第1話 手紙
彼に届いた、手紙の内容は次の通りだ。

 レンズ・ローエン中将閣下、お初に御目に掛かります。
地球連邦軍 宇宙方面軍 大佐 オルト・カークと申します。
私も以前より、ニュータイプに対する危険性を感じておりましたが。閣下の書かれた 「人類危機説」を拝見し、自分の考えに確信に至りましたので。是非閣下にも自分の 考えをお聞き頂けたらと思い、この手紙を送らせて頂きました。現在の地球連邦政府 並び軍の内情は、閣下もお気付きと御思いますが。シャアの反乱以降、連邦は完全に 逃げ腰になり仮染めの和平の酔いしれ、もはや戦争は起きないと信じ。軍は、もはや 必要無しとして軍備を縮小しています。縮小した分の資金を、宇宙の環境の為に使う ならともかく、政府の連中は自分達の私腹を肥やすのにその資金を手に入れていま す。こんな事では、又何時宇宙の連中が戦争を仕掛けて来るやも知れません、そうな る前に我々は何らかの手段を取るべきです。この腐敗した連邦政府を打倒し無けれ ば、永遠に戦争は終わる事は無いでしょう。私は、秩序を築くべく各地で軍備縮小に 反対する者と連携し同士を募っています。しかし、現在の戦力では彼らを倒す事は困 難です。是非、閣下にも御賛同頂き閣下の説に賛同する者達を説得して頂きたいので す。願わくば、近く面会を希望致します。閣下の良き返事を願い、お待ちしておりま す。
    オルト・カーク

レンズは迷っていた、オルトと名乗る人物の考えは解かる。確かに、現在の連邦政府 は腐敗している。だからと言って、いたずらに戦争を行うのには賛成できない。レン ズは考えたあげく、その人物に合う事に決めた。
もしこの時面会を断っていれば、これから起こりうる出来事を未然に防げたかも知れ ない・・
レンズは、オルトの言葉巧みな説得に応じてしまったのだから・・・・・
小説トップへ
第2話 放たれた矢