理想の露出計を求めて その1 〜 L508 〜


最初に、はっきり言おう。
私にとって、理想の反射型露出計とは、
プリント、または、フィルムと同程度のラチチュードを持つCRTを使用して、被写体を表示させ、ツマミにより、再現したい明るさに設定すると、その時表示された、絞り、シャッター速度が求める、露出値というものである。
これは、現在のデジタルカメラやビデオカメラが最も近い動作をする。
ただ、これを計測器として成り立たせようとすると、液晶では輝度不足であろうし、ビデオアンプのリニアリティやら、電源問題、大きさ、コストなどいろいろ問題もあろう。

次善策は、またいずれ、として、先日、セコニックのL508を見てきた。
まず、全体の重量はともかくとして、各部、特に、シャッター速度・絞りを変更するクルクルダイヤルが重い*1
現在、私が主に使用しているL408も各部が異様に重いが、押しボタンだから、まだ何とかなる。が、クルクルダイヤルで重いのは、慣れの問題なのだろうか?
私は、クルクルダイヤル*2をことあるごとに使い勝手が良いと主張してきた。しかし、防滴設計とはいえ、ここまで重くしなくてもいいんじゃなかろうか。
さて、L408との違いは、まず、入射光式が1゜〜4゜のズームになったこと。そして、入射光式のファインダーが明るく、見やすくなったこと。L408は、青色に着色されており*3、ちょっと見づらかったから、結構なことだと思う。でも、L408と同様に、相変わらず丸い(だったと思う)ファインダーで、視野が狭くまわりがよく見えない。特に、望遠になる1゜ではその傾向が強い。単体スポットメータは、みな視野が広く見やすいので、このあたりはもうひとふんばりして欲しかった。
でも、先日も、スポットメータにしようか、レンズにしようか悩んだあげく、スポットメータに留守番させて、レンズを持って行くことにした。そんなことがなくなるので、スポットメータの活躍の場が増えるのは間違いない。
しかし、単体スポットメータと比較すると、シャドー・ハイライト基準が無い等、機能的に物足りないのと、ファインダーの中に何も表示されないので、測光するごとにファインダーから眼を離して表示を確認しなければならないなど、問題はある。
入射光式は特に、問題はない。しかし、たぶん、セコニック初の1/2段シャッター速度だが、35mmカメラでは、1/3段のシャッター速度が当たり前なのだから、どうして?と首を傾げたくなる。

そういえば、いつ頃からあったか知らないが、80年代半ば頃に、セコニックでは、ビュースポットメータL−438というのがあったそうな。3,4,6,10゜の切り替えで、自動駆動リニア式スケールのスポット露出計だそうで、なんか四角い箱形の露出計である。セコニックはスポットメータの受光角切り替えがとにかくお得意である。


*1 重いっていっても重量があるわけではありません。操作するのに力がいるのです。
*2 実は、本当はなんと呼ぶのか知らない。たぶん、パソコン用マウス等と同様にスリットとフォトカプラにより、パルスを発生させ、そのパルスをカウントする事により値を上下させているのではないかと思っているが、回路図を見たこともないし、クルクルダイヤル製品の中を開けたこともないので本当はよく知らない。実は、ひとつバラしてもよいものがあったのだが、それは、何回修理に出しても、声が2重に聞こえるので解約したSONYの携帯電話くるくるピッピのSO2であるが、友人が使うからくれというのであげてしまった。
*3 フジのGS645のファインダと同じようなもの。GA645もそうだったかな?ハーフミラーの色なのかな?