★高田渡

 私にとっては高校生以来、ある意味で憧れの人であります。多くのフォークシンガーが変節していく中で、彼ほど反骨精神に満ちた唄う姿勢が変わらないシンガーも少ないです。別のいい方をすれば変われないのかもしれませんが、そこが私にとってはもっとも信頼が持てる所以でもあるのです。
 宇都宮のライブの時にかなり親しくいろいろとお話をしたのですが、これはどんな歌い手も同じなのですが、私にとって非常にどっしりとした存在を感じていた高田渡さんが、実際に合ってみるとひどく繊細でガラスのように壊れやすいのに気が付きました。実はこれはイサトさんにも感じたことで、やはり音楽に身を置く人はそれなりにデリケートなのだということを知った訳です。特に渡さんは本当はかなり傷つきやすい人なのではないかと思います。
 誤解を恐れず書くのですが、最近の渡さんのステージは唄というよりも「芸」に近いものを感じます。私は落語が好きでよく聞くんですが、六代目円生や古今亭志ん朝などは同じ話を何度聞いても飽きないんですね。同じところで笑ってしまう。渡さんのステージもネタというか、MCの内容もほとんど同じなんだけど、やっぱり笑ってしまう。あの声の調子、独特の言い回しなどがそれを生むのだと思います。多分ご本人は違うというかもしれませんが、決して批判的な気持ちではなく、もっと芸を深めていって欲しいと思うのです。そして、歳をとるほど良くなっていく唄の世界というものを切り開いてほしいのであります。



高田渡のドキュメント映画「タカダワタル的」のホームページ。渡さんのライブ情報、映画の上映情報の他にもいろいろな資料が見れます。まさに高田渡の全てが見れます。


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