年功序列賃金 勤続年数により昇給していく賃金制度のことです。いまでは企業活動の重荷だとして悪者扱いですが、 もともと企業が労働者の忠誠心を引き出すために、入社時の賃金を低く設定し、ガマンして会社に貢献すれば 徐々に賃金があがるよう導入された仕組みです。 現在は、家のローンや教育費などの生活資金が、この年功賃金と一体化の社会構造を前提につくられており、 年功賃金を見直すのであれば、住宅や教育における社会制度や産業基盤も大きな変更を迫られることになります。 また若い頃にまともな給料をもらっていない世代が、いま年功賃金の「見直し」の対象となっていることは 心情的にも生涯賃金の視点から考えても問題です。単純に”いま”の財界のニーズに応えるためだけの 見直し論議は軽率ではないでしょうか?