9.10 北九州小倉から東京を撃て!頂上作戦リポート

会場出席者の平均年齢やや高く、JR労組の方々も出席。鉄道員の息子である俺はいっぺんで親類に会ったような気安さ、あとで飲み会になったとき、皆さんが全員貨物列車の乗務員・運転士と聞いて、つい、尊敬のまなざしで乾杯したのでした。

毎日新聞西部本社の高原さんが、まじめに当夜のことを書いています。

付け加えるに佐木隆三さんの悠揚せまらざる司会の雰囲気、自分の問題としてこのような法案には反対である、ということをごく普通の言葉でおっしゃると、場内粛然として聞き入るの場こそ圧巻だったのです。

佐木さんと小生は、不思議にご縁を重ねて、今回もまたお会いすることになりました。当日はシンポジューム、という形式でしたが、始まる前に小生が「こんなテーマでお会いするなんて、世間はきな臭くなってるんでしょうね」と知ったふうなことを申しあげると、佐木さん「・・・」となにもいわずに、遠くのほうを見るのでした。

いわずともよい、という沈黙なのでありましょう。

後半は毎日新聞の筑豊、宮崎、長崎支局などオール九州支局組み2年生、3年生の新人記者諸君も加わって、佐木さんのよくいくらしい、円満このうえない性格のママが迎える小倉のスナックで、越後獅子、高原列車、港町13番地、上海帰りのリル、状態となり、若手も、いまどきの歌とは思えぬ歌をくりだして、佐木さんは一足早く帰り、みんなも一時半に散会、オール九州組みと橋本は、西鉄イン(一泊5500円)にぞろぞろ帰って、各個室に散ったのでした。

このような運動の力は、出会った人間同士の人格的セッションの愉快さにつきると固く信じる小生にとって、たのもしくも楽しい皆さんとの、うちとけた一夜でした。

40人の輪が、さて、ところで、つぎにどのような線を描くか、次なるセッションに十分に期待できる出会いであったことをここに謹んで報告します。


(文=橋本克彦・ノンフィクション作家)