベルで撮影できるような気がしなかったため(なにせフォーカシングの方式が大判カメラと一緒ですから、いくらアイレベルファインダーとグリップがあったってフォーカシングはヘリコイド回転式には敵わないと思うのですが...。もっとも三脚に乗せるのなら話は別ですけど...)BRONICA GS−1の購入となりました。また、GS−1はレンズシャッターのため1/500秒までストロボが同調することも魅力でした。
(注:実は最強のブローニーカメラはフジのGX680であろうと思っています。重いこととアイレベルで操作できないことを除けば機能的にこれに勝るブローニーカメラはないと思いますが本体の値段とレンズの値段で最初から候補に挙がりませんでした。ただ、近所のカメラ店で話をしていてお客さんに使っている人が1人だけいるということを聞いたことがあります。めずらしい!!)

ちなみに、私はGMのコルベットやカマロ・ファイヤーバードの5.7Lやダッジバイパーの8Lに憧れる人間ですから、中判や大判へと移っていったのもむべなるかなといったところかも知れません。

BRONICA GS−1についてはもう少し語らねばならないことがあります。今しばらく辛抱して下さい。

スピードグリップG
GS−1本体購入と同時に購入して現在まで使用していますが、本当に持ちやすいくて良いと思っています。中判カメラのグリップは多少の差はあれほとんど同じ構造でボディ横に棒が立っているタイプですが、棒であるだけに掴みやすくて持ち運びが楽です。35mmカメラなどの場合少し前のカメラなどあるのかないのかわからないぐらいグリップが浅く持ち運びに握力・持久力が要求されました。35mmカメラも最近でこそグリップ部が深くなりだいぶ持ちやすくなりましたが、まだまだ指が1周回せる棒タイプのグリップには敵わないと思います。(キャノンのハンドストラップは別格かもしれませんが...)35mmカメラでもボディに穴を開けて指を通せるようにすると持ちやすくて良いと思いますが、本体が巨大化するのでそんなことはしないんでしょうね。

ポラロイドフィルムバックG
実は私、ポラバックも購入いたしました。雑誌の通信販売で中古を探したのですが、値段をみて安いなとは思っておりましたが、送られてきたモノをみてびっくり、カタログと形が違うのです。どうもポラバックってマイナーチェンジしていたようです。で、その前期型が送られてきたのでした。
後期型はフィルム感度設定ダイヤルがあるのですが、前期型はポラロイド600シリーズのISO80固定のようで大丈夫かなと思いながらフジのISO100フィルムを入れてみると、たいていオーバー露出になります。マニュアルで撮影すればOKなのですが、パーティ等でストロボを使用する場合、GS−1は本体をマニュアルにしてストロボの方で調光するためどうにもなりません。どうせ、感度設定はフィルムバックの接点の抵抗値を変更するだけなのでそのうちバラしてみようと思いながら1年以上が過ぎ、今にいたっています。(たしか、この件についてはブロニカさんに問い合わせたことがあるような気がするのですが、なにせ昔の話なのであまり覚えていません。あしからず)
もうひとつ、ブロニカのポラバックは、もともとポラロイド用のためか、私が不器用なためか、ひょっとしてやり方が違うのか、富士フィルムのFP-100Cをポラバックに詰めるとどうも少しきつくて途中で切れて次のフィルムが出てこないことがあります。そういえば、写真工業の1992年9月号の富士フィルム「クイックロード」の記事にクイックロードをコダックのレディロードホルダーに入れるとひっかかりやすいといった記述がありました。そういったものなんですかね??

故障率??
前述の友人宅の隣の写真館の親父さんと話をしていて「ブロニカはよく壊れる。ワシは客には勧められん。マミヤは壊れないからマミヤにしろ」といわれたことがありますが、2年使用していて壊れたことはありません。どなたか使用していて壊れた方がいらっしゃいましたらメールを下さい。
ちなみに、どこが壊れるか聞いたら「巻き上げ部分が壊れる」といっておりました。
親父さんの話って下記の映画のせりふに通じるものがあるような...。

映画
アサヒカメラ97年4月号「編集室から」に、映画「秘密と嘘」に町の写真屋さんが登場して、「まだ、あのブロニカか、」商売繁盛だから「ハッセルブラッドを買えるだろう」というせりふがあったとあります。もちろんSQ−Aiのことだと思いますが、GS−1が登場した1984年にはブロニカなど日本のメーカの方が機能的には進んでいたと思うのですが、最近のハッセルやローライのがんばりに日本の中判メーカはついていっていないと思うのは私だけでしょうか?
だいたい、単体露出計はデジタル表示の出現により、十数年の昔から0.1段刻みが当たり前なのにカメラのマニュアルでのシャッター速度が1段刻みなのはさみしいじゃないですか(不完全ながらマミヤRZ67は1/2段刻みなので、それ以外の中判カメラ)。
もともと、AEでは1段あたり1/6〜1/16程度の分解能で制御はしているのに...。これというのもそれというのも最近の35mmカメラのようなPLL制御のクリクリ電子ダイヤルを装備してくれないのが悪いんでしょうか。
もちろん露出補正は1/3段かもしれませんが、1眼レフカメラって通常単体露出計で露出を決めて撮影するものじゃないですか?
最近のカメラのマニュアル機能って付け足しなんでしょうか?
マニュアルで全機能が扱えないって、非常にもったいないって思うのは私だけでしょうか。
以上、素朴な疑問でした。

疑問
GS−1の取り扱い説明書にPG100mmの被写界深度一覧表が載っていましたがどうも計算が合いません。いったい許容錯乱円の大きさをいくらとして計算しているのでしょうか?