ブロードバンドについて

2001年8月29日 加筆訂正


それぞれの通信スピード(通信スピードのことを帯域と呼びます)

接続方式 通信スピード(理論値)
フレッツISDN 64Kbps
ADSL 最大8Mbpsまたは最大1.5Mbps)
CATV 最大9Mbps(平均4.5Mbps)
光ファイバー 最大10Mbpsまたは最大100Mbps

※CATVは、理論値ですので実際のスピードは200〜500Kbpsくらいです。
 また、フレッツISDN、ADSL、光ファイバは、ベストエフォード接続ですので
 上記の理論値が出るとは限りません。


電話回線を使用するもの

フレッツISDN
ISDN(Intergrated Services Digital Network)回線を利用してNTTが持ってい
る地域IP網へ接続するサービス。NTT西日本・東日本のみが、サービスを
提供している。サービスエリアは広がっているが、どこでも可能というわけ
ではない。NTT交換局(NTTは○○ビルと呼んでいます)内の交換機が対応
していないとこのサービスの提供は受けられません。
2001年2月までは、月4500円だったのが3月から3600円に引き下げられま
した。また、2001年7月から3300円に引き下げられました。
σ(^_^)自身は、この値段でも高いと思っていますが(^^;;;


ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)
非同期または非対称のデジタル加入回線
電話局から契約回線側への下り方向と家(契約回線側)から電話局への
上り方向とで通信速度が異なる。
上り下りの速度が同じものはSDSLと呼ばれる
(Symmetric Digital Subscriber Line)
両方を合わせてXDSLと呼ぶこともある。

デジタル加入回線と呼ばれているが、アナログ回線に高周波を流す方式
であるため、アナログ回線である。高周波を流すために電話局との距離
により通信速度が左右される(電気通信事業法端末設備規則により送出
電力が規定されているため大きい電力を流せないようになっている事に
よる)ため、必ずしも高速回線とは限らない。

現在、大阪ではNTT西日本と大阪メタリックがサービス提供していますが
サービス提供地域内でもそのサービスを受けられるとは限りません。

この理由は、上記の送出電力との関係です。しかしながらサービス提供
事業者が、特別な措置をした場合はこの限りではありません。
東京の八王子では、住民運動により東京メタリック通信との協力により
ADSLを地域に導入したという事例があります。

・ADSLの規格について
 ADSLには、二つの規格があります。一つは、地域別の規格でもう一つは
 通信速度の規格です。

    地域別規格       通信速度規格
規格名 地域 規格名 旧名 通称名 理論下り速度
AnnexA 北米地域 G.992.1 G.lite フル 8Mbps
AnnexB ヨーロッパ地域 G.992.2 G.dmt ハーフ 1.5Mbps
AnnexC 日本  
大阪でのADSL業者の簡易比較表を作りました。

電話回線以外を使用するもの

ケーブルテレビCATV
(Community Antenna TeleVision 又は Cable TeleVision)
本来、有線テレビ放送であるが流せる電波域に余力があるため、その空
いた部分にインターネットのデータを送信する方法である。
比較的、高速ではあるが加入者が増えてくるとそれに反比例してスピード
は落ちてくるようになっている。一つのバックボーンに加入者全てが、ぶ
ら下がっているので、サービス提供者がバックボーンの回線を増強しな
い限り加入者の数に反比例してスピードは落ちていきます。


光ファイバー
ブロードバンドの本命中の本命です。以前は、最大80Gbpsが最大と言わ
れていましたが、通信技術の発達により16Tbpsの通信が実現されてい
ます。しかしながら一般家庭に普及するのはまず10Mbpsから始まりそれ
から100Mbpsになると思われます。

で、何故これが本命になるかというと光を利用するために電磁波に影響
を受けないためロスが少ないからです。この事から他の方式とは違い、
はるかに高速な通信が可能になります。

では、いつ頃になるのでしょうか(・_・?)
`s(・'・;) エートォ... 5年後には間違いなくなるでしょうね。
今の政権の枠組みだと(。_゜☆\ バキバキ  (嘘です(^^;;;
ADSLは、2001年中には多くの地域でサービスが開始されると思われ
ますが光ファイバーについては、NTTと他の電話会社の力関係で変わ
ってきますね。それだけではなく、既存の放送会社の動きでも影響され
ます。

何故かというと、今のインターネットでは、光ファイバーが持っている高
速帯域を一番末端の家庭では、必要とされていないからです。光ファ
イバーのスピードを要求する内容が今のインターネットではほとんどあ
りません。
デジタルデータとして流通することが可能な物というと音楽と影像です。
しかしながら、現時点ではこれらをインターネットで流通させる事は、
実験としてしか開始されていないからです。
ここの部分の流通革命が起きない限り、FTTHは実現しないでしょう。
※FTTH(Fiber To The Home)の略で家庭に光ファイバーを引き込む
 ことを言います。

それと、もう一つ考えないといけない事があります。今、日本ではどこ
へ行っても電話が使えますね。これは、電気通信事業法第7条に「利
用者の公平」がうたわれているためです。しかしながら、今のまま高速
帯域のサービスを開始するとなると公平を保てなくなります。投資をし
て回収できる地域でしかサービスを提供しなくなります。このサービス
がインターネットだけであれば問題ないですが、上記のうちの3つ(ISD
N、ADSL、光ファイバー)は、通常の電話回線としても使用されます。
ということは、電話サービスが使用できない地域が出る可能性がある
のです。
現に政府は、電気通信事業法第7条の撤廃を審議しています。

ちょっと、堅い話になりましたがそういう危険性もはらんでいることを
知っておいて下さい。