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Name カルロス・バルデラマ
Nationality 元コロンビア代表 Position MF Birth 1961 / 09.02
 サッカー好きの人は誰でも、こいつは凄かったという一番印象に残ってる選手がいるのではないでしょうか。俺っちにとってはバルデラマなのです。人によってはマラドーナやジーコ、プラティニといった選手の方が凄かったという人もいると思いますが、残念ながらそれらの選手の全盛期をリアルタイムで俺っちは見てないのです。全ての観客やテレビ視聴者がある1人の選手を注目している中、ゲームだけでなく注目している人までもその1人が支配してしまうような、そんな選手の全盛期を俺っちはカルロス・バルデラマでしか見ていないのです。むしろバルデラマという選手によってそんな選手の存在を知ったと言ったほうが良いかもしれません。

 1試合に100本以上ものパスを出すときもあるこの選手のプレースタイルはかなり特殊です。本人もどうしてなったか分からないという金髪でぼうぼうの髪から日本ではライオン丸と呼ばれているバルデラマは全くと言って良いほどダッシュをしません。そして全くと言って良いほどシュートをしません。ヘッドもあまり見た事がありません。しかし1987年、93年と2度の南米最優秀選手に選ばれたコロンビア代表の背番号「10」はインサイドキックがとにかく正確で、キラーパスをあたりまえのように量産するほどパスセンスがありました。そのがに股の足元がコロンビアの攻撃の出発点と言っても良いくらい見方の選手はバルデラマにボールを集めるので、「まるでバルデラマが5人ぐらいいるみたいですね」と解説者が言っていたのをよく憶えています。

 W杯アメリカ大会ではアスプリージャやリンコン、バレンシアと実積のある選手もいて、予選ではアルゼンチンに勝つほどの実力を見せつけ、コロンビア史上最強と言われたこのチームは本大会でも優勝候補に挙げられていました。しかし大会数週間前にバルデラマは、出場は絶望的とまでいわれる怪我をしてしまいます。それでもなんとか回復させ、ピッチに立ったバルデラマにはパスのキレがなく、チームのコンビネーションも狂い、後に射殺されてしまいますがDFエスコバルの対アメリカ戦での自殺点等もあり、予選リーグ敗退となってしまいます。当時高校生だった俺っちはアメリカに負けた次の日、ショックで学校休もうかと思ったぐらいです。もしあの時のバルデラマのコンディションが良かったら・・・・・。もしあの時アスプリージャの得点力が爆発していたら・・・・・・。偶然にも俺っちと誕生日が一日違いのバルデラマも今年で40歳となってしまいます。代表からもはずされおそらくこのまま引退するでしょう。しかし俺っちにとってこの選手ほど衝撃を受け、好きになる選手はこれから先あらわれないと思います。


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