春闘(しゅんとう) 春闘とは、春季闘争の略称で、春に行う賃上げなどの生活改善闘争のことです。 戦後、民主化政策によりたくさんの労働組合が結成されました。そして賃上げや労働条件について、 それぞれの労働組合が自分たちの経営者と交渉していました。1955年の春に、いくつかの産業の労働組合が 共同で賃上げの闘争を行ったのをきっかけに年々広がりを見せ、全国の民間労働者・労働組合が賃上げを 目指す運動に発展しました。欧米では産業・業種別の全国労働組合が、経営者代表と交渉して 勝ち取った労働条件は、組合がない企業にも全て反映される仕組みになっています。 しかし、日本の労働組合は「企業内労働組合」と言って、交渉で決められた労働条件がその企業内でしか 反映しません。春闘は組合のない企業の労働者の労働条件が置き去りにされないための、統一基準づくりに 力を発揮してきました。 さらに、労働者が国民の多数を占めるにつれ、賃金や労働条件だけではなく、社会保障制度や増税反対など 国民的要求・課題も掲げるようになっています。