殿堂コラム■

ここでは管理人の思い入れの強いゲームを詳しく紹介しています。


ブレイズ&ブレイド
バスターズ
ぷれいすてぃしょん
PS
ジャンル
アクションRPG
プレイ人数
1〜4人
メーカー
T&Eソフト
発売日
資料なし

 「ブレイズ&ブレイド 〜エターナルクエスト〜」から続くマルチプレイ型ARPGシリーズの第2弾。
 前作で不評だったシステム周りの操作性を改善。また、プレイするクエストの順番をプレイヤーが選択できるように変更され、かなり遊び易くなっている。

 このゲームに主人公たる人物は存在しない。プレイヤーが作成したキャラクタでパーティ(最大4人)を組み、様々なクエストに挑む事になる。
 キャラメイクは結構本格的で、ファイター、プリースト、ウィザードといったファンタジーRPGではお馴染みの職業が8種類(性別でグラフィックが変わる)。地水火風をはじめとした守護属性の他にも、キャラクタの口調などもプレイヤーが設定する事が出来る。この辺りにTRPG(テーブルトークRPG)らしい部分があるのは『ソードワールドPC』シリーズなどを手掛けたT&Eソフトならではである。
 ただ、シナリオを進行する中でせっかく設定したキャラクタの特徴があまり生かされていないところが残念である。
 また、パーティの人数よりプレイヤーの人数が少ない場合、残りのキャラはコンピュータが担当する事になるのだが、これがほとんど何もしない。近づいてきた敵キャラを攻撃するだけで、アイテムはおろか魔法も使わない。たとえばあるキャラのHPが残り少なくなったとき、いくらパーティの中にプリーストがいても回復魔法は唱えてくれない。操作するキャラをプリーストに変更して自分で唱えるしかないのだ。これはちょっとあんまりである。
 そのため、このゲームを遊ぶときは最低3人(できれば4人)でプレイして欲しい。各自が持ち寄ったキャラでパーティを組めばまた違った楽しみが味わえる。

 このゲームの売りはやはり膨大な数のアイテム集め。特定のボスを倒したときにごく低確率でしか出現しないようなレアアイテムも存在し、その筋の人(笑)はかなり熱中できるだろう。
 ゲームの進行はやや単調になりがち。延々と出現する敵キャラをただただ倒しつつ、マップ各所に点在するイベントをこなすだけのクエストが多いのがその理由。プレイヤーキャラがすぐに強くなりすぎるのでボス戦も緊張感に欠けるところがある。

 このゲームのクエストの中の一つに「アングラの迷宮」というものがある。このクエストはちょっと特殊で、自動生成されるダンジョンをただひたすら進んでいくというもの。アイテム集めが主のゲームだけにこのクエストだけでも十分に楽しめそうなのだが、自動生成の内容が「あらかじめ用意された数種類のマップパターンをランダムで繋ぎ合せただけ」というひどく単純なものであるため、飽きが来るのが早いのが非常に惜しいところである。
  是非とも、この自動生成の部分を再構築して「アングラの迷宮」だけで一本のゲームを作って欲しいと思う(200階建てという売りで『ハーベルの塔』でも可)。

評価
グラフィック
サウンド
操作性
マルチプレイ
総合評価
レビュアー
すわはらK
 ゲーム全体としてみれば、システムにもまだ不満が残るし、グラフィックも一級線のものと比べると見劣りする。企画ばかりが先行している感があり、荒削りな部分が多い。
 
とはいえ、PSではほぼ唯一である「多人数プレイを対象としたアクションRPG」であるので、その将来性に期待は大きい。一部に熱狂的なファンがいるのもそれが要因であろう。
  これからもこのシリーズを続けていけば、いつか必ずPSを代表するような素晴らしいゲームになる事だろう。自分も「ブレイズ&ブレイド」の一ファンとしてそれを強く願うのである。