第13話 縁があったら
縁があったらまた会おう・・・・
クルスは最後にそう言った。
オレは近くのコロニーに流れ着き、生き延びた。
あれから、いくつものコロニーを巡った。
途中、ハウトに会い、一緒にいる。
クルス達を探す途中でも、何度か戦闘があった。
その時は、ハウトと共に戦った。
守るために。
しばらくして戦争も終わった。
あの後、クルス達がどうなったかはわからない。
クルス達を探したがまだ見つかっていない。
でも、クルス達は死んでいない。
オレはそう信じている。

「また、回想してんのか?」
ハウトが横から言った。
「いいだろ?別に。」
シェイドはとあるコロニーを歩いている。
もちろん、クルス達を探すためである。
「でもさ、クルス達を探して、その後はどうするんだ?」
「そこで一緒に暮らすさ。」
「オレも・・・いいかな?」
「いいと思うよ。」
シェイドたちはそう話しながら歩いていく。
いつのまにか街から外れたところまで来ていた。
「やべ、そろそろ戻るか。ここにもいないみたいだし。」
「そうだね・・・ん?・・・ジャンク屋?」
「どうした?」
シェイドが指差す。
「それが、どうかした?」
「なんだろう?・・・ちょっと行ってみない?」
シェイドがその方向へ歩き出した。
ジャンク屋らしき建物の近くにたどり着いたシェイドは中をのぞこうと入り口に近づいた。
「わっ!」
ちょうど人がでてきてぶつかってしまった。
「あっ・・・」
「アーツ!?」
ぶつかった相手はアーツだった。
「シェイドか!?」
「ってことは!!」
シェイドがその建物の中に飛び込んだ。
そこには見慣れた人々がいた。
エクス、フレイア、ヘイトにクルス。
「シェイド!?」
全員が同時に叫んだ。
「みんな!!」
シェイドも叫んだ。 後からハウトも入ってきた。
「やっぱり生きてたんだ!!」
「よく見つけられたな・・・」
エクスが近づいてきた。
「探してたんだ!!ずっと・・・」
「なんでここってわかったの?」
フレイアも近づいてきた。
「勘だよ。ところであの後、どうなったの?」
「よく戦ったよ。戦艦は破壊されたけど、壊れたマラサイカスタムのコクピットに入ってオレは助かったんだ。」
ヘイトである。
「クルス!」
「言ったろ?死なないってな。」
クルスがシェイドに微笑んでいる。

シェイドとハウトもそこで暮らし始めた。
もう、全員が軍から抜け、ここで暮らしている。
しかし、そのジャンク屋にはγガンダムが1機残されている。
記念品である。
クルス達、特殊部隊の。
もう、クルス達は戦争に関わらず、ひっそりと平和に暮らしている。
クルス達の孤独な戦争はやっと終わった。
小説トップへ